創作活動を通じて広がる子どもたちの可能性 - ご当地Nounsさんと缶バッジ制作の取り組み
合同会社アンドエス代表で、放課後等デイサービス カララ、カララ寿町2事業所運営している安藤です。
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はじめに
放課後等デイサービスとは、小学生から高校生までの障害のある子どもたちに対して、放課後や長期休暇中において、生活する上での難しさを整えるための支援をしたり、楽しんで過ごしてもらう居場所です。私たちの施設、放課後等デイサービス カララ・カララ寿町では、その支援の一環として、創作活動を重要な柱としています。
先日、とある市の職員さんから「私たちの市のご当地Nounsさんの缶バッジを作ってもらえませんか?」という嬉しい依頼をいただきました。この依頼は、日々の支援活動に新しい可能性を見出すきっかけとなりました。
Nounsが開く新しい世界
Nounsとは、特徴的な四角いメガネ(Noggle)をつけたキャラクターを基本とする、プロジェクトです。誰もが参加でき、自由に創作できる開かれた文化を持っています。
私たちは、この Nouns の特徴を活かし、47都道府県それぞれの形にNoggleを組み合わせた「ご当地Nounsさん」プロジェクトを始めました。
子どもたちは、タブレットを使い、都道府県の形にNoggleを配置し、色を選び、個性的なキャラクターを描いていきます。描くことが楽しくなってくれたのか、「今日は何を描きますか?」と聞いてくれることもありました。
缶バッジ制作が紡ぐつながり
一方、私たちの施設では缶バッジの制作にも取り組んでいます。缶バッジは、子どもたちの個性を手軽に表現できる媒体、また人と人とを繋げるツールとして、とても重要な役割を果たしています。
制作過程では、デザインを考え、色を選び、実際に形にしていくまでの一連の作業を、職員と子どもたちが一緒になり進めていきます。完成した缶バッジは、身につけることができる世界でたった一つの作品です。
「その缶バッジ、かわいいね」「自分で作ったの?」という会話が生まれ、コミュニケーションのきっかけとなります。また、作品を通じて自分の想いを表現する経験は、子どもたちの自己表現力を着実に育んでいます。
また、カララと関わってくれた方へのプレゼントとして缶バッジを製作することで、目に見える形で感謝を表すこともできます。
現在は、地元の企業からの依頼や、沼津市のイベントの記念品としても缶バッジを製作しています。
デジタルとアナログ、二つの創作活動の意義
ご当地Nounsさんと缶バッジ制作。デジタルとアナログ、異なる特徴を持つこの二つの創作活動には、重要な共通点があります。
作品を通じた交流
ご当地Nounsさんは、地域社会とのつながりを生み出すきっかけとなっています
缶バッジは、日常的なコミュニケーションツールとして機能します
両者とも、作品を介して新しい対話が生まれています
創作プロセスでの学び
構図を考え、色を選び、形を整える―その過程でデザインセンスや創造性が磨かれていきます
試行錯誤を重ねることで、問題解決能力が養われます
完成までのプロセスを経験することで、達成感と自信を得られます
行政との協働がもたらす新しい可能性
とある市からのご当地Nounsさん制作依頼は、子どもたちの活動に新しい意義を加えました。自分たちの創作活動が、地域社会で認められ、必要とされる。その経験は、子どもたちに大きな自信をもたらしています。
行政との協働は、以下のような新しい可能性を開いています:
社会参加の機会
地域の活動に参加する経験
自分たちの作品が社会で活用される喜び
地域社会の一員としての自覚の芽生え
職業観の育成
実際の仕事の依頼を受け、完成させる経験
締め切りや要望に応える責任感の醸成
将来の職業選択の可能性の広がり
新しい学びの機会
地域についての理解の深まり
デジタルツールの実践的な活用
チームでの協働作業の経験
創作活動が育む将来への可能性
これらの創作活動を通じて、子どもたちは日々新しい可能性を見出しています。デジタルツールを使いこなす技術的なスキルは、現代社会を生きていく上で重要な力となっていくでしょう。同時に、缶バッジ制作で培われる細やかな手作業の能力は、様々な場面で活きてくる大切な能力となっています。
特に注目すべきは、これらの活動が将来の就労機会の創出につながっているという点です。缶バッジ制作は、企業からの依頼を受けて製品を作り上げるという、実践的な就労体験の場となっています。デザインの作成から、製作工程の管理、品質のチェックまで、一連の工程は、まさに実際の仕事の縮図となっています。
また、ご当地Nounsさんの制作を通じて身につけるデジタルスキルは、将来のデザイン関連の仕事や、IT関連の職業選択にもつながる可能性を秘めています。実際に依頼に応えた経験は、仕事として通用する技術とセンスを持っているという自信にもなっています。
今後の展望
私たちの取り組みは、まだ始まったばかりです。今後は、さらに多様な創作活動を取り入れながら、新しい表現方法や繋がりの新しい可能性を探っていきたいと考えています。特に、これらの活動を将来の就労に結びつけていく取り組みを強化していきたいと考えています。
缶バッジ制作やデジタルアートの技術を活かした新しい職域の開拓も視野に入れています。すでに地域の企業や行政から依頼をいただいている実績を基に、さらなる連携先を開拓していきたいと思います。子どもたちの作品を様々な場所で展示する機会を増やすことは、新たな仕事の依頼につながる可能性も秘めています。
このような取り組みを続けていく中で、私たち支援者も日々学びを重ねています。創作活動を通じた就労支援の方法を研究し、実践事例を積み重ねていくことで、より実践的な支援を提供できるよう努めていきます。子どもたちの将来の選択肢を広げるため、創作活動を単なる表現の場としてだけでなく、実践的な職業訓練の機会としても位置づけていきたいと考えています。
おわりに
創作活動を通じて、子どもたちは確実に成長しています。その姿は、私たち支援者に新しな気づきと喜びをもたらしてくれます。
一つ一つの作品には、子どもたちの無限の可能性が詰まっています。デジタルとアナログ、それぞれの特性を活かした創作活動を通じて育まれる感性と、つながりがもたらす新しい経験。これらの積み重ねが、子どもたちの未来をより豊かなものにしていくと信じています。
私たちは、これからも子どもたちの創造性を育む場所であり続けます。そして、その活動が地域社会との新しいつながりを生み出し、子どもたちの可能性をさらに広げていくことを願っています。
お問い合わせ
缶バッジの制作依頼は随時承っております。企業様のノベルティや、イベントの記念品など、用途に応じて柔軟に対応させていただきます。世界に一つだけのオリジナル缶バッジを作ってみませんか?
ご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。子どもたちの成長の機会を作っていただけることを、心よりお待ちしております。
合同会社アンドエス
055-913-2609
kalala@andsllc.com
担当:安藤