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緑単エルフ(ヒストリック)

こんにちは。最近MTGアリーナで新デッキを試すのに夢中になっています。MTGアリーナは本当に便利ですね。

試したいアイディアを直ぐに形にできて、それを実戦の中で叩き上げられるのはテーブルトップのマジックにない魅力です。


今回は初めてミシックランクに到達した緑単エルフを紹介します。


1.エルフデッキの挫折

私がエルフデッキを使い始めたのは、MTGアリーナに「Jumpstart」が実装されてからです。ここで実装された2枚のカード「アロサウルス飼い」「エルフの大ドルイド」にかつてない可能性を見出したのがきっかけです。


当初は真っ当な部族ビートとして組んでいましたが、直ぐにその間違いに気づきます。それは、ヒストリックがこの時点でモダン並みの超高速環境に、強力なクリーチャー戦力のぶつけ合いになっていたからです。


結果として通常の部族ビートは対戦相手の強大なクリーチャーの前で右往左往するだけとなり、更に悪い事に「上流階級のゴブリン、マクサス」を獲得したゴブリンという環境最速デッキの前にエルフであることの意味を失いかけました。

しかし、ここでの挫折がエルフデッキを結果的に大きく成長させるきっかけになります。


2.変わる風向き-「アモンケットリマスター」


今月のお盆休みの最中に実装された「アモンケットリマスター」。フレイバーに溢れるアモンケットのカードだけではなく他フォーマットでの一線級の番外カードの収録で大きく盛り上がったセットでした。


その中でも今回取り上げたいのは、全ての緑デッキを強くする「集合した中隊」の登場です。このカードはモダンだと「バントスピリット」等の3マナ以下の強力なETB能力持ちと併用して戦場を大きく書き換えるカードです。しかし、ヒストリックには「秋の騎士」「拘留代理人」位しか盤面に大きな影響を及ぼすカードは無いから、収録決定当時はそこまで気にしていませんでした。


しかし、別デッキでの対戦中に、4ターン目に緑単が手札残1枚だったので全体除去を使った後に相手が最後の手札から「集合した中隊」を出して、「ギャレンブリグの領主、ヨルヴォ」「ガラクの先触れ」といった現代スタンダードの強力クリーチャーを展開してきて押し潰されたことで、評価が一変しました。


「集合した中隊」をギミックでは無くクロックとして使うなら最も効率的に使えるデッキは何か?「ドミナリア」から得た最強の3マナクリーチャーである「鉄葉のチャンピオン」擁する緑単ストンピィ、或いはエルフです。


3.エルフ・ストンピィ


前置きが長くなりましたが、このデッキの柱は

①他のビートダウンに負けない

②「集合した中隊」を効率よく使う

この2点です。それを念頭に置いて私が採用したカードを紹介します。


・ラノワールのエルフ 4枚

1ターン目の最強にして基本ムーブです。


・アロサウルス飼い 4枚

これを1ターン目に置くのは非常に弱いです。しかしながら、その打点とアンチ打ち消し性能は必須です。流石は「Jumpstart」トップレア。


・金のガチョウ  3枚

このデッキのエルフ以外のカードの1枚で、基本的に1→3のジャンプアップが役目です。余ったマナをライフに変える能力は対ビートダウンでビヒモスを粘りたい時に重宝します。ただし、エルフロードでは修正を受けないので採用は3枚が限界でした。


・ドゥイネンの精鋭 4枚

貴重な横並べカードで、「エルフの大ドルイド」・「養育者、マーウィン」とシナジーが強いです。遅いデッキや青系デッキには面展開でプレッシャーを掛けることができるので優秀な存在です。


・辟境生まれの保護者

壊れセット「エルドレインの王権」から参戦。このカードは余ったマナで大きく育つのがポイントです。グダッた時には最大で20/20まで育ちました。スタッツで青白オーラに対抗できる唯一の存在です。


・エルフの部族呼び 4枚

デッキを組んだ当初はこのカードの存在を知らなくて、「傲慢な完全者」を使って3マナ域が重すぎる、って思ってました。起動型能力は飾りみたいなものですが、第3の勝ち手段になり得ます。


・エルフの大ドルイド 4枚

このデッキの最重要カードの一つです。ここから発生した大量マナを「孔蹄のビヒモス」や「アロサウルス飼い」に注ぎ込むのが「Jumpstart」以降のエルフデッキです。


・養育者、マーウィン 3枚

5枚目以降の「エルフの大ドルイド」でもあり、「鉄葉のチャンピオン」でもあります。2ターン目のベストムーブです。この2種のカードの5枚目以降が無いとエルフデッキは不安定でしたが、このカードで大分安定したしました。「ドミナリア」時代から殆ど見向きもされなかったカードですが、使ってみると本当に強かったです。


・鉄葉のチャンピオン 4枚

「パワー2以下にブロックされない」という能力はビートダウン相手には強力極まりないです。ゴブリンに対してもクロックで負けないカードです。単体でデッキ内最強のマナレシオを持っていて何処で引いても腐らない貴重なカードです。


・集合した中隊 3枚

このデッキがゴブリンと張り合えるようになった最大の要因です。このカードはほぼ間違い無くエルフを2体以上を用意します。大ドルイドとマーウィンを使っているので2マナ以上の加速と同義で、「アロサウルス飼い」と「孔蹄のビヒモス」が安定します。

この2枚が安定することで、他のビートダウンと大きな差を付けることができるようになりました。


・孔蹄のビヒモス 3枚

「Jumpstart」で追加された緑のフィニッシャー。ビートダウン同士の対決ではこれでゲームが決まります。最速で4ターン目の着地、これが初手にあれば5ターン目ビヒモスを目指してプレイします。

恐らく緑の最強クリーチャーの一つとして、今後デッキの種類を問わず見かけることになるクリーチャーですね。


・ギャレンブリグ城を含む土地22枚

土地は大体3枚程度で回るデッキですが、マナの使い途は沢山あるので土地は同種のデッキとしては多めの22枚です。

エルフでは、6マナ到達がバロメーターの一つなので「ギャレンブリグ城」は非常に使いやすいカードですね。


以上が、このデッキの採用カードです。


4.各デッキとの相性

最後に、ミシックランクまでこのデッキで戦ってみて、他のヒストリック環境のデッキとの相性を、私が感じている範囲ですが紹介します。


その前にどのパターンであっても、キープ基準は共通です。「土地2枚以上、1マナマナクリ、3マナのカード」の初手。これは絶対です。

1→2→3の展開では大抵間に合いません。2マリガンまでに必ず1→3と動ける手札を確保しましょう。3マリガンまでやってしまうと相手のデッキが解る前に事実上の投了状態なので、2マリガンの手札はどんな手札でもキープします。


これを踏まえて他デッキとの相性を見ていきましょう。

1.白単、緑単ビートダウン

白単はソウルシスターズのようにライフゲインと「太陽冠のヘリオッド」での強化を合わせたデッキまで、緑単はエルフ以外の殆どのデッキを念頭に話します。

結論としてはこれは割と有利な試合です。「孔蹄のビヒモス」がほぼ確実に通るので、こちらが死なない程度にクリーチャー数を維持することが求められます。しかし、「アロサウルス飼い」では決め手にはなり難いので引き次第では苦戦します。


2.赤単

これは五分五分と見ています。1マナクリーチャーに「稲妻の一撃」等の3点以上の火力が飛ぶなら儲け物です。「火山の流弾」等もあるので、迂闊に並べず、「鉄葉のチャンピオン」で戦います。

しかし、「鍛治で鍛えられたアナックス」や「災厄の行進」を使う赤単には速度で負けますし、「舞台照らし」の捲れも怖いです。


3.青単フラッシュ

1〜2ターン目の行動次第で勝ち負けがはっきりします。基本的には有利ですが、こちらは飛行を止める術が無いのでバウンスを効率良く当てられると厳しくなります。

「アロサウルス飼い」がお相手の打ち消しを紙屑にしてくれますので、迂闊なアタックは避けたい相手です。


4.黒単、除去コントロール

こちらのエルフをどんどん除去する相手にはとことん不利です。お相手の手札残数をしっかり見て、迂闊な展開を避けるように戦いたいところです。


5.青白オーラ、ルールスオーラ

これは五分五分です。お相手にはこちらのクリーチャーを除去する手段は無いものの、最速3ターンキルの速度があるので、お相手の引き次第となります。

「鉄葉のチャンピオン」「辟境生まれの保護者」で盤面を膠着させ、「孔蹄のビヒモス」でオーバーランするのがこちらの勝ち筋です。

6.青白コントロール等

無理です。全体除去1発で盤面の優位が消えるのと、こちらのクリーチャーは単体では弱過ぎるので、全体除去後はPWを落とし難くて非常に厳しい戦いです。

特に「残骸の漂着」を意識しなければならないのが負担になります。迂闊な攻撃はご法度だけど、アタックしないと手札を補充されたりお相手のコントロールが完了してしまいます。これがゴブリンならマクサス連打といったパワープレイができるのでしょうが、エルフだと中隊で2体並べたところで解決は困難です。


以上、良く遭遇するデッキとの相性とプレイングです。といっても、こちらの初手が万全でないとどのデッキと戦っても勝負にならないこともあるのですが。


これからエルフデッキを組む方に、少しでも参加になればと思います。それでは、また次回。




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