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11期生 輪読#01
こんにちは!安藤研3年、一島です!
最近めっちゃ寒いですよね。秋ってこんな寒かったっけ。
毎年同じこと言ってるような気がしますが笑
さて、前回のゼミではついに輪読が始まりました。
私たちが読んでいる本は、
パーパス 「意義化」する経済とその先
(著者:岩嵜博論, 佐々木康裕 / 発行所:株式会社ニューズピックス )
です。興味のある方は是非お求めください。
ここで一つ驚いたのが、前回の記事で私もこの本の写真を撮ってキラキラの本だから撮りにくいなと思ってたのですが、1つの本を撮影するのにもこんなに腕前が現れるのですね笑(撮影・でん)
🔻前回の記事はこちら🔻
https://note.com/andolab_design/n/n8f001dbd1cf8
というわけで、
今回は1章〜3章までに議論した内容に触れていこうと思います!
はじめに
はじめに「Patta」というブランドの紹介がありました。Pattaはオランダのストリートブランドで、Tシャツやスニーカーなどの服飾品を展開していますが、ここまでは普通のアパレルブランドな気がします。
では、なぜPattaが紹介されたのでしょう?
それは、Pattaのホームページを見るとよく理解できます。Pattaのホームページでは、商品の紹介記事のとなりに人種差別問題の記事も並んでいることがわかります。つまり、Pattaが我々に提供するのはアパレルの情報だけではありません。むしろ社会問題の発信がメインとさえ考えられます。
制作:第1章担当者
Z世代やミレニアル世代は社会問題への関心が非常に高いです。理由としては進学率の増加やSNSなどの普及により、社会問題を認知しやすくなったことなどが挙げられます。そういった若者のニーズが企業への期待を高め、それに応えようとする企業が増えてきているというわけです。
つまり消費者の目的は「自分のために買う」から「社会のために買う」に変化しつつあると言えます。このような時代に私たち消費者は「そのビジネスは何のためにあるのか?」を考えなくてはなりません。そんな消費者のニーズに応えて企業の目的は「利益」から「社会善」に変化しようとしています。そんな時代になりつつあるのですね。
この本を読み「パーパス」という考え方を理解して、ビジネスの今後について議論をしていきます。
1章で学んだこと
1章では新しい企業・消費者について学びました。
読んでみて思ったことは、やはり企業は消費者の変化に敏感だということです。最近の若者などの消費者は社会問題への意識を持ち始めて、人、動物、環境に対するエシカルな考え方が根付いてきました。消費者のニーズに合うことが企業の生存戦略となるのはビジネスの常です。よって企業側も消費者のニーズに沿うように、社会問題に配慮するように事業計画を立てるのです。もはや利益を上げるのは従来型となりました。
つまり、今まで疎かにされていたことが見つめ直される時代が到来したと言えるでしょう。昨日より今日、今日より明日はもっと良くなるという考え方で大量生産・大量消費を謳いながら社会は今まで発達してきました。しかしその発達も今では格差を生むだけになりつつあります。そのような社会では合理的でない区別の仕方が蔓延ってしまいます。人々は搾取や理不尽というものに敏感になり、そこから権利意識が芽生えたのではないでしょうか?
いつの時代も社会は必死ですが、その必死がどこに向くかによって良くも悪くも未来は大きく変わってもしまうのですね。社会の「当たり前」が変わりつつある今だから、人々は行動を起こすのでしょうか。
2章で学んだこと
2章では、パーパスとは何かについて学びました。
パーパスとは社会的存在意義と捉えるのが適切だと筆者は述べています。そこで、企業の存在意義とは何かについて議論しました。企業は株主資本主義からステイクホルダー主義に変わってきています。株主や労働者、顧客、サプライヤーなどみんなで協働してあるべき世界を作ろうという考えです。サイモン・シネックが提唱した新しいビジネスでは、何(WHAT)をどうやるか(HOW)よりも、なぜ(WHY)から始めることで人々の心を動かすことができるという「ゴールデン・サークル」の考え方も企業は取り入れてきています。また、CSRからCSVへと、企業が活動に向き合う姿勢も変わりつつあります。
制作:第2章担当者
これからのビジネスでは、これまで以上にソーシャルグッドな活動をすることが求められています。例えば社会問題に対しての姿勢を見せたり、実際に天然素材やリサイクル素材を使って二酸化炭素の排出量を抑えたりなど、活動の幅はたくさんあります。消費者がその活動をしている企業のうちいずれかまたは全てを応援するために商品を買う、消費者から見ればいわゆる企業の推し活化が始まっているのです。
推し活化というのはいい例えですよね笑
商品を買うことが企業の応援に直結するわけですから笑
3章で学んだこと
3章では、意義化する世界について学びました。
近年の社会は、「繋がりすぎ」だと筆者は述べています。例えば経済的に恵まれていない人がUber Eatsの配達員になり、それは都市部の自転車移動の比率の増加につながる、などです。この社会において企業は、広く未来を見据えた事業を計画しなければなりません。繋がりすぎの社会で利益のみを追及してしっぺ返しを喰らうと、企業は立ち直れなくなるからです。つまり企業は全体にとっての利益を考えなければなりません。
さらに、近年人々のメディアや政治に対する不信感は高まるばかりです。企業の方が社会問題に熱心に行動を起こしているため、消費者の期待はメディアや政治ではなく企業に向いています。つまり、消費という形で企業に投票するようになったと言えるでしょう。
制作:第3章担当者
社会問題を考えることが自己表現になっている世界では、社会問題に取り組んでいない企業など選ばれないのです。消費者は「自分のために買う」から「社会のために買う」にシフトしている、と言いました。この時代の消費という行為は、自分たちも社会問題に取り組んでいるという自己満足すら孕んでいると考えられます。こうした消費者の深いところにあるニーズさえ、読み解かなければなりません。
制作:第3章担当者
さらに、「ハイテク」 と言えばなんでも許されるわけではないようです。近年では、ハイテク機器にどっぷりハマってしまうことは必ずしも社会を前進させない、という考え方が出てきました。スマホに時間をかなり割いてしまうなどが良い例ですね。その考え方の現れからか、若者たちはGAFAなどの大手IT企業への就職を拒むなどの行動を起こしています。つまり、消費者の意識は「便利か」であることよりも「有意義か」に向いていることがわかります。消費者は、自ら声を上げることで世論を作り出してきていることを理解しました。
資本主義は転換期を迎えようとしているのかもしれません。
おしまい
ということで、今回の輪読分で学んだことをここまで書いてきました!
個人的に思ったのですが、社会問題に取り組んでいる姿勢が特集されている間は、まだまだ社会問題への意識が根付いてないってことですよね。
だって特集されるということは、その活動がまだ珍しいってことですから。
これから近い未来、社会問題への取り組みが褒められなくなった時、つまりそれは社会問題への意識が当たり前として根付いたってことですから、それはある程度理想的な世界なのではないでしょうか?
以上です!!
また次回!!