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オムライスのレシピ
2024年8月4日
先日、スタッフと話していた時。
「たまごけんオムライスのレシピは、独立前から考えてたんですか?」
と聞かれました。
「オープンする直前まで、レシピはあまり考えていなかった」
と言ったら、驚かれましたね。
確かに、「専門店」というからには、
【本場で数年間修行したシェフが・・】
とか、
【〜年かけて開発した秘伝のレシピ】
などの謳い文句があったりしますよね。
私の場合、そういうのは一切なかったです。
ご存知の方もいるかもしれませんが、
私は元々料理人ではありません。
たまたま新卒で入った会社(カラオケパセラ)で、
キッチンに配属されたことで料理をするようになっただけです。
そして、
「オムライス専門店で独立する!」
と決めてパセラを退職してからは、
物件探しや資金調達がメインとなり、
オムライスを作る機会はなかったのです。
元々、自炊の習慣もなかったですし。
(半年ほど居酒屋でアルバイトしていた時に、賄いで作ったことはありました)
物件が決まってからは、資金調達や内装工事で忙しく、
試作をする暇はありませんでした。
ある程度のメニューと価格は、
事業計画の段階で考えていたので、
工事が終わって調理ができる形になってからようやく、
試作に取り掛かりました。
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そこから1週間は正に試行錯誤。
たいめいけんのレシピ本を頼りに、
デミグラスソースやトマトソースを作り始めます。
肉を煮たり、トマトを炒めて潰したり、、
やったことのない仕込みばかりで四苦八苦していました。
フレンチのレシピ本も参考にして、
海老のアメリケーヌソースも作っていました。
海老の頭を叩いて濾して、、
これが一番大変でしたね。。
オープンしてしばらくして、
「ムーラン(濾し器)」という調理器具を手に入れてから、
この作業が格段に速くなりました。
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オープン前日に、何とかオムライス的なものが作れる状態までもってきて、
オープンしました!
が、、
思った通りのオペレーションができずに、
20分くらいお客様を待たせてしまいました。
そこから数日間は、当時の社員と2人で夜遅くまでレシピとオペレーションの改善を続け、
今の基礎となるレシピが出来上がりました。
それでも、一つのソースを作るのに2〜3時間はかかっていたので、
社員と一緒に朝からやっても追いつかない状況でした。
最初の神田店は、30席近くある店で、
ランチが一気に埋まるパターンだったため、
チキンライスはまとめて炒めて保温ジャーに入れる形にしていました。
今の『オーダーを受けてから作る出来立てチキンライス』
のオペレーションが出来上がったのは、
2店舗目の東池袋店からでした。
その後も何度もレシピの改良を続け、
今に至ります。
創業から17年経った今でも、それは続いていまして、
最近ではチキンライスソースとダイストマトを一緒にできないか?
ということで、試作を繰り返しています。
長々書き綴ってみましたが、
結局
『Just Do It(まずやってみる)』
だということですね。
不安要素なんて挙げ出したらキリがないです。
まずはスタートして、そこから問題点を一つずつ改善していけば、
そのうち何とか形になるものです。