15年前に作った自作ドールをリメイクしたけどなんかリメイクで済まなくなった①(リメイクに至るまでの経緯)

note1発目の内容として、これは正しいのでしょうか。なんか最初は自己紹介とか書けって書いてあったけど、登録してから結構経ってしまい、自己紹介する気分でもないのでまあいいや。

まあ、はい、タイトルの通りです。だいたい15年前ぐらい、まだ学生であった私は”球体関節人形”を所持することに憧れを抱いておりまして。雑誌に掲載された某ークス様の広告を見ては、その美しさに思いを馳せ。しかしその数万~10数万の対価を出せる財力もありませんでした。そこで諦めればよかったものを「よし、作ろう」という結論に思い至ったために、15年後の自分が負の遺産を背負うことになったわけです。

私という人間をご存じの方にはお馴染みのワードではありますが、この「よし、作ろう」は私の人生において度々顔を覗かせて、余計なものを作らせ手間をかけさせる、旧知の悪魔のようなものです。幼馴染と呼べるポジションの人間関係のない私にとっての唯一の幼馴染と言えるかもしれませんが、そんな幼馴染は嫌だと思います。それはさておき、その悪魔の囁きの中でも最大級の手間と労力をかけたのが、この”球体関節人形づくり”と言えるでしょう。

当時のKERA!という雑誌内で、漫画家の方が球体関節人形づくりに挑戦し、その工程を連載でレポートされていました。この連載と、個人で制作されている方のHPが私の先生でした。こうやってなんでも独学でやろうとするのは本当によくないと思います。基本の材料となる粘土(石塑粘土ラドールとプルミエ)は田舎の地元でも買うことができましたが、ドールヘアは紙粘土人形用のしか手に入らなかったり、ドールアイは東京に行った時に購入したりとなかなか大変だったような気がします。

ところで、人形制作中に形を整えるために乾いた粘土をやすりで削ったりもするのですが、粉塵を思いっきり吸い続けたため(たぶん)声が出ないほど声帯が腫れて医者にめちゃくちゃ怒られたりもしました。さすがに医者もご家庭内でそれほどの粘土の粉が舞う環境が発生するとは思い至らなかったようで、粉塵のせいとはばれませんでしたが。咳もめちゃくちゃ出てしんどかったし鼻からカメラ入れるのもしんどかったので、読んでいる皆さんが粘土をやすりで削るなどの作業をする際は防塵マスクをしたりの対策をお勧めします。

さて、そうした過程を経て、約15年前に私の自作ドールは完成しました。初めてにしてはまあ形になっていたと言える出来でしたが、1体作って調子に乗った私はそこでまさかの2体目を制作しました。馬鹿なのか。いい加減にしろ。タイムマシンがあったら止めに行きたい。1体目より短い時間で完成した2体目は、正直なところ1体目より出来が良くなかったと思うのですが、当時はまず作り終えた高揚感もあり、2体ともサークルの展示会に出展したりもしました。手元に一切写真が無いのですが、実家を漁れば出てくるかもしれません。携帯のカメラの写真などには期待できない時代ですし、携帯で撮って満足していないことを祈るのみです。

先述のようにさほど出来がよくなかったこともあり、完成後のハイな時期が過ぎると、上京後の引っ越し先にも連れて行かず、実家で仕舞ったままになっていました。ドールが好きな友人に見せるため、帰省した時に撮影した写真はなぜかゴムも通ってないばらばらの写真でしたし。結果的には、私の手元に残っている”リメイク前”の写真はこの1枚だけになってしまいました。ちなみに写っているのは1号です。表面はジェッソとモデリングペーストでコーティングしてあります。髪の毛はウィッグではなく直接貼っていました。大きさは頭込みで40センチあるかないかぐらいだと思います。

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そもそも太腿の関節球の付く場所が違う疑惑。

それからの年月、周囲でドールの話題が出たりメーカー製のドールをお迎えする友人がいたりするたびに、「いつか手直ししたいなー」と言い続け、2年ほど前にようやく”いつやる気が出てもいいように”と実家から運び出したまま更に放置していたのですが、2020年2月、唐突にそのやる気が湧きました。人生何が起こるか本当にわかりませんし、私のやる気の周期もいつめぐってくるか本当にわかりません。スイッチですらない。

この時点で想定していた工程は

①塗装を剥がして顔を手直し、再塗装。ボディは塗り直しのみ。
②髪の毛を直貼りからウィッグに変更。
③目をアクリルアイから自作アイに変更。睫毛を貼る。

この程度でした。ほんとに顔直すだけのつもりでした。おかしいな…。

画像2

今回のリメイクのために揃えた材料はこちら。

・ラドールプレミックス:あくまで手直しだし買う粘土の量を増やしたくなかったので、もともと使ってたラドールとプルミエの中間ぐらいのやつ?と判断してこれに決めた。使った感じは特に問題なし。
・ラドールクロスクレイ:でこぼこ埋め用に。めちゃくちゃ量多い。
・ドールフィニッシャー胡粉:仕上げの塗装剤。溶き胡粉売ってなさそうだし、お手軽そうなので試してみることに。この後実用例の少なさに困り果てることになる。

材料を買って、いつでも作業にとりかかれる状態を作り、準備万端。

Twitterの記録によると2020/2/14だそうです。正確には2/11にはすでに塗装剥がしやドールアイ作りの作業を始めてる様子ですが、だいたいこの辺がスタートかなといったところ。

次回は一旦自作ドールアイ編をお送りしたいと思います。勢いでさっさと書きたい。

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