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チョコレートの表示規約を解説!(その1)

チョコレート製品の裏面などに書いてある「種類別名称」
その分類基準を解説したいと思います! 

分類のポイントは3つあります。

1.主原料に何が使われているか

チョコレート製品の土台となるチョコレート生地の成分のうち、ココアバターの重量が18%以上、水分3%以下、カカオ分と乳固形分の合計が35%以上のものをチョコレート生地、それには当てはまらず、脂肪分18%以上(そのうちカカオバター3%以上)、水分3%以下、カカオ分15%(またはカカオ分7%以上かつ乳固形分12.5%以上)のものを準チョコレート生地といいます。

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これから説明する名称のうち、準チョコレート生地で作られたものにはそれぞれの名称のはじめに(準)とついています。

2.チョコレート生地の比率

さて、これらの生地から製品を作ります。2つ目のポイントで大事なのは60という数字です。
製品の重さのうち、生地の重さが60%以上ならチョコレートと表記します。これはチョコレート生地のみの板チョコのようなものでも、加工品のようなものでも同じです。
そして生地が60%より少ないチョコレート加工品には、加工方法によって次に説明するような基準があります。

3.加工の具合

チョコレート加工品のうちチョコレート生地の割合がどのくらいなら何と分類する、という量は加工方法によって異なります。
次の基準を満たしたものは、チョコレート菓子という名称になります。

・生地にナッツ、フルーツ、パフなどを混ぜたり練り込んだりしたもの
→チョコレートの重さが全体の40%以上

・ナッツ、ヌガー、ビスケットなどに生地をかけたりくるんだりしたもの
→チョコレートの重さが全体の20%以上で、面積が70%以上

・生地で殻を作り、中にクリーム、ジャム、ナッツなどを入れたもの
→チョコレートの重さが全体の40%以上

・生地をキャンディーや糖衣でくるんだもの
→チョコレートの重さが全体の30%以上

・生地をビスケットやスナックなどに挟んだりつけたりしたもの
→チョコレートの重さが全体の30%以上

満たさないものはチョコレート菓子とは表示できません。
そういうものの一部は代わりにチョコレート利用食品という、チョコレートシロップ、ドリンク、スプレッド、フラワーペースト、コーチングなどに分類されます。

まとめ

ここまでで説明した3つのポイントをもとに、包装の裏などに書かれる「種類別名称」が決められています。イメージ的には、カカオなどチョコの主成分が多い順にチョコレート>準チョコレート、チョコレート菓子>準チョコレート菓子といった具合に分類されていきます。ただし、あくまでイメージであって、基準の数字はそこそこ幅が広いので名称が何だからどうだという断定はできません。しっかりしたことが気になる人は成分表示の順番や製造会社のホームページをよく調べましょう!

チョコレート製品の種類別名称、その分類基準はわかりましたか?
その2では、チョコレートのパッケージの表などに謳い文句や名前として使われる言葉の表記について説明します!


参考
日本チョコレート・ココア協会

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