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未来はどうなる?|出店するなら地方が有利?

IOTやaiの進歩に加え、コロナ渦による巣もごり生活を経験、その結果オンラインショッピングが急速に加速しました。

国内に限らず、世界中で巻き起こっている現象です。

それでは店舗は消滅するのでしょうか?
未来のことはわかりませんが、コロナ期間とされる2019年~消費行動についてのデータを集めてみました。

今回は移動時間、移動手段、衝動買い、消費時間についての変化や傾向についてです。



移動時間の増加とオンラインショッピング

移動時間にオンラインショッピングの利用が増加しているようです。
特に通勤時間が長い人々は、帰宅後に店舗に行く時間が限られるため、オンラインでの買い物を好む傾向があります。

総務省が2019年に発表したデータによると、通勤・通学時間が1時間以上の人々の約30%がオンラインショッピングを利用しているという結果が示されています。

買い物が休日ではなく、日常の隙間時間(移動時間)に変化しているようです。



都市部と地方部の消費行動の違い

都市部では公共交通機関を利用する人が多く、その移動時間中にスマートフォンを利用して買い物をするケースが増える傾向が続いているようです。
一方、地方では自動車移動が主流のため、移動中の買い物は少なく、いままでと同様に目的地(実店舗)での消費行動の割合が一定数維持しているようです。

東京大学の研究(2020年)によると、東京都内の通勤者の約40%が通勤時間中にスマートフォンでショッピングサイトを閲覧しているという結果がでたようです。

東京においては、[店舗にお客様が溢れている=繁盛している]のではない可能性があります。
[店舗=ショールーム]という傾向は、都市部の方が活発になるかもしれません。



移動時間と衝動買い

移動中の空き時間を活用してスマートフォンで商品を閲覧することが増え、その結果として衝動買いが増える傾向があります。
購入されているジャンルとしては、短時間の移動中に手軽に購入できる商品(ファッション、アクセサリー、電子書籍など)が対象となることが多いそうです。

アメリカの国立経済研究所(NBER)が2021年に発表した調査によると、移動中にオンラインショッピングを行う人々の約25%が衝動買いを経験しているとのことです。

実店舗での調査結果と比較してみましょう。

実店舗での衝動買いの割合

アメリカの調査

  • クレジットカード会社のクレディ・スイスが2018年に行った調査によると、アメリカ人の約40%がオフライン店舗での買い物中に衝動買いを経験していると報告されています。特に、スーパーやデパートでの衝動買いが多いとされています。

イギリスの調査

  • イギリスの消費者行動研究機関の調査(2019年)によると、イギリスの消費者の約50%がオフライン店舗で衝動買いをしていると回答しています。この調査では、特に衣料品、食品、家庭用品などが衝動買いの対象となっていることが示されています。

日本の調査

  • 日本の市場調査会社クロス・マーケティングが2017年に実施した調査によると、日本人の約30%がオフライン店舗で衝動買いを経験しているとのことです。特に、コンビニエンスストアやドラッグストアでの衝動買いが多いとされています。

これらから、オフライン店舗での衝動買いの割合は国や地域によって異なるものの、一般的に約30%~50%のようです。
これは、店舗内のディスプレイやプロモーション、店舗の雰囲気などが消費者の購買意欲を五感に直接刺激するため、オンラインでのショッピングより割合が高いという意見もあります。

しかしオンラインビジネスそのもののレベルは右肩上がりですので、今後は実店舗に近い衝動買いが増えるでしょう。



時間帯による消費行動の変化

移動時間帯(朝の通勤時間、夕方の帰宅時間)により、消費行動のパターンが変わることが分かっています。
朝の通勤時間には日用品やランチ関連の商品が、夕方の帰宅時間には夕食関連の商品が多く購入される傾向があるようです。

楽天市場の調査(2019年)では、朝の通勤時間帯における日用品の購入が全体の20%を占め、夕方の帰宅時間帯には食品関連の購入が15%を占めるというデータが示されています。

これらのデータから、移動時間は消費行動に大きな影響を与えていることが分かります。
移動中の時間を効率的に利用するためにオンラインショッピングが増え、移動時間帯や移動手段によって購入する商品の種類や衝動買い割合が変わるということです。

実際に触らないと、見てみないと購入しないとされていた商品が、次々とオンラインビジネスでも流通するようになりました。
試着をしてから購入していた洋服や靴に始まり、高級車や戸建・マンションなどなど、買えないものはない?というほどにオンライン上に商品が溢れています。

車社会の地方では実店舗での消費行動は一定数維持されているようですが、自動運転が普及された場合、店舗に求められるものは何になるのでしょうか?

過去、飲食店のコンサルディングの会社に勤めていた時、コンサルタントの講師の方から

「飲食店は最も身近なエンターテイメント」

と教わりましたが、

「すべてのお店は、身近なエンターテイメント」でなければ生き残れない時代がすぐそこまできているかもしれません。
私達がお店作りをするとき、このような考えを大切に、重要視しています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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