記憶にないけど覚えてるモノと覚えてるけど記憶にないモノ
ジブリの千と千尋の映画で印象に残ってる言葉がある。
「一度あったことは忘れないものさ。思い出せないだけで…」
湯婆ー婆が千に言う台詞。。
・・・・でもこれってほんとにそーなんだろか・・・・
今日、夢を見た。
でも起きた瞬間に「はて?なんの夢だったっけ??」と何の夢を見ていたのか思い出そうとするけれど、全然忘れてしまっていた。人が見る夢は一日に3~4個くらい見てるそうだ。(結構多い)
一回の睡眠でいろんなストーリーの夢を見ている。
一日で4個。
10日で40個。
一年だと1460個!(゚д゚)
すごい!人の脳みそって一年で1460個もの物語を見てるんや!
映画監督さんもびっくり。。。
でも何故か今の今までの人生で見てきた覚えてる夢はせいぜい10個くらい・・・・。
そう考えると、なんだかもったいない気持ちになる・・・・。
「そんだらお前さんの今まで見てきた夢全部覚えておくか!?そうなったらどうなるかわかるっしょ!???お前さんの脳みそあっちゅー間にオーバーヒートんなって頭から湯気上がるぞ」と、自分の脳みそに叱られそうだけど、
・・・・・それでもなんだかもったいない。
今まで見た夢を全部記録して「あ、ここ!」ていう所を抽出できる夢映写機でもあればいいのに。
そーいえば、自分が中学かそこらの時に不思議な体験をしたことがある。
家の後ろにある大きな蔵を解体する話になって倉の中にあるモノを全部引っ張り出して家族総出で大整理をしていたときに、ゴロンッ。と大きな置物が棚から落ちてきた。
よくよく見るとそれは子供をあやすときに使う、起き上がりこぼしだった。
それを見た瞬間、「あ!これ!知らないけど知ってる!」というなんとも不思議な気持ちに襲われた。茶色くてキョロちゃんみたいな形で動くたびにカランコロンと音が鳴り響く・・・・。油性のマジックで書かれた消えかけた姉の名前とか傷の位置、シールを貼っつけられた位置まで見れば見るほど鮮明に覚えてる。そしてふと棚の奥にはちっちゃな哺乳瓶が置かれていてこれまた「うわ!なにこれ知ってるわこれ!?」となる。
数字の目盛りの位置とかとにかく造型がまんま覚えてる。。
・・・・・のだけども、
それでなにかをしたという過去の情景がまったく思い浮かんでこない。
思い出というのはそのときに見た場面とかが勝手に出てくるけれど、その過去の思い出が全くない。全くないのにその”物”のことはちゃんと細部まで覚えてる。
これは一体どうゆうことなんだろう???
答えは自分の赤ちゃんの頃の写真でわかった。写真にはさっき見つけたのとそっくりの起き上がりこぼしで遊んでる。
きっと小さい頃にそれで遊んだことがあるのだろう。(遊んだ記憶は全くないが)哺乳瓶においてもきっと小さい頃にそれで飲まされていたのだろう。(飲んだ記憶は全くないが)
人の記憶って不思議なモノだ。今の今まで全然忘れてたのにソレを見た瞬間に一瞬で”覚えてる”に変わる。
それなら、やっぱり湯婆ー婆が言った
「一度あったことは忘れないものさ。思い出せないだけで」
というセリフは、意外と本当なのかもしれない・・・・。
記憶にないけど覚えてるモノ、
覚えてるけど記憶にないモノ、
ひょっとしたら貴方の中にもそんなものがたくさん、
心の中に埋もれているのかもしれない・・・・・ね。
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