BiSHが解散する
大学時代、新宿の映画館でバイトとして働いていた。ある時レイトショーで『劇場版 BiSキャノンボール2014』という映画が流れた。IDOL、と胸部中央にでかでかと書かれたTシャツの人がどんどん劇場に吸い込まれていくその映画が気になって私も鑑賞することにした。
あるアイドルが解散する、その1日前から解散ライブまでの時間をAV監督が密着してインタビューする、という表向きのテーマの裏で、アイドルに対してAV監督がどこまで彼らの仕事としてアイドルに迫れるか、というドキュメントであった。
BiSのことは何も知らなかった。
正直そんなに可愛くない(すみません)アイドルが何故こんなに熱狂を生んでいるのか、そしてなぜAV監督達に解散ライブというある種の晴れ舞台の前日から当日にかけて口説かれているのか、全ての意味が分からなかったが、惹き込まれていった。
解散した後から逆算するように色々と見漁っていった。型破りなMV、独自のライブ戦略、渡辺淳之介の存在。
知れば知るほど解散ライブくらいは万全でやらせてあげれば良いのに、と凡な私はそう思ってしまったが、それをさせないのがBiSだったのだろう。
その後BiSマネージャーの渡辺淳之介率いるWACKは「BiSをもう一度始める」というコンセプトでBiSHを立ち上げる。気にしていなかったけれど何故か気になってしまう存在。曲を出せば聴き、ニュースを読み、ライブにはその頃はまだ行ってないけれど確実に興味が湧いていた。
〇〇新規、という明確な入口は無かったけれど、気付けばライブに通うようになっていた。
そしてBiSH好きな彼女が出来た。
BiSHのおかげで出会えた。
そのBiSHが今年解散する。
ラストの東京ドーム公演に行きたい。その前のホールツアーも行けるだけ行きたい。
殆どBiSの思い出の内容になってしまった気もするけれど。