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フランス人はなぜ好きなものを食べて太らないのか レイユ・ジュリアーノ
ジムには行かない、食事を抜かない、パンもチョコも我慢しない……そんなフランス人はなぜ太らないのか。日々の暮らしの中で実践する食べ方、考え方、生き方の知恵は一生もの。フランス人に教わる、賢く食べて優雅に生きるためのライフルールとは。付録には心も体も満たされる40のレシピが付いている。
水をたっぷりとる
フランス人もフランス人以外の人々も、全員が水は必須でありながら、十分に摂取していないことを認めるだろう。
だが、一日の必要量、グラス八杯の水をごくごく飲むことを想像しただけで、たしかに、うんざりしてしまう。
しかも、多くの女性は水のボトルをどこに行くにも携帯することに熱心だが、そのうちどのぐらいの人が必要量をとっているかは疑問だ。
いくらたくさん水をとっても、とりすぎるということはない。
一日に八杯はとうてい飲めないと考えるなら、とりあえず、以下のようにして二杯余分に飲んでみよう。
朝いちばんに大きなグラスに一杯飲む。
睡眠中にいかに水分不足になっているか、気づかない人が大半だ(おそらく、そのせいで大きなグラスのジュースがーどこから見ても「敵」だが一朝いちばんだとおいしそうに感じられるのだろう)。
朝の水は顔色を生き生きさせるだけではなく、たとえよく眠れなかったとしても、活力を与えてくれる効果がある。
量のコントロール
ゆっくりと学んでいこう。量はアメリカ人にとっては負け戦、いわば美食のウォータールーなのだ。
もしもあなたの問題がおいしいものを食べ過ぎることなら、ゆるやかに減らしていこう。
1回の食事で何かを二百五十グラム食べたら多すぎる。
やがて満足感が変化していくことには気づかないかもしれないが、肉体の変化には驚くことだろう
「敵」をストックしない
手元にあればいくらでも口にしてしまう食べ物がある。
ナッツひとつかみだけであなたは満足できるだろうか?
そうしたものは家に買い置きしてはならない!塩味のナッツやポテトチップスだけを買いに行く人間はめったにいない。
そうしたものが家にあって、いつも買いに行くなら、じょじょに量を減らすことを何よりも優先させよう。
最初のひとつかみが六個なら、それを限度とする。
次回は一日に三個で止めるようにする。
空腹に襲われたら
わたしたちは緊急事態のための準備もしておかねばならない。
ドクター・ミラクルは不時の備え。
それはきわめて簡単だった。
いつもちょっとしたものを、あなたの肉体がおやつだと認めるようなものをポケットに入れておくこと。
それは手軽であるばかりか、強力な精神的抑止力を発揮する。自分の小さな悪魔を黙らせるのだ。
それがそこにあるとわかっていれば不安は減り、ほしいという思いがなだめられる。
実際、不時の備えをとりだしたときは、そのおかげで夕食のときにいつもほど空腹ではないことがうれしかった。いわば埋め合わせだ。
いまだにわたしはそれを持ち歩いている。塩味ナッツの小袋。
ただし体によくて、しかも満足感を与えてくれるものを選ばなくてはならない。
水は命の源
アメリカの学校に行った人間は、まず例外なく水は命の源だということを学ぶ。水を飲まなくなったら命はまもなく絶えてしまうだろう。
水分は全体重の七十パーセント、血液の八十パーセント、脂肪の少ない筋肉の七十パーセント、灰白質のなんと八十五パーセントを占めている。だから、脱水状態の人間は他の肉体機能がダメになるかなり前に妄状態に陥るのだろう。
ダイエット本に書かれている大半の「科学的」事実よりもはるかに確実な、こうした事実をふまえると、アメリカ人があまり水を飲まない理由は謎である。とりわけ、どんなフランス女性でも知っていることだが、水を飲むことは、ほとんど苦痛なしに体重をコントロールする有効な方法であるからだ。実際、一日に四、五杯の水を余分に飲むだけで、黙っていても体重が減るだろう。
何もしなくても、とりわけとても暑い、あるいは寒い日には、どんなにたくさんの水を失うか大半の人は考慮しようとしない。
汗ははっきりとわかるマイナスだが、寒く乾燥した日にも肌や息から大量の水分を失っている。肉体は防水の袋ではない。
肌は水分を吸収するが、ほとんどが蒸発してしまう。一日に十杯から十二杯の水が呼吸、発汗、排泄物から失われている(眠っていても)。
広く勧められている一日に八杯の水ですら、グラスの大きさによっては足りないかもしれない。健康のため、そして体重減少のために水の力を利用する方法は、決して過なものではない。
ただ、失う分よりもほんの少し多く摂取するようにしたい。
毎日のパンにこだわる
炭水化物ダイエットが登場してから、パンは世間の「敵」の筆頭にあげられたように思える。たくさんの人々が果てしない減量作戦のために、人生のもっとも基本的な喜びを忘れていることがわたしにはただ悲しく感じられる。
その作戦の信奉者が、パンを食べている人たちよりも、むしろ、心臓病の危険が増すというのはいっそう悲しいことだ。
パンは人々を太らせるのか?馬鹿馬鹿しい!たいていのものは食べすぎれば太るのだ、もちろん。しかし、パンそのものにはどこも悪いところはない。
食事からパンを消去することはべき憂うべきことで、おそらく不健康だ・・・・・・きわめて反フランス的である。
誤解しないでいただきたい。パンをあなたの人生に加えろと主張しているわけではない。この惑星の何億という人々はパンがなくても問題がない。だが、わたしのようにいいパンを評価するなら、健康的な体重を保ちながら、それを楽しむことはできるのだ。
いいパンは繊維質に富んでいて、お通じに効果がある。
フランス人は栄養摂取だけではなく、消化にも気を配っているのだ。
そしてフランスのパンには脂肪が含まれておらず、最近は軽めの味なので、用心して近づかねばならないカロリーの塊というわけではない。しかし、フランス女性はそれなりの基本ルールを持っている。
本物のパンは体に良い。
本間先生の仰るパンは、手軽に手に入るパンで、本物のパンは全粒粉で、発酵には天然酵母を使い24時間かけて、ゆっくり丁寧にパンの酵母を育てる。
本物のパンは体に良い。
もちろん沢山食べるのは論外。
味わってゆっくり食べるのだ。
よって本間先生の本に矛盾はない。
たくさん歩こう
ウォーキングはフランスの生活様式の要で、平均的なフランス女性は平均的アメリカ人の三倍は歩いている。
下半身にとって、これ以上にいい運動はない。とりわけ歩幅を長くとれば、脚を上下に動かし、さらに臀部を動かすことになる。さらに、早足歩きはランニングに劣らず心血管にいいことが証明されており、しかも、関節に負担をかけることはない。
歩き方
ウォーキングのもっとも重要な側面は、姿勢と呼吸だ。
頭をもたげて、背筋を伸ばし、遠くを見つめているか、霧深い駅で恋人を探しているかのように、顎を上げる。
だが、足下にも気をつけよう(ときどき下を見るだけで、通りの多くの変化を発見することができるものだ)。
肩の力を抜き、ぐいっと後ろにそらす(胸を突きだすようにして)。そうすると、ちょうど小川が肩骨のあいだを流れ落ちていると想像できる。
その姿勢を保つように意識しよう。しばらくすると、それは自動的にできるようになる。ウォーキングのときの悪い姿勢は首と肩が凝っていることの証拠である。
息を深く、ゆっくりと吸ったり吐いたりする。
呼吸に集中することは歩くことの瞑想的な価値を高める。
食べることと同じように、意識することでその経験の総体的な刺徴を高め、刺意は満足感につながる。
足どりも重要だ。腕を使い、足の親指の付け根だけで歩かないこと。
競歩のような歩き方が基本だ。常に飲み水は携帯すること。気がついたときには、目的地に着いているだろう。
階段を使う
普通の日に一時間も階段を上がることはしないが、こういうことを考えてほしい。肉体は眠っているときに一時間あたり六十カロリーを消費する。泳げば、四百三十カロリー以上を使う。
だが、階段を上がることは、驚くべきことに一時間あたり千百カロリーも消費するのだ。
他にも本物のチョコレートのお話、
完熟したフルーツのお話。
そしてとりあえず水を飲めと、一日2リットルは飲めと。
食事の30分前に水を飲めと、空腹を感じたら水を飲めと。
「飲めるか!!!」は許されない。
飲みましょう。
年代別のライフステージのお話、どれもこれも参考になるものばかりでした。
著者が階段を一日、6階まで5~6回上り下りされているのは、アスリートかと思いました。
昨日やってみたのですが、とんでもなく息があがりました。
当分やりたくないです。
フランスの方は食べることをとても大切にされている。
とりあえず簡単にすますことをしない。
そこに敬意を感じるし、愛情も感じる。
一つ一つの行動を大切にすることが、自分の身体を大切にすることに繋がると思いました。
この本は使える。
もちろんおすすめです。
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