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納豆パワーの底力 中澤勇二/監修
血液サラサラ、生活習慣病・骨粗鬆症予防、肌つやつやの美容効果…納豆には昔から健康食として知られてきた、納豆本来のパワーがあります。本書では、納豆パワーを徹底的に使いこなす健康レシピと、体にいい納豆パワーの底力をさらに引き出す+αの食べ合わせを紹介。毎日の食卓に、おいしい納豆の健康レシピを追加してみませんか。
細胞の新陳代謝を促す効果
手足の末梢まで血液がよく流れていれば、細胞はいつも古いものが掃除され、新しい栄養が行き届く状態です。
がんや生活習慣病などの原因になるといわれる老廃物も、たまりにくくなります。
脳細胞の活性化やお肌のイキイキ感も守れるのです。
[血液サラサラ」は、体にこんな効果
納豆の体にいい作用を説明する前に、話題の「血液サラサラ」とはいったいどういう状態なのかを解説しましょう。
血液は体のなかでこんな役割をしています。
●全身をめぐりながら細胞に酸素や栄養分などを運びこむ。
●同時に、細胞のなかの老廃物を運び出して腎臓や肺に届け、尿や呼気として排出するのを助ける。
[血液ドロドロ」にはこんな危険が
血球はもともと粒子が大きいため、かたまりになってしまうと狭い毛細血管のなかをうまくすすむことができません。
当然、まわりにある小さな白血球や血小板も流れにくくなります。
手指、足指、皮膚、脳など体のすみずみの小さな血管には新鮮な血液がいきわたりません。
細胞への酸素の補給や老廃物の排出がしにくくなることで、体にはさまざまな不調が出てくると考えられています。
たとえば、頭痛、肩こり、目の疲れ、手足の冷え、むくみ、肌荒れ、顔色・肌つやの悪さ、髪質の悪さなどなど。病気とはいえないけれど、なんとなく調子が悪い。
血液は全身をめぐっているので、やがては全身の細胞を不健康にし、後述するような動脈硬化を促進し、さまざまな病気があらわれることにもなるのです。
納豆の力
納豆は大豆の発酵食品ですが、大豆は不溶性の食物繊維をとてもたくさん含んだ食品です。
食物繊維の代表格としてよく話題になるごぼうやセロリなどよりも、一食当たりの食物繊維量は多いのです。
食物繊維の多い植物性食品をしっかり食べると、繊維が腸のお掃除をしてくれて便通がよくなります。
悪玉菌が作り出す有害物質も滞在時間が減り、排出される毒素が減って体内が健康に保たれます。
つまり、納豆は大腸の調子を整え、全身の健康を保ってくれるのです。
免疫力アップ!
納豆に含まれるナットウキナーゼは、腸内環境を整えます。ナットウキナーゼの働きで善玉菌が腸内で元気に活動していれば、体内に発生した毒素をすばやく排出することができます。
このことが「病気になりにくい」「病気になっても治りやすい」と
いう免疫力の活性化につながるのです。
また、年をとるにつれて胃や腸も老化し働きが悪くなっていきます。
善玉菌のビフィズス菌が減り、ウェルシュ菌などの悪玉菌が増え、ちょっとした食べすぎや風邪、疲れなどで腸炎を起こしやすくなります。
納豆を定期的に食べることで、こうした加齢による腸トラブルも防ぐことができ、免疫力を維持することにつながります
便秘解消で肌つやつや
納豆の持つ食物繊維、善玉菌・分解酵素を増やすなどの働きで、食べたものがお腹のなかにため込まれずにすっきり排出できます。
これによって、「長年の悩みの種だった便秘が解消した」という女性もきっとたくさんいることでしょう。
便秘解消は、もちろん肥満の解消につながります。
それと同時に、頭痛や肩こりの解消、ニキビや肌荒れ改善で美肌効果などがまず期待できます。
動脈硬化を予防する
動脈硬化とは、動脈の血管壁の柔軟性や弾力性がなくなってしまった状態のこと。
ちょうど古くて手入れの悪いホースが堅くがちがちになり、むりに引っ張ったり動かそうとするとボロリと壊れてしまうのと同じで、体内で心臓病や脳血管障害などいろいろな生活習慣病を起こす要因となります。
柔軟性を失った血管は、血液を流すのにも負荷がかかり、高血圧にもなりやすくなるので注意しなければいけない疾患です。
古くなったホースの例をあげたとおり、動脈硬化も加齢とともに進行するため、一種の老化現象ともいえます。
動脈硬化を促進するものには血中コレステロールの増加があります。コレステロールは人間が活動するときになくてはならないものですが、悪玉コレステロールが多いと血液の状態を悪くし、血管に負担をかけます。
不飽和脂肪酸
納豆には、リノール酸やオレイン酸など不飽和脂肪酸が多く含まれています。
これらが血中の悪玉コレステロールを分解し、善玉コレステロールを増やして血液をサラサラにしてくれる働きがあります。
血液サラサラ効果にプラスアルファの作用といっていいでしょう。
脳の活性化
納豆は脳の働きにも影響を与えることができます。
というのは、納豆のなかには「脳によい」といわれる成分が8種類も含まれているのです。
たとえば、レシチンです。レシチンを加えたエサを食べた母親ラットから生まれた子ラットは、優れた学習能力を持っているという研究データがあります。
レシチンを投与したグループでは記憶力テストの成績が向上し、度忘れの回数も少なかったという結果があります。
精神的な落ち着き、情動の安定などをつかさどる神経伝達物質のアセチルコリンは、レシチンをとることによって働きが活発になると考えられており、社会問題にもなっている「キレる子供」を防ぐためにも、レシチンは有効です。
また、納豆に豊富な大豆たんぱくなど、たんぱく質はアミノ酸で構成されており、アミノ酸のなかには脳の機能を高める効果があるグルタミン酸が含まれているのです。
この他、コリン、ビタミンBi、カルシウムなども脳の活性化に役立ちます。
アンチエイジング
アンチエイジング食とは、このような効果を持つ食品を多くとることと同時に、細胞を酸化させたり老廃物を体内に増やすような食品をとらなければいいのです。
納豆のなかには、細胞増殖促進効果があると考えられているポリアミンをはじめとして、さまざまな抗酸化物質、デトックス作用のある成分が含まれています。
●納豆に含まれる
●アンチエイジング成分●
ポリアミン
サポニン
コンドロイチン
ナットウキナーゼ
マグネシウム
イソフラボン
他にも納豆はがんに効く、うつ病に効く、骨粗鬆症にも効くという万能食材でした。
この本では言及されてませんでしたが、夜に食べた方が良いという説聞いたことがあります。
私は朝に食べます。
美味しいうえに、体にもいい、最高である。
しいて言えば、洗うのが面倒くさいぐらいしか欠点が見つからない。
ビジネスホテルの朝食に出てくる納豆は小さいので、もう少し大きくしてもらいたい。
できたが3つぐらい食べたいが、マナーは守らなければいけないので我慢します。
とにもかくにも、この本はおすすめです。
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