課題解決Pシーズン4 参加者紹介-朝来市経済振興課 朝来らしい「ふるさと納税」制度をつくる
朝来市経済振興課
足立鉄宏さん、藤本晋也さん
■課題解決プロジェクトで取り組む課題や背景を教えてください
私たちは「ふるさと納税」の担当をしている朝来市役所職員です。ふるさと納税の市場は年々拡大しており、全国の多くの自治体はわかりやすい指標である「寄附額の増加」を目指して寄付が集まりやすい魅力的な返礼品の提供や、ポータルサイトでの訴求、広告施策などでしのぎを削っています。これは自治体が貴重な自主財源を確保するための自然な流れだと思います。しかし、全国の自治体がパイを奪い合うその消耗戦の先に、果たして幸せなまちの未来は待っているのでしょうか? 当市では、総合計画の将来像として「人と人がつながり幸せが循環するまち~対話で拓く朝来市の未来~」を掲げています。この将来像の実現に向け、様々な施策・事業の推進に取り組む中、私たちが担当する「ふるさと納税」に着目した際、今ある制度を適切に活用しながら、寄附する人、事業者さん、まちに住む人、そして行政などが一体となって持続可能なまちづくりを進め、総合計画の将来像が達成できるような事業設計ができないかと考え、プロジェクトに参加しました。
■どんな事業、サービスになりますか
ふるさと納税の体験型返礼品の一つとして、「朝来市版現地体験型ふるさと納税企画(仮)」を考案しようとするものです。ふるさと納税の返礼品として「現地で使える商品券・クーポン券」等を提供されているケースは多く見受けられますが、この仕組に何らかの要素を付与することにより、寄附者の方もまちの人も楽しめるような当市らしい企画を作り上げていきたいです。また、考案過程に市民の方にも参画いただくことで、地域資源の再発掘や、シビックプライド醸成のきっかけになることを期待しています。これは将来的な展望にはなりますが、「地域通貨」との連携による外貨獲得・域内循環の方向性も見出したいです。
■半年後のゴール、または目標のイメージを教えてください
「朝来市版現地体験型ふるさと納税企画(仮)」の第一弾をデザインするとともに、実際に返礼品として登録することをゴールイメージとしています。
■事業成長に向け、(メンターさん以外で)必要とするサポート、つながりたい法人・個人を教えてください
ふるさと納税に関する事業に取り組まれており、「持続可能」「まちの幸福度を高める」というテーマと近しいビジョンをもっておられる法人・個人の方がいらっしゃれば、当市の目指すべき将来像との親和性も高いと考えますので、全国の事例なども踏まえたアドバイスがいただきたいです。
■なぜ、アンカー神戸の課題解決プロジェクトに応募されましたか?期待することはどんなことですか
ふるさと納税制度はとても奥が深い制度であり、地方創生のツールとして大きな可能性を秘めていると感じています。一方、自分たちのまちが目指すべき方向を見誤り、ただ寄附額のみを追い求めるスパイラルに陥ると不幸な未来が待っていることも否めません。こうした想いを抱える中で、他のまちと比較するのではなく、当市らしいふるさと納税制度の活用のあり方を具体化するために、多様な経験や見地をお持ちのメンター様から学ぶ機会を得たいと思い応募に至りました。まち全体にワクワク感が広がるような事業設計をしていきたいです。
メンター:今林知柔さん
メッセージ:朝来市のふるさと納税イノベーション! 天空の城、竹田城跡のイメージでお馴染みの兵庫県朝来市による、地域資源をありのまま伝える新たな取組です。開始2カ月目にしてすでにプロトタイプがカタチになってきていて、仕上りがとてもワクワクします!
経歴:神戸市出身。夢野台高校卒ー京都大学修了。2005〜19年、オムロンでエンジニア、新規事業開発を経験し、2020年2月に「大企業の出島」となって社外で新規事業を興すCo-Studio株式会社にCOOとしてジョイン。 2021年5月には神戸新聞社との共同プロジェクトから528株式会社を設立しCOOに就任。音楽が心を癒すデジタルセラピーの可能性を探索している。
Co-Studio株式会社
https://www.co-studio.co.jp/