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再生可能資源の再利用事業ー 課題解決Pシーズン5 振り返り

株式会社ナガサワ文具センター 神納   亮二さん

参加の動機を教えてください

アンカー神戸にて課題解決プロジェクトという取り組みがあることを以前から聞かせていただいており、弊社としても何かの取り組みをしたいと考えていました。私自身、色々な取り組み内容を検討しましたが、まずは弊社の理念などに繋がる内容にて取り組みたいと思いました。それとともに社会問題解決にも直結するような取り組みがコロナ禍ということもありアクリルパーティションのアップサイクルを思いつき、参加を決めました。

どんな課題に取り組みましたか

コロナ禍で大量に作られたアクリルパーティションが、コロナが5類になったタイミングで不要になり処理方法に困っているお客様から相談を受けることがありました。それらを単純に回収し廃棄するのではなく、何か新しい文具などの商品にアップサイクル出来ないか考えました。弊社にはNAGASAWA SPIRIT13憲章という理念があります。その中で「私は人・街・モノの繋がりに感謝し地域文化に貢献します」とあり、社内SDGsプロジェクトを立ち上げたタイミングも重なり参加させていただきました。私自身が新規事業開発プロジェクトも立ち上げたこともあり、新しい事業モデルとしても取り組みました。

6カ月の活動内容、活動の成果、今後の事業の展望・目標を教えてください

リサイクルする為のスキームやマイルストーンを作成し、それらを進めるにあたりどのような企業の協力が必要かなどを検討しました。様々な企業の協力や意見を頂きながらまずは定規を製作することを決定し、試作品を作ることが出来ました。回収や保管するにあたり神戸市環境局様にて管理しておられる、あづま資源回収ステーション様にも見学に行かせていただき、管理方法などをご教授いただきました。事業を進めるにあたり、かかる費用や日数なども算出し事業として実現可能かを検討しております。アクリルパーティションに関してはいずれ枯渇してくる事が容易に予想できますので、その他の再生可能資源を利用したリサイクル事業を企画・検討を進めております。ペットボトルキャップやPPバンドを使ったワークショップの開催や、革の端切れなどをアップサイクルした商品の検討も進めております。これらのリサイクル事業を単純な企画やプロジェクトで終わらせることなく、事業としてマネタイズ出来るようにしたいと考えております。

あづま資源回収ステーションの分別回収の様子
たつのレザーを使用した革小物

メンターはどのような存在で、どのような気付きを得ましたか?

メンターの秋田様からは本事業の進め方や、継続的に進めるにあたっての懸念事項なども踏まえアドバイスいただきました。具体的に神戸市環境局様をご紹介いただいたり、横浜にある企業様にもご同行いただいたりしました。基本的には弊社の考えや方向性を最大限重要視した上での最適なアドバイスや意見を頂戴し、本当に感謝しております。私だけでは絶対に思いつかないような災害廃棄物などの案もいただき、ただの環境を意識したリサイクル事業ということではなく、被災地などにも貢献できる提案などもいただきました。

活動を終えての感想を教えてください

プロジェクトを進めるにあたり、多くの方の協力が必要だと実感しました。そのためにアンカー神戸での出会いを最大限に活かし、ここまで進めることが出来ました。メンターの秋田様はもちろん、神戸新聞社の皆様、アンカー神戸会員の皆様にも大変感謝しております。
これをプロジェクトとして終わらせることなく事業化することが最終的な目標なので、引き続きご協力いただければと思います。
事務局に関しては、今後プロジェクトとプロジェクトを繋ぐ橋渡しなどのような役割も担っていただければありがたいです。

その他
今後も本事業だけではなく、様々な取り組みやプロジェクトをしていきたいと考えております。
弊社は「老舗文具屋」というイメージが強いかと思いますが、全くそれだけではありません。
私が管理しております法人営業本部ではオフィスレイアウト事業、オリジナルグッズ製作事業など本当に様々な取り組みをしております。
弊社の強みである創業142年という歴史を最大限に活かし、これからも多くの企業様と共創していきたいと考えておりますので、なんでもお気軽にお声がけください!

事務局担当より
周りを巻き込みながら新規事業を推し進める神納さんのバイタリティには驚かされます。その強力なリーダーシップのもと、同社の林さん、久貝さんも呼応して、中間発表・デモデイや補助金申請などにおいても速やかに、見事に対応されていました。
メンター秋田さんも、どんな質問に対しても即座に全方位型の的確なアドバイスをされていて、感服しきりでした。
アンカーとしても、この再生可能資源の再利用事業を引き続き応援していきたいと思います。
(アンカー神戸シニアマネジャー 大前)

メンター
秋田大介(株式会社イマゴト代表取締役)

神戸市職員(2023年3月に辞職し起業、専門は都市計画・まちづくり、環境・エネルギー)として、21年間様々な分野で企画・政策立案に携わる。役所の業務外で、社会課題解決を自らプレイヤーとしても行うために、ダイバーシティを目的としたNPOの設立や、防災のための社団法人の設立、まちのクリエイティビティの向上のためのアートプロジェクトの開催なども行う。
現在は株式会社イマゴトで、社会課題解決のために、産官学民のセクターを越えた共働や協業のコーディネートを行っている。
◆肩書き
 行政:総務省(地域力創造アドバイザー)
    神戸市(環境創造課長2022年度まで)
 連携:官民連携事業研究所(社会課題解決コーディネーター)
 防災:一般社団法人アスミー(代表理事)
 多様:NPO法人須磨ユニバーサルビーチプロジェクト(副理事長)
 学術:NPO法人ミラツク(研究員)
    大阪大学大学院工学研究科環境工学専攻(工学修士)
    京都芸術大学大学院学際デザイン研究領域(芸術修士)
 藝術:Kobe Mural Art Project実行委員会(代表)
 受賞:HOLG地方公務員アワード2019
    地域に飛び出す公務員アウォード2018

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