SSTR 2023電動チャレンジ
2017年のpremium SSTR(秋開催)から参加…。
最初がカブで次がKTM950ADV、空冷R1200GSとエントリーしてきた。
しかし、ここに来て
5月なら日照時間は14時間もある。
移動距離が短ければ電動車でもイケるのでは?と
いうコトに気づいてしまいw
もちろんCevolutionでの参加。
プロローグ
仕様をちょっぴり説明すると、走行可能な距離がメーター部に常に表示されている(しかもカナリ正確)、
満充電では約156kmが表示されるが、これはずーーーっと60km /hで走行した場合のお話。
実際にはその7~8割といったところが目安になる。(約120kmほど?、速度で増減する)
走行モードはRoad / Sail / Dynamic /EcoPro の4つからセレクト。
もっとも電費がのびるのはEcoProで、スロットル半開で回生が最強、
Sailは回生を効かせず慣性で走行するモードで、主に高速道路での電費を稼ぐ。この2つのモードを駆使して、最短距離ならばなんとか完走できるのでは?とおぼろげながら頭の中の片隅に置いたまま、実際に試す機会なく、今年のSSTRを迎えてしまっていた。
きっかけはTwitterだった。
内容は残っていないが、電動バイク(E01)でSSTRチャレンジ宣言をしていた某氏から、半ばケンカ腰のメッセージが届いた。(その実はCevo所持がめちゃ羨ましかったらしいと後で知るw)が、そのメッセージにはオトナの対応をさせていただいたw
彼の芸風が噛みつくタイプであるのはこの段階で理解することができた。
彼はFacebookでも電動チャレンジを宣言、飛騨市あたりでの単相200V充電を依頼していたが理解は示されず、周囲の反応は酷いものだった。まぁワタシも無理なんじゃねぇの?って仲間内では言ってたが、
応援はしたい、頑張ってくれ。
しかし、Facebookでの反応は電動チャレンジに対して余りにもヒドい内容だったので、なにやらムカついてきた。
以下、そこFacebookでの彼のスレッドへの自分の書き込みである。
SSTR2023、ワタシも電動チャレンジします。
バイクはCevolutionです。
因みに高速路SAなどの急速充電器(チャデモ規格)は
基本的に四輪用で、二輪には非対応です。
対応しているのは
LiveWire oneくらいでしょうか?
現状、EVバイクは普通充電のみの仕様です。
家庭用のエアコンや
IHコンロなどで利用されている単相200Vです。
動力(三相200V)ではありません。
と、宣言したのだが誰も読んではないだろう。(反応はナシw)
単相200Vも興味ない方々にとっては意味不明だろうしねw
ライブワイヤー社はハーレーダビッドソン社から電動バイクの別会社として独立したのだがそんなのも知ったこっちゃないだろうなぁと。
…ともあれ、引っ込みがつかなくなったので、普通充電設備のあるホテルとハイエースを予約をいれた。さてどうなることやら。
19日スタート前日
スタート地点は三重県四日市市「霞釣りの公園」にした
仕事を終えて岡山に移動50km
岡山駅前のレンタカーに寄りハイエースを借りてから自宅に戻りCevoを載せる。
今回のために購入した耐荷重300kgのラダーレールをセット、ラッシングベルトで固定。Cevoの車重は275kg。空冷R1200GS(230kg)よりも重かったりする(笑)
レールから落とすとシャレにならないので慎重に載せる。
トップケースは積載時に天井と干渉することが判明した。
Cevoを積載後、直ちに四日市の宿に向けてリエゾン開始。移動開始は19時30分。
移動距離は約330km。今回のSSTRコースより長かったりするw
到着は23時過ぎ。チェックインして充電スタンド予約を確認。
しかしその後駐車場に行くと、予約スペースは他の宿泊客のハイエースに陣取られ、充電はできなかった。夜中にクレーム言うのも感じ悪いので充電は諦めた。補充電を見込んでいたが、手痛い状況だ。
20日SSTR当日
3時に起床、簡単な朝飯をとり、
3:30チェックアウトする。
前夜目星を付けておいた近くの(450m)三井のリパークにハイエースを停め、積車作業の逆手順でCevoを下ろす。載せる時よりも慎重に作業したが10分掛からなかったはずだ。
改めてCevoを駆りスタート地点まで移動する。(約5.9km)
霞釣り公園に到着するとO氏のツーリングセローがすでに到着しており、バイクは他にウラルと釣り客の車が並んでいた。彼は大学時代の友人で、現在は滋賀県に在住、SSTRにも家族でエントリーするのが通例の人だが、今回は文字通りの見送りで滋賀から会いに来てくれた。彼とは4年前の狼煙アタックで珠洲市ですれ違って以来(?)だが、会話を交わすのは20年ぶりくらいか?
旧友と会話を交わしながら日の出を待つ。その間にも切れ目なく数台ずつのバイクが付近に集まってくる。
4:47システムにスタート地点登録を送信。O氏に手を振りつつスタート地点を後にして、湾岸長島PAを目指す…はずだったが、みえ川越ICに乗る直前、重大なミスに気が付いた。CevoにETCカードが未挿入だ!ETCカードは…ハイエースに刺したままだ!早速Uターンしてパーキングにまで戻り、差し直す。走行距離にして15kmくらいは余分に走ってしまっただろうか?ガソリン車ならなんてことはない行程だが、電動車には手痛い充電時間ロスである。このミスはあとあとまで影響することになる。
こんどは伊勢湾岸道で湾岸長島PAに到着。
5:33出口を降りて「旅館ながしま」の充電地点を探す。謎の充電スポットだったがなんとか到着。ここは6kW充電出力でだ。3kW地点が多い中、ポイント高い。早速、充電開始。1時間少々の補充電を行う。走行距離は35kmだった。再度、敦賀ICから北陸道を北上、福井方面を目指す。
約40kmの走行、武生ICを降りて充電地点を探そうと思ったら、IC降りて直ぐに道の駅越前たけふの案内表示アリ。先にポイントを拾いに行くことにする。2ポイントは大きい。
続いて、ほど近い充電スポット地点に辿りつくがそれらしい設備を見つけられない。あと2地点を探すが、オーナーさんご自分用の充電設備ということで空振りだった。このパターンは初めてだ。ガッカリ気分で指定道の駅パークイン羽生ヶ丘を目指す。
指定道の駅ということもあってか駐輪バイク20台ほど。ここには急速充電設備はあるが、使えない。緊急時用に200Vのコンセントを備えている場合もあるがそれもなかった。
もう一つの充電地点サバエシティホテルに電話連絡。
充電器が利用できることを確認して早々に移動を開始した。しばらくすると3台ほどを連ねて移動。ミラーの中のCRF250ラリーに既視感を覚えてアレ?と思っていたところ。信号待ちでSNS仲間のともさんと確認できた(2週間前に四国ラリーで会ったばかり)軽く挨拶をかわして別れる。キャンプ地で合流できればいいが。
13:35サバエシティホテルに到着。
充電地点に到着、最後の長い充電になる。
向かいは道の駅西山公園なのでエントラントのバイクたちがひっきりなしに行き過ぎる。充電の待ち時間はたっぷりあるので自分も昼飯。辻向かいの食堂に入り味噌カツ定食をいただく。道の駅に再度歩いて出向き、見て回る…が間が持たない…のでルーティングの長考(?)に入る
現在地から千里浜までは約130kmで予想所要時間は1時間40分。日没までの残り時間を考えるといつまで充電してスタートするかの判断が勝負所になりそうだ。
勝負所は心臓に悪い
16:38満充電を待たず移動開始。
3時間の充電で走行可能距離145kmで予想値は上回っている。残り時間は2時間ほど。ゴールできるかどうかはどう走行するかだ。ペースを上げ過ぎると電欠の危険性が高まる。焦りを感じつつ鯖江ICに向かい北陸道を北上、金沢、千里浜のゴールを目指す。
金沢東ICを抜けるまでは極めて順調に走行してきていた。
電力の消費も低く抑えられていたように感じていた。しかし、渋滞しはじめた金沢の市街地を過ぎて、まもなくのと里山海道に差し掛かるたあたりから残り20%を切ると点灯するランプが点き始めた。点滅しはじめるとそれ以前までの消費ペースよりも早く感じられる。左手に浜沿いの海を見ながら、のと里山海道に入る。千里浜口までは間もなくだ。
風景の美しさに包まれていながらも、自分の意識は点滅する給電ランプや走行可能な距離を表示しているCevoのモニターに持っていかれてしまっている。スロットル開度を示すゲージ部の半分が、いつものグリーンからレッドに変わり、スロットルを開けないよう促している。
今浜口ICまであと数キロというところでハザードを出し、スローダウンして移動していく。
残り移動可能な距離が1桁となりお馴染みのICを降りる。残りの距離表示は4km、日没まではあと30分を切っていた。千里浜のゴールをくぐるのはもう無理と判断。JAFを呼ぶことにするが砂浜では周りの人たちに迷惑なので手前の広場にバイクを停め、アプリでレッカー要請した。
時間内の完走は果たした…が
千里浜を走り、ゲートをくぐるのはSSTRのアイコンであり象徴だ。
その余力がないというのはなんとも無念でやるせないというか、敗北感が強い。日は暮れかかり、ゴールできた満足感を覆い隠すほどの無力感を感じながらレッカーの到着を待つ。
初のSSTR電動チャレンジは苦いものを残しつつ終わった。
あとは充電スタンドのある「ゆ華」まで搬送してもらい、キャンプ場までの往復分充電することにしよう。往復26kmあるので1時間くらいか?
往復分なのはキャンプ地で充電できなかった場合を想定してだ。
ゴールの余韻に浸る間もなく、復路の作戦を考え始めていた。
おわり
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