最後くらい、選ばれたい。
貴方はいつもそう。
2人でキャッチボールしているはずなのに
気づいたら、転がってるボールを私が貴方に投げるだけになってる。
付き合う時も、喧嘩して仲直りする時も、
同棲を始めた時も、
ぜんぶぜんぶ私が拾って投げたボールだった。
貴方にだって拾えたはずなのに。
投げれたはずなのに。
だから、
せめて最後くらい、貴方に拾って投げてほしいの。
嫌々ではなく、私が貴方の目の前にボールを転がすでもなく、
どこにあったとしても、貴方が拾ってきて
真っ直ぐ私に投げて欲しいの。
こんなこと思ってしまうのは、贅沢なんだろうか。
拾う素振りすらない貴方に不安になってしまうのも、私に忍耐力がないのだろうか。
思ってもいなかった、斜め横から投げられたどストレートを、
全身に食らってしまった自分は、最低な人間なんだろうか。