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離婚で得た教訓:「どうせ財産ないし」の甘さが招いた後悔
前回の記事に引き続き、離婚するにあたってぶち当たった問題を紹介しようと思う。
もし当時の私と同じような状況にある方がいれば、この記事を読んで失敗を1つでも減らしてもらえればいいなと思っている。
第1章:離婚で見えた人生の真実
結婚生活がうまくいかなくなる瞬間は、突然やってくる。私たち元夫婦も例外ではなく、最終的に離婚という選択をすることになった。子どもはいないし、家も買っていない。「じゃあ、離婚もそんなに複雑じゃないでしょ」と思っていた私。その軽い考えが、後の地獄への扉だった。
「調停なんて時間もかかるし、どうせ貯金もほとんどないから話し合いで済ませよう」――そう思ったのは事実だ。でも、現実はそんなに甘くない。車や家具家電の処分、残クレ問題、元夫との金銭的なつながり。離婚を経て学んだこと、それは「結婚は勢いでできても、離婚には計画がいる」という真実だった。
第2章:「どうせ財産ないし」と思う人が見落とすこと
正直なところ、離婚を決めたときは「貯金なんてほぼゼロだし、分ける財産なんてないから簡単だ」と思っていた。実際、通帳の残高を見たときに笑ってしまったくらいだ。「これ、分ける意味ある?」って。
でも、実際に離婚を進めると、それ以外の問題が次々と噴き出してきた。
一番の難題は、婚姻中に購入した車。いわゆる「残クレ(残価設定型クレジット)」で購入したもので、ローンが終わるまでは名義変更ができない仕組みだった。これがやっかいだった。
さらに家具家電も問題だった。冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、ベッド、テレビ……婚姻中にそろえた物たちの処分や分配をどうするかをきっちり決めていなかったため、離婚後も元夫と連絡を取らざるを得なかった。「これ、持っていきたい」「あれはどうする?」といったやり取りがズルズル続き、正直、精神的にしんどかった。結局、私にほとんど丸投げだったのだが。
第3章:私の離婚エピソード
車の残クレ問題:名義変更という罠
婚姻中に私の車、古いしっと購入した車。見た目も気に入っていたし、何も考えずに残クレで買った。しかし、離婚時にその仕組みが大問題になった。
名義は元夫、でも実際に使うのは私。ローン会社に問い合わせたら「所有権はディーラーが持ち、名義変更は支払いが終わるまでできません」との冷たい回答。「じゃあどうすれば?」と思っているところに元夫の一言。「お前が払え。嫌なら返せ」。
仕方なく最初は毎月、元夫の口座にお金を振り込む形で支払いを続けたけど、通帳を開くたびに目に入る元夫の名前がストレスで仕方なかった。「これをあと何年も続けるのか……」と思うと、心が折れそうになった。
そこで思い切って、カーディーラーに勤める友人に相談した。「この状況、どうにかならないかな?」と泣きついた私に、友人は「担当者に聞いてみるよ」と親身に動いてくれた。数日後、「連帯保証人になれば支払いを直接あなたができる形に変更できる」との連絡が。
正直、最初からそれができるなら教えてくれよローン会社! と憤ったけれど、これでようやく自分の名前で支払いを続けられることになった。
今現在は既に払い終えて売却し、問題は解決している。
残価設定ローン(残クレ)とは?
残価設定ローンとは、残価設定クレジット(残クレ)とも呼ばれる車を購入するためのローンの1つです。ローン終了時点における車の価値を事前に決め、その金額を差し引いた金額にて3年や5年のローン契約をし、分割返済していく仕組みです。ローン契約満了時の車の価値は年式や走行距離などで決定するとされています。
例えば300万円の車を購入し、期間5年の残価設定ローンを契約する場合、仮に5年経過後の車の価値が50万円だとすると、最終返済分を除く5年間で返済する金額(元金)は250万円になります。
このことから、車の購入金額でローン契約をする銀行のマイカーローンなどに比べると月々の返済を抑えることができます。
残価設定ローン終了後は下記3つの選択肢のうち、いずれかの方法を選ぶことになります。
・新車へ乗り換え
・車をディーラーへ返却
・残価を支払い、車を買い取る
ローン終了時にはご自身のご状況に合わせて、最適な選択を検討しましょう。
家具家電問題:処分の地獄
車の問題が解決しても、家具家電の処分問題が残っていた。冷蔵庫、洗濯機、テレビ、ベッド……「これらどうするの?」と考えるだけで疲れる。
結局、「好きなものを持っていく」という曖昧なルールで離婚してしまったため、離婚後も「お前の好きにしていいよ」とか言っていた割には「これ捨ててもいい?」「いや、それは俺が買ったやつだから置いておいて」などのやり取りが続いた。
元夫との連絡を一切断ち切りたかったのに、家具家電がその障害に。「こんなことなら最初に調停で全部きっちり決めておけばよかった」と思ったのは何度目だっただろう。
第4章:私が得た教訓
私の離婚経験は、失敗と後悔の連続だった。でも、だからこそ今振り返って言えることもある。
感情に任せると損をする
離婚の手続き中は、とにかく早く終わらせたいという気持ちが強かった。「調停なんて時間がかかるし、もうこれでいいや」と感情的に決めた結果、後々まで尾を引く問題が山積みになった。
誰かに頼ることをためらわない
車の問題も、友人に相談しなければずっとモヤモヤした状態が続いていたと思う。自分でなんとかしようとせず、早めに専門家や信頼できる人に頼ることで道が開けることを学んだ。
第5章:離婚をしたい人に伝えたいこと
離婚は、結婚の何倍もエネルギーが必要なプロセスだ。大変だけど、それを乗り越えれば新しいスタートが待っている。
一歩ずつ進んでいくために
私のような後悔をしないために、以下のことを意識してほしい。
•財産リストを作る:家具や家電、車なども含めて書き出しておく。
•調停を活用する:感情的な話し合いでは解決できないことを第三者に任せる。
•相談する勇気を持つ:自分で抱え込まず、専門家や信頼できる友人に助けを求める。
離婚を通じて、多くのことを失ったように感じるかもしれない。でも、適切な準備をすることで新しい人生への一歩を踏み出すことができる。私はその経験を通じて、少しだけ強くなった気がしている。
あなたの未来が、どうか明るいものでありますように。
お読みいただき、ありがとうございました!