越前大野城と城下町をめぐる「超日帰り」ツアー ~ 福井県9月の旅① ~
【いきなりスピンオフ記事】
大野市を訪れるのは、これで2回目。初めて訪れたのは、3年前の3月でした。まだ肌寒く、あいにく雨がしとしと降る日だったなぁ。でも今回は天候にも恵まれ、晴れ晴れとした気分です!
さて今回は、3年前に車窓から仰ぎ見ながらも行けなかった、越前大野城からのスタート!
❚ ミッションその1:車を駐車場に停める?
前回は家族旅行で、今回は地域ものがたるアンバサダーの取材&視察ということで、大野市を訪れたわけですが、まずここに来て「天空の城」として今や有名になった越前大野城を見ないわけにはいきません!
しかも、この秋限定(9/1~11/30)の特別御城印が販売されるとあっては、まず大野城からでしょ? ということで、迷いなくプランを立てていきました。
JR福井駅からレンタカーで50分ほど走り、大野城の麓にある「結ステーション」へ到着。ここは、100台以上の車を収容できる駐車場や、地元の特産品を販売する「越前おおの結楽座」などがある拠点です。すぐに車を駐車してお城に登ろうと考えてたんですが、駐車場が満杯!!
地元の福井ナンバーが大半だけど、岐阜とか名古屋?とかもちらほらあったかな・・・。天候もちょうど良くて、シルバーウィークの中日とくれば、車で行く日帰りレジャーにはもってこいの場所だよなー、と理解できました(しかも、都会じゃありえない、駐車場が無料ですよ皆さん!)。
❚ ミッションその2:天守閣の石垣チェック&御城印購入
駐車スペースが空くのをしばらく待って、ようやく城に向かいます。上り坂を10分ほど歩けば、天守閣に到着!正面に立ちはだかるかのような、威圧感のあるたたずまい。久々にお城を見るとなぜでしょうか、不思議と妙なハイテンションになって写真を撮りまくっていました。
これ、どうですか? 威風堂々という言葉がまさにピッタリだと思いませんか・・・? 戦国武将がこぞって城を築いた理由がわかる気がします。
でも反面、地域の人々に親しまれる存在でもあるのかなぁという感情も湧いてきました。その典型が熊本城や彦根城だと思いますが、「天空の城」として全国でも有名になった越前大野城も、きっと地元民の誇りとして愛されてるはず。
天守閣の建築物も素敵なんですが、近ごろはその下にある石垣にも注目してまして・・・。こちらの石垣は「野面積」です。野面積は技法的には初期のもので、ほとんど加工していない大小さまざまな自然の石を積み上げます。
写真のように大きさがマチマチなので、どうしても表面に隙間ができてしまう見栄えの悪さ、また敵が登りやすくなるというデメリットがあります。でも逆に、隙間があることで水はけが良くなり、石垣が崩れにくくなるんです。
さらに、隙間に入れた間詰石がクッションの働きをすることで、地震の揺れに強くなります。地震国・ニッポンにおいて、この役割はホント大事ですね。
石材を細工したり、工事現場で積んだりする職業を、石工職人といいます。歴史をたどれば、戦国時代に野面積の技術を用いて、寺や城の石垣施工を手掛け、安土城の築城にも携わる(諸説あります)など、当時全国に名をはせた穴太衆と呼ばれる技術者集団がいました。現在も、その技術を継承する会社が、滋賀県にあるんですよ!驚きです。
ちなみに、この日は福井城址のすぐそばにある宿で泊まったので、翌日石垣を撮影しに行きました!福井城址の石垣には、打込接と切込接という、2つの加工技術が使われています。天守閣は現存しないけど、ちょっと贅沢な感じがいい。👍
打込接は四角に割った石を積んでいく方法、切込接は石を精密に削って隙間なく積んでいく技法です。
これら加工技術の違いのほかに、積み方にも「乱積」と「布積」があります。乱積は目地(石と石の継ぎ目)にこだわらず、ふぞろいな石材を不規則に積み上げる技法、布積はある程度高さがそろった石を、横の目地が通るように積む技法です。以上の加工と積み方を組合せると、石垣はなんと6つのタイプに分けられます!
しまった、つい石垣について熱く語り過ぎました。💦
天守閣から城下を眺めると、道路が碁盤の目のごとく縦横に通っているので、整然とした町並みです。「北陸の小京都」と言われるゆえんです。
あと、天守閣で御城印をゲットしましたよ!満月をバックに、勇ましい天守閣の図柄です。
さて、ここから先は、城下の町並みをあちこち切り取りながら散策しました。なので、スピンオフレポート①は越前大野城がメインのお話ということにして、いったんおしまい。
《“北陸の小京都” 越前大野の「倍速」散策、へつづく》