かぶきちとの日々
こんばんは。大きく日を空けての投稿となりました。
この世界同時引き篭り月間の最中、私未だにニンテンドースイッチを手に入れることができておりません。
ですので、今年一番の名作ゲームと名高い「あつまれどうぶつの森」の話題についていけず、Twitterを飛び交うプレイヤー達のスクショを見ては悶々とした日々を過ごしております。
私も久しぶりに住人としてのスローライフを満喫したいところですが、手段が無いのでどうしようもありません。
ニンテンドースイッチが手に入るのが先か、僕の気持ちが落ち着くのが先か。
暇つぶしに以下に思い出話としてまた駄文を投下します。
住人の皆さん、スローライフの間に目を通してやってください。
私とどうぶつの森の出会いは小学生の頃。シリーズ4作目となる「おいでよ どうぶつの森」でした。
サンタさんから貰った初代DSが私の数少ない遊び道具。どうぶつたちの村の住人としてのスローライフに私はのめり込んでいきました。
小学生だった私の熱意は凄まじいものでした。
インターネットも使えなかった私は、来る日も来る日も果物を拾いローンを支払い続けました。
新種を捕まえる為に魚や虫を何度も何度も捕まえ、博物館へ沢山寄贈しました。
エイブルシスターズのあさみさんに心を開いてもらう為に毎日声をかけ続けました。
とたけけのライブに毎週通い、存在するかどうかもわからないまま曲をリクエストしました。
しかし、小学生の口コミだけでは完全な攻略には程遠く、ついに私は母親に攻略本を買ってくれとねだります。本屋に並ぶ何種類もの攻略本の中、悩みに悩んだ末選んだそれは当時の私の本棚の中で最も分厚い本になりました。
いつしか私とベッドを並べて母が住人に加わりました。
元々ゲーム好きな母ののめり込みは私より凄まじく、一緒に巨大な魚影を探して雨の日の夜中を駆け回ったのを覚えています。
気がつけばローンを完済、博物館はコンプリート。あさみさんとは笑顔で会話をかわし、とたけけのライブ会場では超常連客となりました。
やりこみつくしたその頃にはもう母の熱も冷めつつあり、ベッドから母が目覚めることは滅多になくなってしまいました。
一方で、その後も僕は住人としての生活を続けました。
感受性の強かった私は、その村の住人に愛着が湧いてしまい、辞め時を完全に見失っていました。
いえ、当時はそもそも辞める気なんて無かったです。
住人達との会話は当時の私の日課となっていました。
そんな住人たちとの中でいちばんの古株がかぶきちでした。
名の通り、顔に歌舞伎のような模様のあるネコの住人です。
小柄なネコですが、鋭い目つきにいかつい顔つき、低い声。
その変わった見た目に最初は違和感しかありませんでしたが、何度も話しかける内に、情に熱く、時には無邪気で愉快な明るい彼と私の距離は日を重ねるごとに縮まっていきました。
具合が悪そうなかぶきちに薬を届け、口癖を考え、最初に写真をくれたのもかぶきちでした。
その当時、村で最も付き合いの長かった彼は僕にとって村一番の友人でした。
写真を貰ってからも、私はベッドから起き上がるやいなや彼を探して話しかけるのが日課となっていました。
しばらく経って夏休みのある日、彼から旅立ちを告げられます。
当時の私には引き留めることが出来ませんでした。
今思い返すと、彼から相談を持ちかけられていた時、本棚の一番分厚いアレを開いて返答の言葉を選んでいれば、かぶきちは旅立つことは無かったのでしょう。
もちろん住人との別れは初めてでは無かったのですが、流石に涙こそ流れないもののかなりのショックを受けたことを今も覚えています。
旅立った後、かぶきちから届いていた手紙だけは何度も読み返しました。
その日を境に、住人としての私がベッドから目を覚ますことは段々と少なくなっていきました。
続く
次回「かぶきちとの再会」
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