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【5日目 アンカラ】天は赤い河のほとり ゆかりの地を訪ねて 2020

 

こんにちは、マティーニです。

4日目はボアズカレ博物館を見学した後、そのままアンカラのホテルへと送ってもらいました。

https://jp.hotels.com/ho617225280/angora-hausu-hoteru-supesharu-kurasu-ankara-toruko/?destination-id=617225280&q-rooms=1&q-room-0-adults=2&q-room-0-children=0

↑宿泊したのはアンゴラハウスというホテルです。決め手はアナトリア文明博物館へ徒歩5分という好立地。
そうですアンカラに立ち寄ったのはアナトリア文明博物館へ行くため……!
アナトリア文明博物館はヒッタイト博物館とも呼ばれ、ヒッタイト帝国時代の出土品がたくさん展示されています。天河ファンとしても外せないスポットです。


5日目朝、ホテルで朝食をいただき、早速アナトリア文明博物館へ。

入場料は45TL。日本語の音声ガイドもありましたので借りました。20TLです。
音声ガイドは..….うーん、次回は借りないかな。スマートフォンのような機械とヘッドホンが繋がっているタイプだったんですが、コードが絡まったり持ち運ぶには不便だと感じたりと少々扱いに困りまして。内容は充実していたんですが、女性のアナウンスが一発撮りのような仕上がりに感じました。私の好みの問題で、聴くよりも見ることに重点を置きたかったので途中で使うのをやめました。

話は戻って早速入館。
中は開放的で広く天井が高い。お客さんの数もまばら、かと思いきや地元(?)の小学生たちが博物館見学に来てました。
旅行当時、トルコ国内には新型コロナウイルスの感染者はいませんでしたが、消毒スプレーボトルを持った巡回員の方が見学客が触った後のものなどを常に消毒をしていました。

さて、枚数は少ないですが写真を撮りましたので、少し展示品をご紹介します。

※以下に出てくる詳細な説明は、アナトリア文明博物館で販売されているガイドブックから引用したものになります。

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BC8世紀後半、カルケミシュで出土した戦車の浮き彫り
ヒッタイトといえばこのレリーフがまず出てくるイメージがあります。人物描写はアッシリア様式を模倣しているようです。
この浮き彫りは一枚だけではなく、左右にも同じようなものが展示されています。写真のものが一番状態が良かったです。
ちなみに文庫版 天は赤い河のほとり4巻の表紙にもなっています。


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1 牡牛像 青銅 アラジャホユック出土 BC3000年紀後半
3 女性偶像 銀 アラジャホユック出土 BC3000年紀後半
11 飾りピン 金 アラジャホユック出土 BC3000年紀後半

※番号は、展示品にふられている数字に対応しています。

アラジャホユックは、天は赤い河のほとりでいうとアリンナに当たる遺跡ですね、たしか。ユーリたちの時代よりも1500年以上前のものになります。

金や水晶を使っているからかものすごく保存状態がいいです。また、11番の飾りピンなんかは現代でつけてても違和感のないオシャレなデザインですね。欲しいな〜とか思いながら張り付いて見てました。

9は太陽を模したもの祭儀用の道具(?)で、ヒッタイトのシンボル的な存在です。似たようなものがいくつも展示してありました。


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4 鎚形斧 青銅・金 アラジャホユック出土 BC3000年紀後半

こちらもネックレスや指輪など、また祭儀用の道具など。
もし一つだけ館内の展示物がいただけるならみなさんはどれを選びますか?私は10番の金のネックレスを選びます。そんな不純な考えを持ちながら見学してました。


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上の写真らと同様にアラジャホユックで出土した装飾品、祭儀用道具などなど。アラジャホユックは天河と同じく宗教都市のような役割を持っていたのかな?実用品のものがあまり展示されていないというか、宗教儀式や着飾る時のための装飾品が多い印象でした。

ちなみに1番の牡鹿像、よくナキア皇妃持つ杖の先端に付いているものに似ています。今まであげた写真の中でも似たような像がいくつもあります。やはり宗教的意味合いが強いのかしら?

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祭儀用表象 青銅 アラジャホユック出土 BC3000年紀後半

真ん中が牡鹿、両脇が牡牛だと思います。
こちらもヒッタイトのシンボル的なもので、アンカラ市内にはこれを大きくかたどったモニュメントが設置されています。

ヒッタイトの人々が作った動物のモニュメントや像は、獰猛さやリアルさよりも「可愛い」という印象が勝ちます。


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小休憩。
こちらのネコはアナトリア文明博物館の看板猫ベフルルくん。博物館に通って10年近く経つ老猫さん。館内のソファでおとなしく寝てました。こっそり撫でても少し目を開けただけでまた眠り出しました。カンワイイ


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戦闘神像浮き彫り ボアズキョイ出土 BC14〜13世紀
前回紹介したハットゥサにある王の門のレリーフ、本物です。
当初は王様だと思われていましたが、のちに兵士がモチーフだと判明したものですね。


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左側:浴槽 土器 キュルテペ出土 BC18世紀
手づくねで磨研されたこの浴槽の内部には、二つの孔が開けられた座部が設けられています。
最初は貯蔵用の土器かなと思ってたんですがまさかのお風呂。高さは86センチほどです。ただの風呂釜ではなく模様が施されているところが可愛い。おまじないの意味合いでもあるのかな?


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文書 青銅板 ボアズキョイ出土 BC13世紀
ヒッタイト王トゥドハリヤ4世とタルフンタシャ王クルンタの間で交わされた国境協定に関する文書です。
(二人はムルシリ2世の孫にあたる人物です。トゥドハリヤ4世はハットゥシリ3世の息子、クルンタはムワタリ2世の息子です。つまり二人は従兄弟同士。)

ヒッタイト語botさんのサムネイルだ!と思わず写真を撮りました。他は粘土版の文書が中心なのに、この文書だけは青銅板に書かれていて異質でした。うっかり書き間違えれないですよね。
ちなみに下の段にはムルシリ2世の壊れかけの粘土板が展示してありました。写真撮ればよかった...。なんで撮らなかったんだろう...。


本当はもっと展示品がたくさんあるんですが、残念ながら写真切れです。
もっと詳しく博物館のこと知りたい!という方は以下のサイトをどうぞ↓

アナトリア文明博物館を3Dで見学できるサイトです。文字化けして怪しい感じになっていますが、きちんと閲覧できます。


以下見学しての感想、色々と。

〜時間編〜
現地での見学時間は、人によりけりって感じですね。ただ見て回るだけなら1時間で十分かと思いますが、腰を据えてじっくりとという方は1日でもいられるかと思います。
大手の旅行会社のトルコツアーでもアナトリア文明博物館を見学箇所として組み込まれることが多いですが、滞在時間は1時間程度だと思うので天河ファンには物足りないかも(^_^;)
あと個人的見解ですが、ハットゥサ見学とアナトリア文明博物館見学が一緒に組み込まれているトルコツアーが本当に少ないんです。やっと見つけて一件だけ、しかし人が集まらず不催行。でも聖地巡礼にこの二箇所が一緒に組み込まれていないと物足りません。やはり個人旅行が最適解なんですかね。


〜オススメの見学〜
天河ファンなのでもう見ているだけでも楽しめるんですが、さらに一歩進んだ楽しみ方として。壺に描かれたり酒器にかたどられている果物・動物をよく観察することをオススメします。
当たり前なんですが、必ず当時身近にいた動物や食べられていた果物が描かれているんですよね(想像上の生物は除くとして)。これらが分かると、「ああユーリはこういう果物食べてたのか〜こういう動物も周りにいたのかな〜」なんて妄想の幅が広がるわけです。
実際に篠原先生もインタビューにおいて、作中に登場させている果物などは、博物館で展示されているものに描かれていたものを参考にしているとおっしゃっていました。


〜個人的心情〜
この博物館を見学する前は「ユーリやカイルが使っていたかもしれない展示品がいっぱーい♡」なんて気分になるかと思っていたんですが、前日のハットゥサショックでそんな気分になれず。
表現の仕方が難しいんですが、実際に展示品を見るとやはり現代文明のカケラもないようなものばかりで。そういった品々に囲まれて生活していくなんて、昨日までただの15歳だった女の子にできるのか...…過酷すぎやしないか...…どんな運命なんだ...…とユーリに対してやたら感傷的な気持ちを抱いてしまい。ユーリに思いを馳せて泣きそうになりながら見学してました。
文字だけ追ってるとなんでこんなことで泣くんだって思うかもしれませんが、当時はハットゥサを見たことで感情がぐちゃぐちゃになってて整理もつかないままヒッタイトの展示品を見てもうわけがわからなくなり一人お通夜気分で見学していたことははっきり覚えてます。必ずもう一度この博物館に訪れたいと思っていますが、おそらくその時も泣きそうになりながら見学していることと思います。


ということで5日目の目的はほぼ終了。
午後からはエセンボーア国際空港(アンカラ市内の空港)からイスタンブール空港へ移動し、6日目深夜に日本行きの飛行機に搭乗します。
本当はここから3日間、サフランボルという街に滞在する予定だったんですが、諸事情ありましてここでトルコ旅を終了することとなりました。聖地巡礼の目的はほぼほぼ果たせたので悔いはないです。


次回は、6日目聖地巡礼の旅完結+旅のトラブル編をお送りします。最終回です。


おまけ。
アンカラのネコちゃんコレクションをどうぞ

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トルコのネコは本当に人懐こい。かわいい。大好き。


#天は赤い河のほとり #篠原千絵 #聖地巡礼 #トルコ #海外旅行 #一人旅 #ヒッタイト #アナトリア文明博物館





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