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シェアハウスに悩むINFPへ、他者にまみれる『男はつらいよ』を

寅さんを観続けてもうすぐ20年。たくさんの人に『男はつらいよ』を観てほしいという思いから、依頼いただいた内容をもとに好みや性格をお聞きし、おすすめの3本をご紹介します。


依頼者からコンシェルジュへの希望


 
依頼者プロフィール
コダマ星(アカリ)さん 神秘家 20代女性 寅さん鑑賞経験なし
 
今の自分のテーマは人との共存です。これまで一人暮らしでしたが、最近引っ越してシェアハウスをすることになりました。私のMBTIはINFPで内向型ということもあり、他者と暮らすのが得意ではありません。実家暮らしの時も、家族と一線を置いてきました。でもこれからは、「思いやり」や「ギブアンドテイク」をキーワードに、自分なりの方法を模索して、他者とバランスのとれた中庸な暮らしを目指したいです。普段、映画はほとんど観ませんが、これを機に自分の理想の暮らしについてのヒントが『男はつらいよ』からもらえたら嬉しいです。普段観ないからこそ、自分のなかに風穴を開けてもらいたいです。また、リーディングという「人に似合う色やオーラの色を見究めること」が得意なので、さまざまなマドンナのオーラを観てみたいと思います。色の出方が濃い人を希望します。
 

多様な人物が関係しあう日常


 
コダマさんは、これから始まるシェアハウスでの暮らしについて、理想はあるが、どんな風に他者と自身とのバランスをとるか等、模索中のようでした。MBTIがINFPの方は、内向的で理想主義者かつ感情をもとに判断を下すので、INFPならではの葛藤もあるのかと思いました。『男はつらいよ』では家族のあり様が多種多様に描かれていて、寅次郎の実家では、年齢幅の広い家族や下宿人が登場し、暑苦しい程の近所づきあいや、激しい本音のぶつけ合いを伴う家族のけんかが日常です。さらにお店を経営していてお客さんも出入りしており、とにかく関係人口が多いです。このように多様な人物が交錯し、「良い時も悪い時も一緒」である共同体の様子は、コダマさんのこれからの暮らしのヒントになるのではないかと思いました。寅次郎の実家・とらやに下宿人がいる作品、いない作品はありますが、それ以外の上記の要素は、毎作見られるので、マドンナのオーラの色で作品を選ぶことにしました。
オーラのカラーはコダマさんに伺った以下を元に、私のイメージで決め、その色を伏せた状態でコダマさんにおすすめしました。オーラの色が濃いと思われ、それぞれ違う色をイメージできる3人にしました。
 

ゴールド・・・源、知
紫、白・・・高貴さ、洗練されている、無駄がない
青、紫・・・平和、安らかさ
水色・・・自己表現、くつろぎ、癒し
緑・・・思いやり、優しさ
黄・・・情報を総括する力
オレンジ・・・惹きつける力、魅力、喜び、女性性
赤・・・生存、行動、男性性
黒・・・カリスマ性

オーラの濃いマドンナたち


 ※以下、作品の内容を記述します。
 

①  第10作 「男はつらいよ 寅次郎夢枕」

公開:1972年 
マドンナ:八千草薫
ロケ地:東京都亀戸
 
あらすじ: 幼馴染の千代(八千草薫)と再会した寅次郎は、昔のように千代をからかいます。千代は、離婚して息子とは離れて暮らしており、美容院を経営しています。とらやに下宿している大学教授の岡倉は、千代に一目惚れ。寅次郎・岡倉先生・千代の三角関係は意外な結末を迎えます。
 
千代のイメージカラーは、青から白です。少し幅を持たせた言い方になってしまいました。千代は子供がいるが離婚して親権は持っていません。美容院を切り盛りしていて、和服が似合います。寅次郎の妹さくら(倍賞千恵子)のために服を裁縫することもあり、家庭的です。穏やかですがチャーミングで、陰ながら一人で努力をしている雰囲気から、「洗練されている」「平和」「安らかさ」がキーワードとなる上のイメージカラーとなりました。
 

②  第11作 「男はつらいよ 寅次郎忘れな草」

 公開:1973年 
マドンナ:浅丘ルリ子 
ロケ地:北海道網走
あらすじ:夜汽車で人知れず泣いていた売れない旅回りの歌手リリー(浅丘ルリ子)と寅次郎が出会います。二人とも「自分は社会にとってはどうでもいい存在である」と意気投合。はっきりとものを言うリリーと寅次郎は相性抜群で…?
 
リリーのイメージカラーは、赤です。リリーはとにかく男勝りで、どんなに貧しい状況でも自分一人で生きていくという強さが感じられます。溌溂としていて気性が激しく、見た目も派手です。そんなリリーがたまに見せる弱みは物語に深みを添えてくれます。見たら元気になる人物リリーは、「行動」「男性性」というキーワードから上記のイメージカラーとなりました。

③  第17作 「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」

公開:1976年 
マドンナ:太地喜和子
ロケ地:兵庫県龍野
 
あらすじ: 一文無しで飲み屋にいた小汚いおじさん(宇野重吉)を寅次郎は、親切に家に泊めてやります。実はそのおじさんは画家で、その場で描いた絵を「売ってきてくれ」と寅次郎に頼みこみます。老画家の絵は売れるのでしょうか・・・。
古き良き町、播州たつのでは、寅さんと芸者ぼたん(太地喜和子)が「所帯を持とう」と言い交わします。たつのでは、老画家の昔の恋人(岡田嘉子)も登場しますが、二人は昔の気持ちを清算できるのでしょうか。
 
ぼたんのイメージカラーは、オレンジです。活発で華があり、大胆な笑い声が印象的です。家計のために芸者をしており、お金のトラブルに巻き込まれながらも健気に立ち向かう姿を見ると勇気づけられます。「惹きつける力」「魅力」「喜び」「女性性」というオレンジのキーワード全てをぼたんに感じました。

コンシェルジュを終えて


コダマさんは、これからシェアハウス生活を始められるとのことで、暮らしのヒントを探しておられました。『男はつらいよ』の多種多様な人間の営みや交流から、何かを感じてもらえたら嬉しいです。また、人のイメージカラーを見究められるということで、私がマドンナに感じたイメージカラーがコダマさんから視て合っているのか、ぜひお聞きしたいです。コダマさんとの対話のなかでは、『男はつらいよ』を超えて、私のイメージカラーも教えてくださいましたが、さすがINFPだと思いました。出会って間もないのに、私の性格について、私が親しい人から言われることをどんどん言ってくださいました。人の中身の洞察力に長けていて、特にNが強いINFPだと感じました。ほとんどMBTIを踏まえた感想になってしまいましたが、MBTIを踏まえてのコンシェルジュもおもしろいということが分かりました。機会があればやってみたいです。
コダマさん、ありがとうございました。



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