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『パラサイト 半地下の家族』傑作だけど好きになれない、忘れられないかもしれない映画...言葉が見つからない

圧倒的な支持率で高評価を得ている話題作なので、観るべくして観た。
韓国の映画は超久しぶりだ。

正直、率直に感想を述べるには苦しいものがある。

傑作だし、面白いし、スリリングかつミステリアスな要素のあるブラックなコメディだ。

自分自身の原体験にもリンクしてくる部分があって厭な感じも否めない。
決して甘くない、心して、覚悟を決めて観ろ と突きつけられてくる。
自分はどちら側なのかと、自覚を迫られるようでもある。

この半地下の家に暮らす家族は、あきれるほどに考えが甘い。
そんな彼らにも、審判の時は必ず来るのだ。

いい作品なのは確かだが、好きかどうかは別だ。

共感を得ているのは、きっと世界中どこへ行っても持てる者と持たざる者の格差というものは大きく立ちはだかり、圧倒的な分断を生んでいるということを再認識させられてしまうからだろうか。

その象徴的な要素は"臭い"。

どんよりとした気分を癒やしてくれるのは、アーティスティックにデザインされた邸宅での時間で、見事な調度品や庭とクラシック音楽だったりする。
観ている側も、いつの間にか、このお金持ちの見事な邸宅にパラサイトしたくなってしまう。

ここが、ポン・ジュノ監督の狙いではなかろうか。

どうぞ、まんまと気持ちよくやられてみてください。

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