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思い出| 先約に勝る「恋人」

高校2年生の文化祭、一大事が起こった。
いっしょに回ろうねと言っていた友達が、文化祭が始まった瞬間いきなり
「やっぱり彼氏と文化祭まわりたい」
とドタキャンしてきたのだ。

私は友達と文化祭をまわることが楽しみだったので普通にショックだったし、他の友達は既に各所へ散っていった後だし、今からどうしよう…と途方に暮れた。

結局は被服科のファッションショーを見に行ったり、所属していた美術部の店番をしたり、絵を見に来てくれた趣味友達と会話したり遊んだりで楽しく過ごせたからよかったが、終わってからどっと疲れた。
いきなり独りにさせられたのが、思春期の心身には結構なストレスだったのかもしれない。

そして後日、友達の彼氏は恥ずかしくてカップルで回るのを嫌がっていたのだが、友達が頼み続けて当日になってOKがもらえたので私の方をキャンセルしたと言われて、(私は保険扱いか~)と余計に悲しくなってしまった。



この事件から随分と月日が経ち、宴会の笑い話として話してみたら、会のメンバーたちから「そりゃあイベント時だもん、恋人優先でしょう」と言われて驚いた。


そうだったんだ…


友だちって、結構儚いものなんだなあと悲しくなった。私にとっては友だちも交際相手も一緒くらい大事なんだけど、これって少数派の価値観なのだろうか。



…と驚いた勢いで宴会の帰り道にこの記事を書いたのだが、途中で下書きに保存して長らく放置してしまっていた。
今日ふと記事の存在を思い出したので公開するが、今の自分には良いオチが思いつかないので本件は一旦これにて終了いたします。



ちなみに文化祭事件の友達は、当時の彼氏を一途に愛して最近結婚したそうで、幸せになってほしいです。




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