ニュージーランド、ただいま南極からの寒波の背負い投げを受けています
今日から明日にかけて、南極にあるどでかい低気圧の影響を受けて各地で降雪や低温、強風が観測されている。
左上の赤いのがオーストラリア付近にある+30℃〜+40℃の空気で、下にある白いのがその反対、−30℃〜−40℃だという。
ニュージーランドの南端に到達する頃には、この空気は−3℃〜−12℃にまでなるが、それでも人や家畜がいるところで氷点下12℃はきびしい。上記は数値計算されたシミュレーションで、だいたい同時刻の衛星写真がこちら。
渦巻き(L:低気圧)が2個。下のやつが今回のやばいやつ。それぞれの低気圧の左側に注目。気温の違いが、雲の質感として現れている。
一番下の領域の雲はカッチカチに凍っている感じするでしょう。それが上にいくにつれてだんだん溶けているように見えないだろうか。雲の質感で空気の境目がわかる。そして、その境目を寒冷前線という。白と青、青と黒の間に2本前線があることになる。
ちなみにこの衛星写真は、日本気象衛星「ひまわり」の映像とある。ニュージーランドもカバーしているんだね。
詳しくはこちらから。
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月曜日(本日)
中心気圧、実に936hPa。八月末にアメリカに上陸したカテゴリー4ハリケーン「ローラ」が937hPaだったらしい。おそるべし、南極寒気のもつエネルギー。
写真にある白いラインは山や谷の等高線と同じで、等圧線という。密になっているところは、山や谷でいうと傾斜が急であることを示す。この図は、低気圧の中心が強く「くぼんで」いて、その周りがまるでアリジゴクの巣のようにすり鉢状に「高く」なっているように見ると感覚的に理解しやすい。
傾斜の急さは、そのまま風の強さになる。急峻な谷では、川の流れが急になるように、気圧の谷が急激に変化しているところでは風が強くなる。ただし、地球が回転している影響で、風は谷にまっすぐ降りず、谷の内側の壁に沿って渦を巻くように吹く。その方向は、南半球では時計回り。等圧線の方向が風の方向、等圧線の密度が風の強さということになる。
火曜日(明日)
で、その南からの強い風が、業務用冷蔵庫の中みたいな気温の空気を、南極から運んでくる。運んでくるというより、低気圧を中心にした背負い投げと言ったほうがいいかもしれない。こんな日に、インバカーギルには飛びたくない。天気がいいとこんな感じでいいところなんだけど。
山合いでは雪になっていて、南部ではすでにかなり積もっている模様。
当然気温も低い。クライストチャーチでも今夜は氷点下になりそうだ。春だってのに。
水曜日と木曜日
水曜日には高気圧が上からにじり出てきて今度は一転、春の陽気が戻ってくる。
明日明後日と週末の差よ。風邪ひかないようにしないと。
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