新拡張後のナーガデモハン
新拡張が出て、現環境では手札から30点出すデッキタイプ(ドルイド、ローグ、メイジも?)が主流となっています。ドリアン搭載型のランプドルイドのインチキムーブを見ることは減り、健全な環境に戻りつつある気がします。なおテンポ系の新しいデッキが出てこれないのはドルイドの所為であり、"マルフュリオンの贈り物"の発見先のカードパワーと、ジリアックスの異常なカードパワーは要修正だと考えています。
筆者自身は新環境でナーガデモハンを使っており、瞬間2桁に到達しました。ナーガデモハンはドリアン搭載型ランプドルイドには手も足も出せませんが、現環境であれば一線級の立ち位置のデッキです。4月に書いた殴り書きブログの頃よりはデッキへの解像度が深まっているため、今回改めて筆を取りました。
構築
"溝の中でも前のめり"が不採用なのは意図的です。テンポを取り続けるのが強いデッキなので、展開兼サーチ札の"楽器技術者"を優先しています。
1コスミニオンの査定は、薬売り>新スリスピ>旧スリスピ>その他です。1コストの枚数は間に合っているため、1/2/1や1/1/2は不採用です。
プランニング
ナーガデモハンの魅力は、単純なショッパーデモハンと異なり多様な勝利プランが存在しており、極端な相性差が少ない点です。ざっとプランを示すと以下の通り。
新スリスピによるビートプラン
ヒーローのアタックバフによる逆リーサルプラン
狙撃手安着プラン
6/5によるビートプラン
アルガスによるコンシード
〆の狙撃手コンボ
繰り返しますがテンポを取り続けるのが強いので、どのプランニングにせよ序盤はマナを盤面へ直接変換できる択を選んでいきましょう。
マリガン
"ウィンドウショッパー"はマストで返す。
"推進力"もほぼマストで返す。
"楽器技術者"、武器はマストキープ。
1コスミニオンも1枚はマストキープ。優先度は、薬売り>新スリスピ>旧スリスピ。
デスナイトやウォリアー相手には、狙撃手の単キープも検討。
ドルイド相手には、2枚目の1コスミニオン(薬売り、新スリスピ)のキープも検討。
武器へのアクセス手段がある場合、"ウィンドウショッパー"、"推進力"、以外のすべてのカードをセットキープ。
0コストカードの使い方
コイン
後1の2/2/3
攻める状況では、後手1最強の動きです。最速武器を阻害しないのが美しいポイント。後1の2/3/2
受けの状況での、後1最強の動きです。手札に序盤の動きがある場合は、やってもよい。先3&後3の最速武器
上手ぶりで変なコインの使い方するよりは、こうする。右端のむら気のプレイ
コストダウン先がコストを下げる意味のあるカードの場合、やってもよい。"ウィンドウショッパー"を絡めた動きでの、不足マナの補填
最速アルガスの択とのリスク・リターンを比較検討できていれば、やってもよい。最速アルガス
アルガスと狙撃手が両方引けた場合、狙撃手ではなくアルガスのために余ったコインを使いましょう。狙撃手コンボ
残ったコインはここで消費する。
フェルも炎もなんのその
システムミニオンの処理
序盤から積極的に使いましょう。2/3/2の雄叫びのトリガー
武器の装備まできれいにつながる場合は、やってもよい。むら気の異端のトリガー、およびコストダウン先の調整
コストダウン先がテンポ・バリュー面でみてコストを下げる意味のあるカードであれば、やってもよい。盤面のヘルスバフ
盤面のミニオンだけでトレードされないようにできる場合などは、やってもよい。狙撃手コンボ
余ったらここで消費する。リーサル
旧スリスピとのシナジーやフィナーレのバフにより、打点に変換するのも良し。
小粒ナーガ
テンポプレイ
序盤にむら気で0コスを作った場合はこうする。
アルガスで0コスを作り、ナーガが手札に潤沢にある場合はやってもよい。
狙撃手コンボ中にうっかり産まれた0コスは、言わずもがな。狙撃手コンボ
アルガスで0コストを作った場合は、概ねこうする。
ナーガ以外の小粒ミニオン
テンポプレイ
バリューが変わらないミニオンは、こうする。バリュープレイ
バリューが変わるミニオンは、こうする。(異端やマグゼリドン)
推進力
テンポプレイ
ヒーロー打点を盤面に当てる場合は、やってもよい。
顔に行くなら、代わりにヒロパ使いましょう。バリュープレイ
狙撃手コンボ等で0コストまで下げて使った方が打点の総量は増えるので、大体こう使う。
発見、タイタンの択
発見Tier
異端発見
現環境では狼の査定を上げました。理由は新スリスピの追加により、重くて扱いづらかった悪魔変身等を抜き、前寄せで構築することが可能になったためです。新スリスピのテンポプレイは非常に強力であり、ヒロパともシナジーするため、序盤に予習から動きを探すシーンが減りました。これにより6ターン目の盤面を予習→狼発見で解決狙うシチュエーションが増え、アルガス着地に至るまでのテンポアドバンテージを保ちやすくなっています。
ナーガ発見
オアシスは事故ハンドで序盤から打つ頻度がそれなりにあるため、序盤のマナを埋めるカードや、他にもコンボパーツが選択候補となります。
悪魔発見
マグゼリドンはテンポ置きだと弱い状況があるので、注意してください。
タイタン
概ね手札のコストダウンを優先。
デモハン、ハンターに対しては、2/2挑発優先でいいと思います。
どうやって有利を作るのか
ここでは、対面に依存しない一般的なことを説明します。
テンポプレイの一言で片づけずに、具体的に書きました。
本デッキの序盤の理想的な動きは、以前書いた記事を参考ください。
フェイス・トレード
原則は
ミニオンはフェイスに行くこと、
トレードする場合は盤面のスタッツを最大に残すこと、
ヒーローのライフは"マナのように"リソースとして扱うこと
ですが、相手の除去札を考慮しなければなりません。よって、ここではこれ以上説明できません。
配置
マグゼリドンは一番左に置き、ミニオンは積極的に右側に置くことで、アルガスのバリューを最大限発揮可能。狙撃手をアルガスの右に置くと大量回復可能なのは必須テク。ドミノ効果は、筆者はケアできていません。
新スリスピの安着
新スリスピは、低リスクで相手の動きを妨害できる強力なカードです。相手がこれ単体の除去に2マナ以上使えばそれだけで得ですし、ヒーローのアタックをバフするカードと組み合わせることで、相手よりテンポよく動くことが可能となります。
灼熱の核
1マナで5点出してテンポを取るか、
1マナ2点で使うことで、盤面のミニオンがフェイスに行ける回数を増やす
の使い方をします。
先3&後3の最速武器
武器はデモハンにのみ許された、単体で盤面のアドを稼げるカードです。(悪魔をショッパーに絞っているので、控えめに見ても武器の3点x2回分は0マナで飛ばしていることになると思います)
早く装備するほど踏み倒しのターンが早くなり、ミニオンが出すダメージの総量を増やせます。
ウィンドウショッパーのコストダウン
ショッパー自体もデモハンのみに許された、単体で(ハンド)アドを稼げるカードです。5/6/5そのままだとテンポロス気味なのが欠点ですが、むら気やアルガスでコストを下げてやればテンポロスはしません。
狙撃手の安着
狙撃手の安着が強いことは以前から知られています。いま安着が狙える対面は、スペルドルイドと巨人ローグの2つだと思っていますので、これらに対しては安着の択を検討するようにしましょう。
狙撃手のコストダウン
たとえば狙撃手コンボを8回まわしたら、狙撃手自身は出したターンだけで4/3/3/16点8枚ドローの破格のバリューを出した、と言えます。ゆえに1ターンでも早くコンボを始動すること、1回でも多くコンボを回すことがデッキを使いこなすためのカギです。
最速アルガス
コストの高いシステムミニオンなので、単体除去でテンポを取られるリスクはあります。とはいえタイタンヨグが環境から消えたので、最速で置かない理由はほぼありません。
デッキ相性
3色デスナイト:5分以上
採掘災害を打たれたタイミングで盤面のヘルスが残るか検討し、残らない場合は受けに回る。4武器で顔を凍結されるうえ、2コス+αの全体除去があるので武器のプランは通りづらい。アルガスは残ることもあるが、ヒーローカードで処理されるので手札のコスト下げから使うのを推奨。相手はバースト手段に乏しいので、ゆっくり準備して9~10ターンに狙撃手コンボすれば勝てる。青疫病引いた時は推進力でコストアップを無かったことにできる。2本目の武器が来たり、疫病引きまくったら負け。
海賊デモハン:5分以上
獣ハンター:5分以上
海賊デモハンについて、1/1/2と3/2/4のシステムミニオンはマストで処理すること。両対面とも、マグゼリドン、3/6/5神話の恐怖、1/6/5ベーシスト、から1枚でもピック出来ればこちらの勝ち。アルガスまで耐えるのも勝ち。
ショッパーデモハン:5分
新スリスピは0マナ急襲で処理する。小技は無くて、発見先で勝つあるいはアルガスまで耐えればこちらの勝ち。
ナーガデモハン:5分
直対の経験は少ない。周りのプレイヤーも溝の中でも前のめりを抜いているように見えるので、構築で差をつけられていない。
ランプドルイド:不利
以下にまとめたように、とても勝ち筋が細い。
ドゥームキンが早すぎるとマナ差で負け。
ファイ、ジリアックスがテンポプランを通してくれない。
ドゥームキン置かれるとアルガスいつまでも置けない。
ドリアン→首飾り→フラワーチャイルド→コイン→イーオナー→・・・で死亡。
コイン マリン→次のターンにワンダーワンド→イーオナー→・・・でも死亡。
スペルドルイド:5分
ドリアン、ドゥームキン、マリン、ジリアックスが無いので、ランプドルイドより随分と相手しやすい。テンポで押して、相手にコンボパーツ吐かせるマッチ。ヘルス5が盤面に2体並ぶと、こちらは余裕を持って戦える。なぎ払い系のカードを1枚切らせたら、狙撃手安着を狙ってもよいでしょう。テンポで押せなかった場合、狙撃手コンボと相手のコンボどっちが先に決まるか勝負になってしまう。最速で5/5/5のレジェンド置かれ耐えられると、勝ってたはずなのにハンド大量補充されて負けることがある。
スペルメイジ:5分
除去が強いので序盤の展開が通りにくい。武器のターンになればこちらが自然に盤面取れて、相手がバースト持ってなければ勝てる構図である。相手が武器でバリュー出してきた場合は負け。神話の恐怖やアルガスへの残響リバーブに注意。
エレメンタルメイジ:?
あまり対戦経験は無いが、環境に少しだけいる。
ハンドバフパラディン?
新拡張以降めっきり見なくなった。
ザリミプリースト:5分以上
相手にファンネルケーキで上振されたら負けで、そうでなければこちらの勝ち。
発掘ローグ:5分以上
相手はバースト手段を欠くため、アルガスのターンくらいまで耐えて狙撃手コンボできればこちらの勝ち。ソニアの使い方および序盤の択が豊富なため、上位の発掘ローグ使い相手だと少し相性悪化すると思う。
巨人ローグ:5分以上
相手の引き次第な所がある。狙撃手安着がそこそこ通るため、4ターン目の動きは要検討。こちら側がマグゼリドンを引きまくれば、上振れ合戦になっても勝てるポテンシャルはあるので諦めないこと。
エレメンタルローグ:5分
盤面でプレッシャーかけて相手にリソース吐かせるマッチ。こちらの動きがもたついて、8ターン目頃までに仕留め損ねたら負け。悪魔発見はマグゼリドン、3/6/5神話の恐怖、1/6/5ベーシストが欲しく、リーサル取れないのであれば回復して耐えたい。
自傷ウォーロック:有利
ライフをリソースに変えて、とにかく盤面を取る。ミニオンはこちらから積極的にトレードする。相手のヒーロー体力が15を切ったら、4/6/6の裏目があるのでむやみにフェイス行かない。呪文だらけの事故ハンドの時は割り切ってフェイスに打点吐くと、運が良ければ盤面ぼろ負けなのに勝ててしまう。アルガス、狙撃手はこの対面ではあまり役立たない。
ランプウォリアー:5分
武器だけでは勝ちきれないので、序盤のテンポか狙撃手コンボでのダメージプッシュが追加で必要。狙撃手をキープしておいた方が、打点不足に陥りにくいと感じる。以前は有利だったが、最近はジリアックスが早くなり5分くらいの印象。
以上です。
デモハンは通用することが分かったので、しばらく他のデッキを遊ぼうと思います。