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月一(味なし)パンケーキ部、 はじめての活動報告
大好物のスフレパンケーキの味がしない。
そのおいしさにとりこになった時、(本当は毎日でも食べたいんだけれど頻繁に食べるにはカロリーが高すぎる。)月に一度はスフレパンケーキを食べていいことに決めた。
そしてスフレパンケーキの味が「無」になった。
1ヶ月待ちわびたせいなのか、序盤にものすごい勢いで食べてしまい、記憶がない。そして気づけば半分しか残っていない。できあがりを待った時間の方が圧倒的に長い。(スフレパンケーキは焼き上がりに時間がかかる。)
確かに、一口目の衝撃は凄まじい。
これだ!と脳が判断するや否や、変な物質が脳みそから滝のように溢れ出して口内まで達し、歯医者の麻酔みたいにわたしの味覚をなくす。
残りの半分は苦行以外のなにものでもない。
店頭の写真であんなに輝いていた生クリームが憎い。チョコレートソースを追加トッピングした自分が憎い。
パンケーキの日が待ちきれなくて、今月は2回にしちゃおうかなんて特例ルールまで作ろうとしていたじゃない、昨日の夜はベッドで、カメラロールに残るパンケーキの写真たちを愛おしそうに見返してじゃない…。
また1ヶ月食べられないんだぞって自分を奮い立たせて、騙し騙し口に運ぶ。
でも、キッチンの脇に転がっているくたびれたスポンジみたいに味がしない。隣の人のパンケーキが運ばれてよく食べれるなって冷めた視線を送って、思考停止でほとんど自動的に口を開け閉めする。
はしゃぐ女子高生たちのあいだ体を小さくしてすり抜けて、ラーメン二郎を残しちゃった人みたく申し訳なさそうにお会計をして、月一(味なし)パンケーキ部の活動が終わる。
それでも、次のパンケーキの日が待ち遠しい。
書いている今だって、涎が出そうなのをグッと堪えている。来月になれば、いろんなお店の季節限定パンケーキをインスタグラムで確認する。(もうすぐ栗芋かぼちゃパンケーキの季節だ!)
好きな食べ物はまちがいなくスフレパンケーキであり、スフレパンケーキの魅力は「ふわふわでシュワっととろけてあまったるくて口の中に入れた瞬間電流でも流されたような衝撃のおいしさがある」ところだ。
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