ノンファンジブルマジック
私が創作をしたい理由はいくつかあるのですが
その一つに『対話』があります。
人間、基本的に人には無関心で
それは致し方無いことかと思います。
そんな中で私、アナログ・コンプレックス・オウジは
やはりコンプレックスに支配された自我を有していて
中々世間と自分との間に、壁を作ってしまう傾向に御座います。
ある日私は
『スーパー』という映画を観たのですが(多分2011年の映画だったかと)
そちらの映画は、簡単にどういう内容かと申しますと
主人公は冴えないおっさんで
彼の喜びは
『社会の役に立つこと』でしたが、それはおおよそ実現していません。
最愛の妻にも男と逃げられボロボロ
そこで彼は、善意を持って悪を裁くヒーローになることを決意します。
しかし、リアリティラインは現実に引かれておりますし
彼はスーパーパワーを持っているわけでは御座いません。
活動も
割り込みに対してパイプレンチで殴るとか
ヒーロー行為=犯罪行為になるのですね。
その後、当然ながら主人公は葛藤し始めます。
正しさを持って選択したはずの行為が、やがてその行為の正しさと向き合う形となって自分の身に返ってくるわけです。
結果、彼は大きな事件を犯して捕まるのですが
出所後の自宅には、大量の感謝の手紙があった…とさ、という話でありまして
で、それを観て私は思うわけです。
『俺じゃん…』と。
どういうことかと言いますとですね
私は自分で『絵描きでBIGになりたい』と願ったのですが、その道中
作品の広め方と描き方の選択と
現実のギャップやその選択の正しさと向き合うわけです。
選択とは裏腹に、そこに大きな矛盾を孕んでいるような
BIGになるには何でもやるべきだ!
しかし!描きたいものしか描きたくない!みたいな。
その上で、自分で譲歩できる部分や歩み寄れる部分を探すわけですね。
結果、映画の中の彼はその葛藤の戦いで、傷付き傷付けながらも
他者という存在に光を与えることに成功していたわけですが
犯罪行為というわかりやすい善悪は抜きにして
葛藤の渦中でも、前に進むことでそれで救われる人はいるのだ。と
私は、作品から教わったのです。
そういう意味で私はこの時
その映画の監督『ジェームズ・ガン』と対話したと言えるのでは無いでしょうか。
【フェーズ1: コレクション】
私がopenseaで展開するコレクション
・BREAK GIRL PROJECT
・KOKOUYOUGI GRAFFITI
・Wall and Piece
・Cryptomonitors
上記4コレクションがあるのですが
作品が好調に売れてきたある日、私はとてもショッキングな内容を耳にしました。
それは
『…この人、なんでこんなにわかりにくい展開してるんだろうね。
内容もバラバラだし
PFPとかのコレクションとか…作ったらいいのにね(笑)』
私が参加していないスペースの録音で聞いたのですが(全く恨んでないし嬉しかったですよ!)
この時は私、本当に急に売れるようになったので
とにかくいろんな出品方法に慣れるために
描いて売って描いて売ってという
ゲリラリストをしまくってたんですね。
コレクションの整頓より、信頼やタブーを探る時期だったのです。
しかし
これに対しては答えを提示せねば
この考えに決着をつけねば
私のホルダーも不安がるのでは…?と頭をよぎりました。
『この勢いのまま、インパクトも残して、誰も文句の言えないことをやろう』
ひと段落した時、私はそのことと向き合おうと心に誓ったのです。
【フェーズ:2 SHOTGUN】
私には一つ懸念点がありました。
私は4コレクションを満遍なく動かしていたので
一つのコレクションでまとめるとデイリー上位でも
1つ1つは大したインパクトを与えられない位置におりました。
そんなランキングをぼんやり眺めていると
一つ私に、天啓がおります。
一撃でなく、連打…
どうせ上位に入れぬ売上なら…
4つ全部入れたらいいじゃない!
ご存知
『SHOTGUN LIST』を閃いたのです。
【フェーズ3: 基本】
インパクトをランキングに託したのは決まったのですが
問題は作品作り
SHOTGUN LISTはあくまでブースターで
今回のテーマは
『おうじの常識、非常識』
これを覆したいのです。
私は基本や情緒を重んじる方なので…。
そうして決めたのは
自分のキャラを使い
openseaで人気の高いPFPの作品を出すこと。
さらに
所謂展開も
かなりNFTを売るための定跡を踏襲しました。
・コレクション展開に向いたPFP作品
・全作品のwip
・スケジュールを決めての事前告知フライヤー
これを、一つのコレクションで販売し
そのオークションの最終日に残りのコレクションでリストをする。
全て24:00前に売れれば、次の日のランキングは
私のコレクションが4つ入るはずだ!
これで結果が伴えば誰も文句言えまーい!
そうして(珍しく)入念に丁寧に展開と準備を進めていき
PFP作品が出揃った時に、最初の告知を出したのでした。
【フェーズ4: 思いがけないMAGIC】
出した後はスピード勝負
同時期にオークションスタートする
孤高遊戯Graffiti用の作品
最終日にリストする
・cryptomonitors
・Wall and Piece
こちらを間に合わせなければなりません。
直感ですがSHOTGUN LISTという企画の中の出来事であるというのは
できる限り後に告知した方がインパクトがあると考えたからです。
7作品同時リストも結構インパクトあると思いますので
第二波が欲しかった感じですかね。知らんけど
そんなこんなで
勝手な祭りを、勝手に押し進めて
全てを成立させてみました。
ここからはもう皆さんがどう盛り上がるかを見届けるだけですが
早速
結果はというと
なんとか23:00時点で完売でした。
オークションは1時間半の延長
トータルボリュームも0.61ETH
ランキングも4つ全てのコレクションが同時に100位以内にランクインしておりました。
つまるところ私は、売ることそのものというより
この一連の流れこそに
『俺が型にハマったらこうなる。』
という思いを託しました。
(cryptomonitorが実際しばらく売れなくて胃がキューってなりましたが…)
もちろんそんなもの伝わりっこないですが
私の中で一つ
これで答えが返せたと考えられるので、また前に進める気がするんです。
そういう対話をイラストや文脈的に仕掛けて行くことにこそ
喜びだったり、社会の一員になれた気になるんです。
そしてなぜ、本日
こんなnoteを更新しているかというと…
本日18:00から
KAEDEちゃん、BREAK GIRLちゃんのMAGIC追加オークションが始まるんですよ。
こういうふうにnoteが使えるなんて
あなろぐおうじは商売上手なんですよね。
そういえばシリーズ名のMAGICなんですが
『こりゃもう終わりかな、って思った時からが勝負。
糸は切れちゃいない。』
B'zのMAGICという曲にあるこの歌詞が大好きだったので
そういうマインドを刻むためにMAGICというシリーズにしました。
まぁ
普通にダサいなぁって思います。
それでも、マジックですから
対話のための作品ですから
タネも仕掛けもありますよねって話です。
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