社不こそ「和敬塾」に入るべき話
自己紹介と前振り
こんにちは、初めまして。私はエロゲコーナーの妖精。仮の姿は巨乳の美少女であるが、本当は地方の高校から上京してきた大学1年生だ。スポーツなどはとても苦手であり、小学生の時ですらスポ少に入ったことがない。ずっと文化部一筋だった。
こんな奴がなぜ和敬塾という体育会系の寮に入ってしまったかというと、母が「ノブナカなんなん?」の男子寮が取り上げられた回を見て、私に勧めてくれたからである。あとはセキネンさんのこのツイートが決め手になったともいえる。これがなかったらおそらく私は人間的にもっと酷い有様になっていただろう。まあ今でも「ごらんの有様だよ!」状態には変わりないが。これから新歓期間から体育祭までの半年間の寮生活について書こうと思う。
ついに始まった新歓期間
入寮して数日経った頃、私の代の新歓が始まった。分からない人に説明しておくと、基本的に新入生1人にチューターが1人つく方式(私の場合は新入生2人とチューター1人であった)となっており、チューターとは寮のしきたりについて分かりやすく教えてくれる人のことである。後はチューターや先輩には敬語を徹底する、新歓期間中は廊下で私語はしないなどといった決まりがあった。それまでの私は上下関係がほぼない環境にいたため、この経験は新鮮だった。
この時に部屋の前に貼る自己紹介カードと、今までの人生での感情の上がり下がりをグラフにするための白い紙をチューターの先輩から渡される。自己紹介カードにジョージメンズコーチのネタで「こんな不祥事の時に日大行くやつ、ガチで危機感持ったほうがいい」とふざけて書いたら、いつの間にか「ジョージ」と呼ばれるようになった。他の人は目標を書いていたりしていたのでふざけてはなかったが、あだ名を早く付けてもらいたい人は少しおふざけも交えて書いてみよう。
この時の私は今より学歴コンプレックスが酷かったので(今も十分酷いが)、受験で失敗した時の落ち込みを人生グラフに大きく表現した。それ以外に好きなことを書く欄があったがエロゲーなどは世間一般的に憚られがちなので、わかる人にはわかる位のレベルで書いた。それ以外はあまり覚えていない。
緊張の挨拶回り
ようやく初めての挨拶回りが始まった。緊張し過ぎて自己紹介が何度かカミカミになってしまい、先輩まで緊張させてしまう羽目になった。私は先輩のプロフィールを覚えたり寮のしきたりに慣れるのに苦労していた。かといってこれをサボってしまうと、「チューターバック」、つまりはやり直しになってしまうのだ。そうならないように、自分は何回も繰り返し練習した。そのおかげか今もプロフィールの暗唱が出来る。
私は話すエピソードがあまりなかったので、なんとか話をつなげようと出身地にまつわることや寮に入ったきっかけなどといったテンプレート的な質問が多くなってしまった。そのせいか、ある4年生の先輩から「他人軸で生きていないだろうか」と指摘されてしまうことがあった。「同じ班の友達は難なくこなせているのに、どうして自分はあまりできないのだろうか」と悩むこともあった。チューターの先輩や他の2年生の先輩と寮のご飯や夜食の油そばを食べながら相談したのも印象に残っている。
なんとか無事に新歓を終え、先輩から自分の名前が書かれた木箱が手渡される。これは寮の一員になったという証であり、いろいろな先輩からのメッセージがその中にあった。私はこれを読みながら、部屋で一人、「やりきった」という達成感を感じていた。
非日常を味わった山手線ハイク
新歓が終わってからしばらくして、山手線ハイクという行事がもうすぐ始まるということをグループLINEで知らされた。山手線ハイクとは、午後6時頃に寮を出て、朝まで山手線のルート(厳密には少し異なるが)を一周しながら練り歩くという行事のことである。つまり「ただの百鬼夜行」であることには違いない。ここでは1年生はコスプレをするという決まりがあるのだが、これがまた山手線ハイクの百鬼夜行っぷりを醸し出している。
私はTENGAというものすごい有名なオナホールをモチーフにしたコスプレにしたが、直前に作ったのであまりクオリティは高くない。しかし、なぜか知らないお兄さんたちと一緒に写真を撮ったり、子供たちと一緒に金魚すくいを楽しんだりした。子供たちは私にプロ顔負けの金魚を取るコツを教えてくれた。そのおかげかは知らないが、金魚がいつもより沢山取れた気がする。さすがに子供たちにはこのコスプレのモチーフがTENGAであることは伝えなかったが。もし知らないお兄さん本人ならTwitterのDMで連絡ください。そのTENGAの人は私(@Nichidai_Porn)です。山手線ハイクの時にスマホ忘れたからその写真送って
苦手でも楽しむことが出来た体育祭
9月に差し掛かったところで、体育祭が始まった。体育祭は大きく分けて2つある。まず、「前祭」とは9月1日から11日間、ドッジボールやバスケットボール、スマブラやクイズ大会などといった様々な種目が行われる。もう一つは「本祭」と呼ばれており、騎馬戦のことである。騎馬戦に関してはYouTubeの動画を見たほうが早いだろう。和敬の騎馬戦独自のルールを説明しておくと、各寮にそれぞれ大将がおり、その騎の騎手(大将)を地面に倒すと勝ちである。どのようにして自分の大将騎を守っていくか、相手の大将騎に攻めていくかがカギとなる。といいつつも、前述したとおり私はスポーツ全般が苦手なのであまりそこに詳しいわけではない。あろうことか前祭の応援をサボって平壌冷麺を食べていた。ごめんね。
この騎馬戦のために6月ころから練習や筋トレをするのだが、私はあまりそれをやる気はなかった。しかし、練習では筋トレをサボったことが祟り、力不足となり他の騎馬のメンバーの人に迷惑をかけることになった。来年以降は編入試験も終わり暇になるので、もう少し筋トレをやった方がいいのかもしれない。
しかし、本番ではこの力不足をなんとかして気合で打ち勝った。自分の中ではベストを尽くすことができたと思う。
私はこの時に自分が出来ることを含め、皆で協力して一つのことに参加できたと思っている。
まとめ、これから寮に入る人に伝えたいこと
このように寮での半年間を振り返ってみたが、とても濃密な半年間を過ごすことが出来た。これ以外にも様々なイベントがあるのだが、多すぎて書ききれなかった。一つ屋根の下で住む寮での人間関係は、大学やサークルの関係とは違ってとても濃く、私に新たな視点や価値観を提供してくれた。自分はこの半年間で人間的に少し成長したと感じている。この感情はこの特殊な寮に入ったことがある人にしかわからない感情なのかもしれない。
これから寮に入る人はぜひ、「今までの自分がどのような人生を送ってきたか」を少しでもいいので再確認してほしい。これをやると、いざ挨拶回りをするときにテンプレート的な質問をしなくて済むようになる。あともう一つ言っておくと、スマブラが強いと結構注目されるよ。