見出し画像

コンプレックスと鼻

高校生の頃って、ニキビができやすくなったり、油っこくなったり、一番気になる顔のケアをするのってほんとうに難しい。ぼく自身も例にもれずニキビができれば薬を塗ったり、あぶらとり紙を使ったりなんとか抵抗していたように思う。ちょうどその頃はメンズケア元年ともいえる時期でワックスや化粧水といった商品が比較的安価で市場(地方のドラッグストアやコンビニ)に出回ったときだったというのも大きいし、姉がいたのでスキンケアについてダメ出しやアドバイスが入ったこともあり、人よりスキンケアをする意識が芽生えるのが早かった。ただあの時、油っこくなった鼻を掻いてしまったり、それにより気になってしまった毛穴を治すためにあの忌々しい「角栓取りパック」使ったことで、以降抜け出せない「いちご鼻」というコンプレックスのループにはまることになってしまう。

そこから毛穴が治ると聞いてはなんでも試した。洗顔でも石鹸からスクラブ、パパイヤ酵素の粉洗顔、クレンジングがよいと聞いては男ながらにメイク落とし用のクレンジングを買って洗顔前にくるくるマッサージ。蒸しタオルなんてのは当たり前で、角栓スポイト器も買ったなぁ(この記事を書いていて存在を思い出した)。某軟膏を塗ると落ちるという都市伝説すらも試した。もちろん皮膚科にも行ったし、エステも試したのですが良くなったと思うことは一度もなかった。

毛穴の状態は、昼頃になると角栓が浮いてきてしまい白いポツポツが飛び出しているような状態で、鏡を見ると恥ずかしい(見えてしまう)のでダメだとわかっていても大きいものは取らざるを経なかった。除去すると凹っと落とし穴ができてしまうほど大きいものもある。また広がった毛穴から油が酷いので1日に何度もあぶらとり紙を使っているのは、よく見る光景になってしまった。

毎日自分と向き合って(鏡)、そんな鼻が目につくと嫌な思いをするってほんと辛い。ちょっとづつ自分の心に諦めや、自己肯定力が下がっていくのが目の前に見えるようでそれが根のように蝕み、もともとない自信がさらに無くなっていくあの感覚…。

いままで目先の服や本といった物理的なモノばかりお金を使ってきてしまったが、本当にお金をかけるべきなのはこういうことだと思う。いまでもぽろぽろとこぼれてしまっている自己肯定をこれ以上零さないようにする必要があった。「なにかを得るためには、なにかを諦める」必要があり、毛穴を治すために、お金をかけることに決めた!

「もう整形外科に行こう!」という決断をここまで躊躇させていたのはもう単純にかかる金額の大きさだ。鼻の状態はかなり酷いのでフラクショナルレーザーと呼ばれる中で出力が高いTYPE4か5を勧められた。レーザーを打つと一回3〜5万程度かかる。担当医に説明されたのは1回の施術では治らないこと、だいたい5回ぐらい行って良くなっていくこと。そこから必要に応じてさらに重ねて行く必要がある説明を受ける。まあ単純に25万は最低かかる計算ってことだ。それにあわせて治療前の毛穴除去+専用基礎化粧品+レーザー用のケア用品+レーザー後のパックなどなど覚悟していたけど、残念なことにどんどんお金がかかっていく、ひやぁあぁぁ🙀

一番上のTYPE5になると、1週間のダウンタイムが発生する。その期間は鼻が赤くなり、レーザーを照射したぽつぽつ跡がくっきり付くため入念なケア、マスク常備、紫外線厳禁が必要かかせない。美容医療初心者はまずTYPE4から試してみることにした。これだと1日鼻が赤みが出る程度で翌日にはマスクを外せるぐらいになるが、直っている実感はなかなか得づらかった。

コンプレックスから抜け出したいと思っても、そのために自分で出せる想定以上のお金がかかってしまうと言っていつまでも躊躇しまっていた。そんな自分を奮起させるにはなにが大切なのか優先順位を決めたり、高い値段がかかっても海外旅行に一回分行かないと考えると、案外安いと思えたりするものだ。自分にとってなにが大事かさえ決めてチャレンジしたら、あとは結果に向かって突っ走るしか無い。それに笑えることに悩んでいるのももう飽きてしまった。これぐらいのことでも難しい決断がいることだから、整形なんてもっと勇気もいるしお金もかかる。失敗する危険性だってある。そんな中決断して実行した人のことを誰かが馬鹿にできる権利なんて無いなんて朧げながら感じてみたりする。

最近は出力をあげてTYPE5に切り替えた。治療したあとはずっとマスクつけたままで生活してるから(実際に呼吸が)息苦しい。けど毛穴が縮まっている感覚があるから、このほうが先に進んでいる感が実感できていて精神的にも楽だ。「あと何回ぐらいかな~」と思いながら日々のケアに勤しんでる。そういっている間にも角栓がどんどん溜まっていき、それにより毛穴が拡がってしまうから厄介だ。

他の人は気にしないような自分だけが思う容姿的欠点って難しい。他人がどう思ってるのか本音を聞くのは難しいから、ファッションと同じで自己満足を求めて自分を買えていくしかないと考える。普通の人はアイドルと違って駄目な部分なんて愛してくれないわけだしね。マスク嫌いな私が付けているときは風邪でも花粉症でもなく、ガチで鼻を隠してます。「整形したんですよねー」って軽くほんとっぽいボケをすると、すっごく微妙な反応されるから、なにか良い返しがあったら教えてください。

よろしければサポートお願いします。 投げ銭で頂いたものはコーヒーやラムネなど創作のお供に返させていただきます。