Men's paipan

久々に外出したせいか少し疲れてしまったみたいだ。

 いつも日曜日のこの時間は乃木坂・欅坂・日向坂の番組を楽しく見ているだが、気づいたら寝てしまったようだ。
中途半端な時間に寝てしまい深夜に目覚めることになると、そこからまた眠りにつくのが少し難しい。眠れないからといってまたiPadを開いてしまうと、より眠れなくなってしまう。
今夜は結局少しYouTubeを見た後せっかくだからずっとやりたかったと思っていたことをやろうと深夜のテンションで思いついた。
そうパイパンにするのだ。

 パイパンとは何か?と問いかける。不思議な言葉だと思うからだ。
そんなこと思ってウィキペディアを調べると、パイパンとは女性を表す隠語の事らしい。という事はこの言葉には男は含まれないから自分がやるとしたらメンズパイパンとでも呼ぶべきなのだろうか。
麻雀の牌からこの言葉が生まれたようだが、中国では白虎と呼ぶという無駄な情報もこの駄文を読んでくれた君に贈りたい。さあ閉じるならいまだ。

 自粛期間中に考えていたことがある。この期間中、人に会うことが極端に少なくなったから

1.不摂生ではなくヒゲを伸ばしてみる
2.パイパンにする

これは先ほども言った通り、人に会わないからこそ、いや人に遭ったとしても別に構わないのであるが、籠もっているからこそやるべきという感覚から生まれたものだと思ってもらいたい。
そもそも男性がパイパンにしたと言う話を誰が聞きたいのか!と言うのはさておき、事の顛末を話そう。

 まず、そもそも体毛が濃い方では無いのだが、手や指その他その他細かい部分に生えてくるムダ毛をどうにかしたくてブラジリアンワックスを購入していた。
ブラジリアンワックスは1人で処理するには思いのほか難しく、未だに苦戦しているのだが、そういった脱毛商品が自分の手元にあるからこその計画だ。
また海外に挑戦したサッカー選手がロッカーでシャワー浴びるときにトゥルントゥルンでなければならないと言う話をよく聞いていたのも、やってみたいという思いに一つの要因だと思う。

 そういうこともあり今回はブラジリアンワックスを使ったのだが、これが思いのほか痛い。本当に痛い。生え方とは逆に向かって引き抜くので綺麗に抜くならそれなりの長さが必要となり根本がしっかりしていればいるほど、量があればあるほど剥がす時に痛い。
これをまた1ヵ月後に行うのかと思うと、心が折れる。

あまり「心で考えすぎてしまう人は、肉体的な痛みを与えて忘れる。」というのは勘違いしないでほしいのだが筋トレや運動のことを指すのだが、そういった意味でワックスの痛みは最適かもしれない。それは自虐でもなくSM的なものでもなく晴れやかなじんじん具合であろう。

蜂蜜が入った食べれてしまいそうなワックスを丁寧にアイスの当たり棒のようなものを使って練り込む。そしてシートをしっかり当てる。比較的小さい範囲で徐々に進めていくのだが、剥がす時「またあの痛みを味わうのか。」と肉体的には若干の拒否反応が出る。

「3、2、1...」と心の中でカウントダウンすることで、ここまで連続して作業が進むとだんだん嫌になってくるからこそ対策として半ば強制的に剥がす行為をルール付ける。繰り返す。

 作業終えた後の肌は彗星のMSのように真っ赤で、まだ見た目は悪く荒れた畑のようだが、心には時刻にあわせたような晴れ間が射しこんでくる。
毛の長さが箇所によって異なるので、最終的にカミソリを使ってさらにトゥル化したことをここに付け加えておく。
いや、ここまできたらこうせざるを経ない。そうやらなくてはならないのである。これこそが真実。トゥルーマンになるのだ。

だがどんなに美しい丘になったとしても、誰も見るものがいないのも悲しいものである。誰かの反応が見たくなったら、デリヘルに電話しよう。
「大きい」というよくあるフェイク以外にもコミュニケーションの足しになってくれることを大いに期待したい。

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