見出し画像

インド人エンジニアとは何なのか

インド人と聞いて何を想像するだろうか。今日もインド人エンジニアと楽しくおしゃべりしていたので、この記事を書こうと思った。グーグル検索で"インド人 性格"と考えると、まさに日本人が一般的に考えるような固定観念が散見される。平気で嘘をつくとか、商売上手とか、寛大とか、時間にルーズなどがある。悪口なのか、褒め言葉なのか良くわからない微妙なニュアンスである。私自身は、少数ながらも50人弱はインド人と失敗プロジェクトからアクティブブロジェクトまでやった気がするが、その全てがリモートで、オフラインで働いた経験は一回もない。また、自分のサンプリングは、ほとんどが、自分と同じ属性のデベロパーのみである。

まず、思うのが、インド人エンジニアは基本的に新しい技術が好きで、がんがんExperimentalなプロジェクトやライブラリでも突っ込もうとする傾向がある。プロトタイプなプロジェクトなら問題ないが、安定版リリースマストでデグレが許されない場合だとテスト漏れや工数が膨らむので、一般的なプロジェクトではあまり許されないかもしれない。また、新しい技術の習得速度は常に早い傾向があり、英語が公用語なので、そもそも技術英語慣れにかなりしているのが背景である。

石の上にも3年で、インド人シニアエンジニアのコーディング速度はとにかく圧倒的に早い。それも当たり前で、本場シリコンバレー駆動のアジャイル、スクラム開で、コードばっかり書いている人間が圧倒的に多いので、恐ろしくフロントエンドやバックエンドの一般的コーディングタスクの処理速度が早い。また、テックリードとして、シリコンバレーエンジニアが技術選定に入ることも多いので、Vue.js, React.js, React-Native, Flutetter などが使えるエンジニアが圧倒的に多い。

自分も初期の頃は、インド人エンジニアにリモートでタスクをお願いするなどは怖すぎる..と思ったが、圧倒的に自分より早く良いコードを書いてくる場合があり、杞憂に終わったので、これまでインドとの付きあいが続いているという事情がある。世界を視野に向けると、有用なリソースが無制限使い放題な現実を知ると、自分自身の差別化要素は何なのかを常に考えることになり、専門知識に加えて設計と調整能力が今の所、自分の付加価値だろうという結論がある。

彼らはみな圧倒的に独立志向が強い。将来のキャリア的な話になるとすぐに独立して自分の会社を持ちたいという話になる。ただ、だいたいが同じで、受託開発(自分もよくする)がゴールになっていることが多い。自社サービスを作って世の中を変えるようなバリューを生み出したいような話は聞いたことがない。彼らの周囲でうまくいっている人間は、大量に良いエンジニアを抱えて、大量のオフショア開発営業部隊で確実に仕事を取ってくる会社が魅力的に見えるというのが理由なのかもしれない。人間、ロールモデルがないとうまく想像できないのは良くある話である。

インド訛りが良く話題になることが多いが、自分は慣れたので特に不自由に感じることはない。寧ろ、日本人が喋る一般的な英語の方が圧倒的に訛りが強いと思っている。インドは基本的にアメリカと仕事をしているので、必然的にアメリカ英語には親しんでくるはずなので、時代と共にWeb会議を通じて英語発音に補正がかかるのかもしれない。また、インド英語訛りが強いと自認しているせいか、日本人の英語訛りに関してかなり寛容である。自分の話だが、イギリス、ウクライナ、ルーマニア、シンガポール人などと英語で会話するとおまえの英語は何いってるのかわからない、訛りが強すぎると指摘されることが多々ある。しかし、インド人からおまえの英語は訛りが強いと指摘されたことは一度もない。多様性のある国はすごいなと常日毎思っている。多様性の許容はクールだと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?