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アナグラム感謝祭 no.199「まだまだ愛の名or迷文句」

アナグラムーチョ by Makoto Sakashima
(さか島まこと)です。

アナグラム感謝祭 no.199

愛に寄せた名文句なのか、はたまた迷文句なのか。

今回もキーワードは、reason。
「理由」「理性」「道理」等の意味の言葉。

☆理性と本能が...

To live is like to love - all reason is against it,
and all healthy instinct for it.

「生きることは恋することに似ている。すべての
理性がそれにあらがい、すべての健康な本能が従う」

 この言葉は英国の作家サミュエル・バトラー
(Samuel Butler/1835-1902)のものです。

 生きることと恋することは同義、同じことだと
いうのでしょう。そこにおいては、理性と本能が
せめぎ合うというのですね。理性は恋に反対の
立場を取り、健康的な本能は賛成の立場を取る。
前回登場した格言系の、
Love and reason do not go together.
「恋と理性は両立しない」。これをさらに深く
吟味したような言葉に思えます。

◎前置詞のagainstとforは対照的用法。againstはここ
では「反対して」、forは「賛成して」。

☆お次は、ちょっとシニカル、皮肉っぽいですが、
なかなかの名文句かも。

One should always be in love.
That is the reason one should never marry.

「人はいつも恋をしているべきだ。
だから結婚すべきではない」

 いつも恋する男、女でいるべき、だから結婚は
やめておけ。極論といえばそれまでですが、
なるほどねとも思わせます。
 marry「結婚する」をお題にした回で、いろいろな
フレーズが登場しましたが、これなんかは印象度と
してはなかなか強力ですね。使えるジョークとして
記憶する価値があるかも。
 これはアイルランド出身の作家、オスカー・ワイルド
(Oscar Wilde/1854-1900)の言葉です。

☆これまた結婚にも関係のありそうなフレーズ。
長々しいフレーズではありますが。

It is easier to be a lover than to be a husband
for the simple reason that it is more difficult
to be witty every day than to say pretty things
from time to time.

「夫になるより恋人になるほうが楽だ。理由は単純で、
毎日気のきいたことを言うほうが、時々おしゃれなこと
を言うよりも大変だから」

 夫として毎日ビシッと決めるのは大変なこと。
それに比べれば、恋人や愛人として折々にスマートな
言動で強い印象を残すほうが楽。
マンネリ化が避けられない結婚についての言葉であり、
先ほどのワイルドの言葉にも通じるところの
恋愛至上主義的な響きもありますね。
 このフレーズは、フランスの作家バルザック
(Balzac/1799-1850)の言葉、その英語版です。

ということで、C U next time!

※Language Art

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