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アナグラム感謝祭 no.206「love系の名or迷言?」

アナグラムーチョ by Makoto Sakashima
(さか島まこと)です。

アナグラム感謝祭 no.206

loveに寄せた名言なのか、はたまた迷言なのか。

☆まずはこのキーワード、compel「無理じいする」。

Love cannot be compelled.
「愛は無理じいできない」

 何を今さらの内容に思えるフレーズですが、
いまだに無理じいされる愛もないとは言えない
でしょう。古来そんなことも多かっただろうと
思わせることわざです。

☆conquer「征服する」という語の登場です。

Love conquers all things.
Let us too surrender to love.

「恋はすべてを征服する。我々も恋に身を
ゆだねましょう」

 恋愛には、恋心には勝てっこない。さっさと
降参して身をゆだねるべしというわけです。
どこかユーモア漂うフレーズです。
 これは古代ローマの詩人、ウェルギリウス
(英語つづりでは、VergilもしくはVirgil
/紀元前70-紀元前19)の言葉の英訳例です。

◎conquer「征服する」は、異性を「くどき落とす」の
意もあります。
◎surrender to ~「~に降参・降伏する、身をゆだね
る」。

☆loveにとって、courage「勇気」とは。

Those who have courage to love should
have courage to suffer.

「愛する勇気を持つ人は、苦しむ勇気を持つべきだ」

 なるほど、愛には苦悩も付き物。愛するだけの
勇気があるならば、苦しむ勇気もまた必須と
いうのでしょう。どこかほろ苦さも漂うフレーズか。
 これは英国の作家、トロロープ(Anthony Trollope/
1815-82)の言葉です。

☆loveにはdifficultという言葉がお似合い?

It is very difficult to know what the people
we love really need.

「私たちが愛する人々が、本当に何を必要として
いるかを知ることはとても難しい」

 思いを寄せる人、愛する人が、心底何を必要として
いるのか。これが分かっていそうで分からない。
自分の予想が見事に外れる。恋愛においては無論、
家族愛など、多岐に渡る愛の局面で、この見込み違い、
思い違いが起こるはずです。
 愛の難しさ、やるせなさへと思いを誘う、どこか
哀愁に満ちたフレーズですね。これはイタリアの作家、
ベッティ(Ugo Betti/1892-1953)の言葉。その英訳例
です。

 それでは、また次回にお会いしましょう。
With love from Makoto Sakashima 2 U

※Language Art

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