自家用車で韓国旅行
こんにちは。2024年10月に愛車cr-zで韓国旅行に行ってきました。
自家用車での韓国旅行の方法は様々な方がまとめているので、今更まとめる必要はないかもしれませんが個人的な備忘録も兼ねて記していきます。
長い記事ですがきっとあなたのマイカー韓国旅の助けになるはず。お付き合いくださいませ。
本記事を参考にして発生したいかなる損害についても責任は負いかねますのでよろしくお願いします。
必要書類
海外に、しかも自家用車で行くわけなので当然フェリーに乗せるまでに様々な手続き、書類が必要です。ここでは下関港から出ている関釜フェリーを利用する場合について説明します。大阪や福岡からのフェリーではやや異なる点があるかもしれませんが概ね似た流れのはずです。
パスポート取得などの手間も考えると遅くとも出発の一カ月前くらいからの準備をお勧めします。
関釜フェリーのサイトも参照のこと
利用条件の確認
自家用車を持っていく際には「一時輸出」という扱いになります。
フェリーに積み込むにあたっていくつかの条件があるので注意しましょう。
・申請者の条件
日本国籍所有者または日本に居住する在留資格所有者であること
・自動車の条件
1.車検証の所有者、使用者が申請者と同一であること
ローン会社やディーラーなどの名義の車は輸出できないので注意。
2.車検証上の用途が「乗用」または「特殊」かつ車体の形状が「キャンピング車」であること
私の場合は車検証上の用途は「乗用」でした。大体の人がここに当てはまるはずです。
キャンピングカーの場合は用途「特殊」で形状「キャンピング車」であることを確認しましょう。
軽トラや貨物登録のハイエースなど、貨物車は輸出できません。
3.BEVでないこと
電池発火の際の消火設備が船にないため不可能みたいです。
2024年10月現在、関釜フェリー、パンスター、かめりあラインのいずれも不可能とのこと。
cr-zが輸出できたことからもわかるとおりハイブリッド車は問題なく積載できます。PHEV車も大丈夫だとは思いますがフェリー会社に確認してください。
4.排気量125cc以下のバイクではないこと
原付、原付二種は関釜フェリーでは取り扱っていないみたいです。
パスポート(在留カード)
海外に行くわけなので当然ですね。後述の書類を申請するのに必要なのでなるべく早めにとっておきましょう。パスポートの詳細な取得方法については割愛。
運転免許証
日本国内の運転免許証が必要です。これも特に問題はないでしょう。
国外(国際)運転免許証
お住いの都道府県の免許センターないしは警察署で申請できます。
免許センターならば即日発行してもらえるのでおすすめ。
申請にはタテ35mm、横45mmの一般的な証明写真とパスポート(または引換証)が必要です。
申請書に記入し、窓口に提出後受け取ります。混雑度合いにもよりますが平日であれば30分もあれば取得できるでしょう。
車検証(記録事項)
車検証も問題ないでしょう。電子化された車検証の場合、自動車検査証記録事項も必要なので印刷します。陸運局の端末または車検証閲覧アプリを通して印刷できます。
登録証書(≠登録事項等証明書)
これが一番の曲者です。Googleなどで登録証書と検索すると「登録事項等証明書」についての記載がヒットしますが全くの別物なので注意しましょう。
自分の車を管轄する陸運局で発行してもらえます。
申請にはパスポート(引換証は不可)と車検証が必要です。
北海道運輸局のページには記載があるので参照してください。
申請書のフォーマットも同じです。
滞在期間は多少長めに申告しておきましょう。
韓国には最大90日間滞在できるようです。
発行にかかる時間ですがいかんせんレアな書類なので陸運局次第です。私の場合は20分ほどで手に入れることができました。場所によっては即日発行してくれない場合もあるとか。
車両航送申込書・キャンピングカー備品リスト
関釜フェリーのサイトから取得できます。記入しましょう。
一般的な乗用車の場合はキャンピングカー備品リストは必要ありません。
現地で通じる電話番号
日本の電話番号の最初の0を消し、+81を付したものでも可能。
滞在先
韓国で滞在するホテル名と電話番号が必要です。複数箇所に宿泊する場合でも一箇所分の情報があればOK。
後述の高速道路問題と駐車場問題に対処するためにも英語ないし日本語が通じる宿を予約することを強く推奨します。
必須ではないが準備したいもの
Google翻訳
韓国語が堪能でないなら何らかの翻訳アプリはインストールしておく必要があります。田舎に行くと英語もほぼ通じません。
NAVERマップ
NAVERマップをスマホにインストールしておきましょう。
韓国では車載の純正ナビやGoogleマップ、Yahooカーナビは使用できません。iPhoneのマップアプリは一応使用できますがNAVERマップのほうが親切な印象。
レーンの案内やオービスなどを教えてくれます。
音声や表示が韓国語になっている場合は変更します。表記は日本語に対応していますが音声は韓国語か英語のみでした。
Tマップなどほかの韓国のナビアプリでも大丈夫だとは思います。
NAVERマップは会員登録などもなしで使えたので特段の事情がなければおすすめ。
SIMカード(音声付き)
国外なので日本のスマホをそのまま使うと高額になります。
現地でsimを用意することもできますが港での入国手続きで翻訳アプリが使えたほうが便利なので事前に準備しておくべきでしょう。
音声付きだと後述の駐車場問題の対処に役立つ…かもしれない。
音声付きの場合物理SIMであることが多いので配送が出発日に間に合うように余裕をもって申し込みます。
出国前にsimのインストール作業も忘れずに済ませておきます。
BucaCheck
後述の電子マネー、T-moneyの残高を確認できます。iPhoneのみの対応。Androidでも似たようなアプリがあります。
変換プラグ・延長コード
韓国のコンセントはCタイプ、SEタイプとAタイプ(日本と同じ形状)の三種類です。変換プラグは電機屋などで購入できるので準備しましょう。
韓国にわたってから入手する難易度は高いと思われます。
延長コードもあると便利です。変換プラグからの出力を複数の機器で使うことができますし、フェリー内のコンセントの数と場所は限られているので重宝しました。
予約の流れ
予約
車両航送の場合、フェリーの予約は電話のみでの受付です。
必要書類をそろえたうえで予約するのがスムーズだとは思いますが予約後に書類を準備することもできます。
旅券番号が必要だった気もするのでパスポートは最低限手元に用意しておくべきかも。
電話で今後の流れや必要書類、乗船当日の流れなどを教えてもらえます。
予約は10日前までの受付です。車両航送が満員になることはそうないと思いますが二輪四輪合わせて10台が定員らしいので早めに予約するに越したことはないでしょう。
書類提出
書類をスキャンまたは撮影し、メールで送付します。
先の電話予約で提出用のアドレスや書式については教えてもらえるので特段難しいことはありません。
メールの件名は「上船日/予約番号/名前」で送信します。電話予約の際の指示に従ってください。
出航の4日前までにすべての書類の送付が必要です。なるべく早めに提出するよう促されました。
乗船当日
乗船当日の流れについて説明します。必要書類の原本はすべて忘れずに持っていきましょう。
下関港国際ターミナル
乗船当日は車両は15時から15時30分の間に手続きが必要です。
下関港国際ターミナル(山口県下関市東大和町1丁目10番60号)の一階に向かいます。警備員の方に釜山に行くことを伝え、ターミナルの入り口前に車を止めましょう。
私が乗った日は自家用車は私一人だったので着くや否や「韓国行くんだよね?」と声をかけていただきました。
車を止めたら二階の受付へと向かいます。
手続き・支払い
受付に並び、書類を見せたうえで手続きを行います。
書類一式のチェックと韓国の交通ルールを順守する旨の誓約書にサインします。
往復分の車両航送費用(5m以下で6万円、一人分の二等運賃含む)と通関手数料、国際観光旅客税、港湾使用料など約一万円を支払います。
車両航送費用はクレジットカード対応ですが、通関手数料や各種税金は現金のみの対応です。韓国でウォンに両替する分も含め、多少多めに現金を用意しておくと安心です。
ここで帰りのチケットの引換券と自動車一時輸出入申告書のコピーを渡されるので無くさないように。
保税地域への移動
対応後、係の方の指示に従って税関、保税地域へ移動します。18時の出国審査開始まで車には戻れません。出国審査に必要なパスポートと乗船チケットは必ず持っていきましょう。
出国審査
車両の運転者は他の旅客よりも先に出国審査をします。18時には出国審査のゲートの前にいるようにしましょう。出国審査は特に難しいことはないです。「KANMON」の出国スタンプを押してもらいましょう。
乗船
出国審査場から保税地域に歩いて移動し、車に乗り込みます。
保税地域からは誘導の車についていき、乗船します。乗船口は傾斜や滑り止めなどが設置されているのでローダウンした車は注意。
乗船後に車止めとロープでのホイールの固定がされます。目に見える傷はつきませんでしたが高額なホイールをはいている方は対策を講じたほうがいいかもしれません。
乗船後
お手持ちのチケットに記載された部屋に向かいます。
出航後は車両に戻ることはできないので必要な荷物は持っていきましょう。
部屋に荷物を置いて乗船客がロビーからある程度はけるのを待って船内の案内所に向かい、車両航送の利用者であることを伝えます。翌日の下船の流れなどについて指示を受けることができます。
後は出港を待つのみ。レストランでの食事や大浴場での入浴を楽しみましょう。韓国の釜関フェリー所属の星希でもレストランの支払いに日本円の使用は可能でした。
入国の申告書の作成と国内のSIMのローミングの設定をオフにしておくのも忘れずに。
下船・入国審査
いよいよ韓国です。まずは手続きを済ませましょう。
入国審査・税関・両替
前日に受けた案内の通り6時45分までに船内の案内所に向かいます。朝食も済ませておきましょう。船内で熱がないかのチェックをしました。
チェック後に一度解放され7時半に再度船内の案内所に赴きます。
車両甲板に案内され、係員の指示に従って下船します。
下船後にまずは荷物を調べられます。指示に従って下せる荷物は下ろします。下関ではすべての荷物を下ろすようにと言われていましたが、私のときはリュックサックやカバンの類を下ろした後に軽いチェックを受けたのみでした。
ここで今後の手続きをガイドしてくれる係員の人と合流します。
係員の方は日本語もしゃべれるので安心。
自動車のチェックの後は人のチェックです。
パスポートのチェックと税関での審査に向かいます。
入国の申告書も忘れずに。
一般の乗客よりも先に通されるので並ぶことはなくスムーズに終わるはずです。
入国審査では一時ガイドの方と別れるのでその先の到着ロビーで合流します。
保険加入
到着ロビーで日本円をウォンに両替し、自賠責保険の手続きを行います。両替できるタイミングが設けられているので現金を十分に持っていれば事前にウォンを持っておく必要も特にないでしょう。
こちらの支払いも現金のみなので注意。
下関港で記入した誓約書を含む書類一式はここでも必要です。
韓国の自賠責保険の内容は対人無制限と対物3億ウォン(3,000万円前後)、3,000万ウォン(300万円ほど)の車両保険、無保険車特約2億ウォン、レッカーは10kmを上限として3回までのロードサービスなどでした。
価格は滞在期間や車両、年齢などによって変動するでしょうが、参考までに22歳、1,500ccHV、7日間で194,000ウォン(約2万円)です。
通関や保険の手続きが終われば晴れて韓国の道を走ることができるようになります。職員の指示に従って保税地域から車を運び出し、通行許可証を受け取り、出国日の14時半には戻ってくるように伝えられ解散です。この時点で8時半をまわったところだったので何もなければ手続きにそこまで時間はかかりません。
通行許可証はダッシュボードの上に置いておくよう指示されます。テープなどで張り付けておくと安心です。
通行許可証には保険の加入状況等の書類も付属しており、警察に止められた際は見せるように言われました。
韓国のドライブ
Tマネーを入手
韓国のドライブを始める前にTマネーをぜひ手に入れておきましょう。コンビニや地下鉄の駅で購入、チャージができます。日本でいうところの交通系ICカードで、ちょっとした買い物に便利なだけでなく、高速道路料金の支払いにも使用できます。いちいち料金所で金額を確認しなくていいのでドライブがスムーズになります。
1週間程度の滞在なら10万ウォンほどチャージすれば足りると思います。
残高不足で止められると厄介なのでBucaCheckで常に残高を把握しておきましょう。
交通ルール・マナー
以下の在韓日本大使館のサイトに記されているとおりです。
https://www.kr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/consulate_menkyo.html
交通ルールについては一部の交差点を除いて赤信号で右折(日本でいう左折)が可能な点と左折(日本でいう右折)は矢印が点灯するまでできない点に主に注意が必要です。特に疲れているときに間違えがち。右側通行にはすぐに慣れます。
また、いたるところにオービスが設定されており、10km程度の違反から撮影されるようです。NAVERマップのナビを使用していれば注意喚起してくれます。違反したとしても反則金の請求は来ないでしょうが制限速度は守りましょう。
交通マナーについては記載されているほど悪いとは感じませんでした。ただ、車が多く車線変更の際にわざわざ速度を落としてまで譲ってくれることはまれなのでキビキビ運転しましょう。東京、大阪、名古屋など大都市圏で運転ができるならば大きな問題はありません。
ナビ
先ほど紹介したNAVERマップですが日本語や英語だとうまく検索できないことが多々あります。その場合はGoogleマップ(ナビ機能が使えないだけで場所は検索できる)で電話番号を調べ、NAVERマップに電話番号を入力するとうまくいきます。電話番号の頭の+82を0に変えて入力しましょう。
高速道路
駐車場と合わせて自家用車で韓国を運転する際の二大障壁のうちの一つ。
料金所にはhipass(韓国版ETC)レーンが設置されており、現金(현금)レーンに進む必要があります。クレジットカードには対応していないので先述のTマネーで支払いましょう。
基本的にNAVERマップにhipassレーンが表示され、hipassレーンに通じる車線には青いラインが引かれているのでそれらを避けるようにします。
韓国は右側通行なので料金所の窓口は左にあります。同乗者がいない場合はハザードを焚いて車を降りて支払います。
市街の高速道路は首都高のように均一料金であることが多く、料金所の係員にTマネーを渡せば処理してくれます。
郊外や都市間の高速道路では日本と同じように通行券を取り、Tマネーで清算します。人がいる窓口の場合は通行券とTマネーを渡すだけでOKですが無人の料金所の場合、ビデオ通話が始まるのでTマネーを見せて支払い方法を伝えましょう。
市街地の高速道路ではすんなり行くことが多いですが都市間の高速では不審がられ、通行許可証や車両の写真を撮られたこと、事務所に来るように言われたことが何度かありました。
hipassレーンを誤って侵入した場合、hipassはETCと異なり減速なしで通過できるので停車すると危険です。そのまま通り抜けましょう。
通行券を取り損ねた場合は高速を降りる際にその旨を申告すれば大丈夫です。
未払いで通過した場合はかなり厄介です。何とかして料金所に戻って指示を仰ぎましょう。大方の場合、電話番号を手渡され、そこに連絡するよう指示されます。
日本語が通じるホテルに宿泊していればホテルの人に連絡する際の手助けを頼むのがよいかと思います。
機械は日本のナンバーを読み取ることはできないので、料金が未払いでも踏み倒すことはできますがおすすめはしません。面倒でもきちんと払いましょう。
通行料金は日本と比較するととても安いです。
駐車場
二大障壁の二つ目。こちらのほうが深刻。
韓国の有料駐車場のほとんどがナンバー読み取り式を採用しています。日本のナンバーを読み込んでくれることは稀で、駐車場に入れないか入れても出られないことがほとんどです。
対処法は有人の駐車場を利用することです。NAVERマップにもストリートビューが存在するので事前に有人駐車場を探しておき、翻訳アプリを片手に交渉しましょう。
無人の駐車場に入ってしまったときは駐車場の管理者の電話番号をメモし、近くの観光案内所や警察署を探しましょう。英語が通じることが多いほか、翻訳アプリや車のナンバーの写真を見せたり身振り手振りができるためこちらの意思を伝えやすいです。困っていることと何とか出庫したい旨を伝えると駐車場の管理者への電話などを手伝ってくれますよ。もちろんお礼は忘れずに。
音声付きのsimの購入をおすすめしたのはこういった問題への対処のためです。音声のみの通話での対処は困難でしょうが、どうしようもなくなった時の最後の砦にはなります。
路上駐車も散見されるので一つの手段ですが万が一取り締まりやレッカー移動をされるとすこぶる面倒なのでお勧めしません。取り締まりは滅多にないようですがテグ(Daegu)市内でそっれぽい取り締まりを一度見かけたので念のため。
ガソリン
韓国のガソリンスタンドはレギュラーと軽油しかない場合もあります。レギュラーでも日本のレギュラーよりオクタン価が高い(92くらい)ので特殊なモデルでなければ入れることができるはずです。自分の車が要求するオクタン価を確認しておきましょう。現地の人曰くSKのガソリンが一番オクタン価が高いとのこと。
給油する際はGoogle翻訳のカメラ機能を使いましょう。
ノズルの色は緑が軽油であるのは一緒ですが、黄色がレギュラー、赤色がハイオクと日本と逆です。価格は日本と同じくらいです。
韓国のガソリンスタンドはノズルのレバーにストッパーがついているので給油中にずっと握っている必要がなく、オートストップで止まっても油量や金額のキリがいいところまでは追加で給油できます。これはかなり便利。
支払い方法が現金またはサムスンペイ、アップルペイのみでクレジットカードに対応していないスタンドもあるので注意。
深夜には人がおらず自動精算機もないスタンドも存在するので、現金で支払ったもののお釣りを受け取れない場合があります。アップルペイをやっていない人は深夜の給油の際はクレジットカードが使えるスタンドを探すか満タン給油をあきらめましょう。
運転練習のすゝめ
釜山について最初に行くところに迷ったら釜山の国際空港である金浦(gimhae)空港に行ってみましょう。
釜山港からそこまで長い距離ではなく、高速道路も均一運賃であること、港と同様英語や日本語が通じやすい環境であり、駐車場の清算の練習がしやすいことが理由です。Tマネーも空港の駅で手に入れることができますよ。
観光案内所や空港内のカフェでのんびりしながらプランを練るのもするのもおすすめ。
韓国からの帰り
乗船手続き
手続き時間は下関港も早めで、14時半から15時までに3Fの関釜フェリーの窓口に行く必要があります。車両を釜山港の税関前(通行許可証を受け取ったあたり)に止めて手続きを行います。
行きの下関でもらったチケットの引換券とパスポートを提示すると部屋番号などが記載されたチケットを受け取ることができます。
ここでも港湾使用料などの支払いがあるので現金を準備しておきましょう。
手続きが終わると15時に窓口前のベンチにいるよう指示されます。
15時になるとガイドの方が現れ、車を保税地域に移す作業が始まります。私の時は入国時と同じ方でした。韓国の通行許可証もここで回収されます。
車を保税地域に入れると乗船まで戻れないのは下関と同様なのでパスポートや乗船券、携帯の充電器などは持っていきましょう。
保税地域から戻ってくるとひとまず解散です。17時半から18時のうちに3階で出国審査を終えるよう指示されました。
乗船
釜山港での乗船は先に人が乗船し、船から保税地域に止まっている車を迎えに行くという順でした。
出国審査を終え、ゲートの前で待ちます。釜山港には日本行のフェリーが複数並ぶので自分の乗るフェリーの乗船ゲートと乗船時刻をきちんと確認しましょう。
私の時は2番ゲートから18時20分乗船開始でした。
ドライバーだからと言って特別な手続きはここではありません。
チケットとパスポートをゲートで提示して乗船しましょう。
車の積込
乗船したらまずは船内の案内所に向かい、指示を受けます。積込時間は貨物の取扱量によって異なり、19時から20時半の間とかなり流動的です。時間になったら放送で呼び出される旨の説明を受けます。
時間になり、呼び出されたら案内所から船員の指示に従って車を取りに行きます。車を積み込んだら下関港と同様、船内で必要な荷物は持っていきましょう。
車を積み込むと案内所から翌朝の7時半までに下船準備を済ませ案内所前で待機するように伝えられました。
乗船したら行きと同様、食事や入浴を楽しみ、韓国に別れを告げます。釜山の夜景は美しいので天気がよければ外部甲板から出航の様子を眺めるのがおすすめです。
税関への申告書の作成を済ませておきましょう。
下関にて再入国
再入国はとても簡単です。
前日に伝えられた通り7時半に船内の案内所を訪れ、案内を待ちます。
案内所の方の指示に従って車両甲板へ降り、車を税関まで移動します。
税関に車を移動したらとりあえずパスポートを持って入国審査に向かいます。
車両の運転者は列に割り込ませてもらえるのでほとんど待たずに入国審査に進めます。
入国審査をパスすると税関の職員を待つように指示を受けるので待機します。職員が到着すると申告書を渡し、肉製品を持ってないかといった荷物の検査や口蹄疫対策で韓国で牧場などに行っていないかといった質問を受けます。
税関によるチェックが終わった後は少し待って自動車一時輸出入申告書の原本をもらって終了です。
家に帰るまでが遠足です。下関港から気をつけて帰りましょう。
費用
7日間の滞在にかかる費用についてまとめています。ホテルや食事のグレード、車種、周るルートや為替レートによって異なると思いますが参考になれば幸いです。
渡航費用(フェリー代+保険代+諸費用)¥100,000
宿代(平日は一泊8千円、週末は1万2-3千円)¥60,000
食事代(一日4千円くらい。日本と大差ないです)¥30,000
駐車場代(一日1千から2千円見ておけばOK。)¥10,000
高速代(韓国一周2,000km余りの値段。釜山からソウルまでの往復なら800kmほどなので相応に安くなるはず)¥10,000
ガソリン代(燃費によりけり。価格は日本と同じくらいです。走行距離2400km、22km/Lで計算)¥20,000
観光地への入場料(一日千円あれば足ります。遊園地や水族館に行くならもう少し必要かもしれません)¥10,000
合計約240,000円
そのうち現金での支払いは6万円くらいでした。
お守りとして多めに持っていきましょう。
おまけ
ここからは蛇足です。ここまでで十分マイカーでの韓国旅行に必要な情報はお伝え出来たので時間がある方はお付き合いください。
船は「はまゆう」と「星希(SEONGHEE)」のどっちを選ぶか
日程に余裕がある場合、日本の関釜フェリー所属の「はまゆう」と韓国の釜関フェリー所属の「星希」のどちらに乗船するか選ぶことができます。その日に充当される船は関釜フェリーのサイトから確認できます。
何を重視するかにもよりますが日本人には「はまゆう」の方がとっつきやすいでしょう。
食堂のメニューが豊富であり、味や接客も「はまゆう」に軍配が上がります。また、二等を利用する場合、「はまゆう」なら「星希」には無いベッドを選ぶことができます。ベッドがいい人は予約の際にその旨を伝えておきましょう。一応のプライバシーが確保できるので快適です。船内放送や表示も日本語が先なので安心感があります。
一方、韓国を強く感じるのは当然「星希」です。船内の売店の品ぞろえは韓国のもの中心ですし、韓国語から表示や放送が始まります。また、大浴場については「星希」の方がやや広いです。
日程に余裕がある方は乗り比べしてみるのも面白いと思いますよ。
私は予定では往復「はまゆう」でしたが行きは前日の荒天による欠航のため「星希」に変更になりました。
二隻は定員などが異なるので通常は往復で運休し帳尻を合わせるらしいので今回はレアケースだったみたいです。欠航にならなくてよかった。
欠航の際の手引きについては予約の際に確認してみて下さい。
高城統一展望台
北朝鮮を望む展望台です。
近くにあるDMZ(非武装地帯)博物館と合わせての訪問がおすすめ。
ここは民間人出入統線の内側(通称CCZ)に位置するので訪問には手続きが必要です。
一度申請所を通り過ぎ、その先の検問所で止められ、引き返す羽目になったのでナビを頼りに必ず申請所に立ち寄りましょう。
検問所などの軍事施設は撮影禁止なので注意。
下関港の待ち時間
下関港で保税地域に車を預けた後はかなり暇です。暇を持て余したら海峡ゆめタワーへの訪問がおすすめ。これから乗る船の全景を眺められますよ。
釜山港の待ち時間
ここでも待ち時間があります。歩いて行けるHyundaiのディーラー(051-466-4400)では韓国旅行中よく目にした車たちを間近に観察できます。興味がある方は訪問してみると面白いかもしれません。あくまで商売の場であり商談している方もいるので許可を取ってから静かに見学しましょう。
その他のスポット
ソウルエリアでお勧めなスポットは
Seoul Tuner PAやハンナムドンGS(02-795-0802)など。
ソウルの車好きと出会えるはず。
ホンダ党ならCafe the go(031-714-2290)もおすすめ。日本未導入のCR-Vやオデッセイなどが見学できます。
釜山から西に向かった先にある海沿いの町、統営(Tongyeong)も釜山からのアクセス路も含めてお勧めです。
おわりに
お伝えしたいことが多すぎて取捨選択したものの記事が一万字を超えてしまったのでここらで締めといたします。長きにわたり駄文にお付き合いくださりありがとうございました。自家用車での韓国旅行は困難も多いですが国内旅行とは一味違ったエキサイティングな経験ができます。興味がある方は是非チャレンジしてみてくださいね。
記事への質問や感想などがあればぜひお寄せください。
Noteも定期的にチェックするようにしますが、X(Twitter)の方が反応は早いと思うのでお急ぎの場合はこちらへどうぞ。
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ではまた。