サイズの小さい国内株式投信の実績比較は意味ない(英文付き)
日経新聞に随時,国内株式投信の実績比較記事が出る。先日は「下落相場に強い投信」ランキングが出ていたが,このリストをじっと見ながら,このランキングに意味があるのかと思ってしまった。
このランキングは過去3年間の最大値下がり率が低い順に並べているが,未公開株にも投資している投信も含まれていて,更に投信のサイズが小さい(50億円程度)ものが多くて,ちょっと成績が悪くなって投資家が資金を引き揚げたら,償還になってしまうようなサイズではないかと思います。
まぁ,いずれにしても,日本の国内株式投信はサイズが米国籍のファンドに比べて平均が111億円ということで,小さすぎて本当に投資する価値があるのか疑問に思うのは私だけでしょうか。
投資の初心者に「下落相場に強い投信」を手掛かりに売ろうとするような金融機関は要注意です。
(英訳版)
There's no point to see the ranking of domestic funds
The Nikkei news paper periodically reports rankings of investment trusts based on various factors. Last week the ranking was " Lowest maximum drawdowns for the past 3 years" (sorry for my poor translation). I had no idea how to use this ranking for our investment even though gazing at the ranking for a while. First of all the size of the funds are rather small (around ¥5Bil.) so that there is the risk of full redemption even in the short term.
We have to be careful not to follow the sales talk of some financial institutions saying "these funds are on the ranking for the lowest maximum draw downs for the past 3 years!!".
<この記事を書いた人>
松本悦雄(まつもと えつお)
通称「マックス松本」。CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を保有。長年、日系ノンバンクでロンドンほか海外現地法人の経営に携わる。帰国後は商品ファンド投資・運用会社の役員に就任するなど、豊富な自身の経験を基に、初心者にもわかりやすく、かつ実践的なセミナーや相談を行っている。