【赤毛のアンシリーズ/L.M.、モンゴメリ】
わざわざ説明する必要もないかもしれませんが、孤児のアンが、若いとは言えないカスバート兄妹に引き取られて新たな人生を築くお話。
アニメ、ミュージカル、映画等々、多くの媒体で映像化・実写化しているので、細かい内容は知らずとも、なんとなくあらすじを知っている方も多いはず。
ここであえてタイトルを赤毛のアン「シリーズ」としたのには理由がありまして。
多くのアニメ等は原作1巻、多くて3巻までしか網羅していませんが、原作はさらにさらに進み、1880年代頃を舞台として始まったストーリーは最終的に第1次世界大戦を終えるあたりまで進みます。
著者モンゴメリが執筆した全10冊。
さらに、モンゴメリの死後、何者かが出版社に持ち込んだという短編原稿が、出版100周年を機に2冊編集出版され、全12巻となっております。
文庫版でも結構分厚いです。読み応えばっちり。
私が本格的にこのシリーズを読み始めたのは中学時代か高校時代か…うろ覚え。
母の本棚にあったので、小学生の頃から何度かトライしていたものの、アンの妄想弾丸トークにイライラしてしまい何度も挫折。
カスバート家に引き取られた初期のアン、かなりうざ…読んでいて疲れ…先に進ませない魔物感たっぷり。
だんだんとアンも落ち着いてくるので、耐えて読み進めてください。
そして私の最推しは3巻。
大学生になったアンが友人たちを共同生活をしながら和気あいあいと見せかけて、恋愛がテーマになってる1冊。
笑いどころもたっぷり。
その後1冊ずつ、生活ステージが変わっていくアンの姿が描かれていきます。
11歳だったアンも40代、子を持つ母へ。
明るく前向きだったあの少女が、更年期的な鬱々に悩まされるーなんてシーンもあります。児童書の域をはるか高く超えて、とにかく共感。
私自身が年齢を重ねていくごとに、共感ポイントを得られる巻もあがっていきます。シリーズ全体を通してライフステージに寄り添ってくれています。
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