詩 21、または、友に贈る、この先苦しくなった時のための詩

思いに沈む横顔はいつも
漆黒の宇宙だった

世界が、こんなにも美しく潤んでいるのに

その頰を伝う滴を
いつか
両手で掬い取って
残らず飲み干せたらと
願うばかり

目を凝らして
世界は思っているよりもずっと優しい
深い森の眼をして
微笑みを口にたたえている

そうっと踏み出したその足は
左右を交互に出せば
前に進む仕組みなのだ





そうして、道ができる

誰にも消すことのできない
誰にも否定することのできない
一本の、道

恐れることなく堂々と、
その道を生きてやろう





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