「くちだしすんな。」と言いたくなるとき①

昔、私が今より節約家だったころ。

そんなに仲のいいわけでない後輩と

駅を歩いていた。

何でだったかな?

先輩の結婚式の帰り道だったかな?


「駅の百貨店、寄って行きます。下着買うんで。」

と言う後輩に

「えっ同じメーカーのやつ、

会社の近くのお店で買えるじゃん!」

と言った、若かりし頃の私…。世間知らずだった。


無言だった後輩は、きっとこう思っていただろう。

「くちだしすんな。」

朝からそんな10年ほど前のことを思い出していた。


「くちだしすんな。」


朝からずっと頭の中で繰り返している。


それから数年後、私は

後輩がどうして百貨店で下着を買うのかが

わかるようになった。


彼女は、買い物をする時の気持ちを

たいせつにしていたのだ。


彼女がどうして百貨店で下着を買ったのか

ずっと気になっていたので、

数年たってからだが、

私も百貨店で下着を買ってみたのだ。


まず、お店の雰囲気が違う。

店員さんの格好も雰囲気も、私に対する態度も違う。

同じブランドの同じ価格の下着なのに、

お店によって、買い物をする時の気分が全然違うのだ!

私が大切にされている感が全然違う!!


その時の私サイズの、等身大で背伸びし過ぎない、

という条件の中で

「質がいいものを買いたい」とは

当時から思っていたが、

彼女は「買い物は、買う時もエンターテインメント!」

という新しい視点をくれた。


そして、今の私は「寄せてあげて」よりも

「リラックスできる」ことを下着に求めているので

百貨店のお気に入りのお店には行かなくなってしまった。


「今の私サイズ」で

「買う時もエンターテインメント!」の

下着を模索中の今日この頃です。






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