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4文小説 Vol.17

些末なことばかり記録するのも治らない癖のひとつで、手帳によれば、昨年以来かれこれ230日目になる。

いつも腹を空かせていた高校の頃、一時間目が終わったばかりで「早弁」し、昼は改めて学食で食べることもあったのに、50キロ代の体重を維持できたのだから幸せだった。

20年を隔てて戻った日常、血液検査のたび異常値が並ぶ様を見かねコンビニ飯を止めてくれた親心はありがたいが、それでなくとも手のかかるパラサイトシングルはさらなる家事の負担を強いている。

小さめの容器におかずとご飯が半々、若かりし頃なら物足りなかったであろう量も、いまはちょうど良い。

―母の手弁当

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