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4文小説 Vol.25

三日前の朝、自室の窓の外には見渡す限り別世界が広がっていた。

裏庭や街路樹の枝、道路まで白く染められて、どこか遠くの雪国にでも連れてこられたかのようだった。

JRの早々の発表に加え市バスまで運転を見合わせ、気象警報に強い地下鉄の駅も遠く、ペーパードライバーは出勤を断念、わが家はこんなとき陸の孤島になり得ることを思い知った。

しかしながら温暖な土地で雪に触れられるまたとない機会、今年の干支をつくったつもりが、出来上がりは謎の生命体だった。

―最強寒波の日

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