あなたの正体とあるひとつの物語

遠い遠い昔、ガンジス河の砂の数ほどの日数を遡った遠い昔、
「あなたという心」は、あなたの中にひとつのストーリーを生み出しました。

なぜなら、あなたは自分のことが知りたいと思ったからです。

あなたは形のない心であり、それひとつしかなく、
何も見えず、何も聞こえず、何も感じなかったので、
自分自身を認識する術を持っていませんでした。
そこで、自分自身の心の中身を立体映像化してみて、自分を認識することにしたのです。

その時、あなたの心の中にはたくさんの人とその人たちが生活する空間、社会、惑星、その惑星が存在する宇宙がありました。
さまざまな経験をするための時間も必要でした。
そしてそのすべてを映し出したのです。
そうして、仮想現実が生まれました。

その中に登場する人物、動物、植物、もの、すべてはあなたでした。
その中には、いい人もいれば悪い人もいました。
いいことも起きれば、悪いことも起きました。
なぜなら、あなたは完全であり、あなたの中にないものなど何もなかったからです。

そして、あなたはその中の一人として、そのストーリーの中に潜り込んで
みることにしてみたのでした。