アルコール消毒液の匂いで思い出す、あの日々のこと
以前、私が働いていた病院に、昨日から祖母が入院している。久しぶりに病院に行くと、働いていた頃のことをフッと思い出したりする。今は全く違う業種で働いているのに。
病院で働いていた頃は、診断書とか書類の作成に関わる部署を担当していたので、生と死についてのデータが毎日、目の前を通り過ぎていった。毎日毎日、運命だとか神様とかがいるとしたら理不尽だなって思っていた。
重病の患者さんの前で、悲しい顔とか可哀想って表情をしないように「私は、ただの医療事務員なので、病気のことなんて解りませんよ」って顔でいることを心掛けていた。
私は、神様とか、あんまり信じてないけれど「どうか1日でも多く、楽しく安らかな日があるように」祈ったことは何度かあった。効果があったかどうかは知らない。