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桜をめぐる冒険 2024


東京編


今年も桜をめぐる旅に行ってきました。

今年の始まりはここから。

秒速5センチメートル


『秒速5センチメートル』
新海誠監督の14年前の作品のリバイバル上映を見てきました。

新海監督曰く“稚拙で未熟な頃の作品”だそうですが、
個人的には最近のスケールの大きな作品よりも好きで、
これまで見たアニメ映画の中で1、2を争うほどです。

ただ世間ではけっこう評価が分かれるようで、
というのも、この映画は山崎まさよしの歌う主題歌「One more time one more chance」が前面に押し出されているのですが、
その「One more time one more chance」というのが、僕の知り合いの女の子に言わせれば“ストーカーソング”だそうで、
この作品も見る人によってはそうとらえられるのかもしれません。

上の写真は映画館でもらったクリアポストカード越しに見た近所の桜。


その週の週末には友人と浅草をブラブラ。

昼はホッピー通りで競馬観戦。

ホッピー通り


夜は隅田川沿いで花見をしてきました。

桜色のスカイツリー



福島編(前編)


そして翌週、福島県に行ってきました。

目的は日本三大桜の一つ、三春滝桜。
10年前に根尾谷淡墨桜、昨年山高神代桜を見に行って、
これが最後の一つということになります。

最寄りの駅は新幹線で郡山まで行ってそこからローカル線で二駅。
東京からは比較的行きやすいのですが、問題は駅を降りてから。

僕が訪れたのは火曜日で、あいにくシャトルバスは週末で打ち切り。
駅から直接行くすべがありません。
やむを得ず路線バスの最寄りのバス停から2キロほど歩くことになりました。

桜まで1.5キロ


30分ほど歩いて到着。

するとそれまで曇っていた空がいつの間にか晴れ渡っているではありませんか。

が、しかし

三春滝桜


肝心の桜は見事に散っていました。

日曜日にライブカメラで見たときには満開だったのに、たった二日でここまで様変わりしてしまうとは。
色は匂へど散りぬるを、というやつですね。

帰りはシャトルバスが出ていたのですが、最終便が15時50分。
18時からのライトアップを見ると間に合いません。
駅まで気合いで歩けない距離ではないのですが、来る途中に通った道は街灯などなく、さすがに歩いて帰るのは困難と判断して断念。
最後にシャトルバスの窓から見えた桜が何とも切なかった。

シャトルバスの車窓から


郡山に戻ってホテルにチェックインするとひとっ風呂浴びてから夜の街へ。
吉田類さんも訪れた酒場での一献で一日目を締めました。

一献



福島編(後編)


翌日はノープランでしたが、せっかくなのでどこかに桜を見に行こうと思い、郡山駅近くのレンタサイクルへ。
店内には近辺の桜の名所を記した地図があって、三春滝桜までのルートも載っていました。
店の人が言うには、三春滝桜までも自転車で行けるそうです。
今度来る機会があれば、その時は自転車で挑戦してみようかな。


さて、目的地ですが、昨日観光サイトでまだ見頃と書かれていた笹原川千本桜というところにしました。
ここからは自転車で1時間くらいとのこと。


空色の自転車に乗っていざ出発。

青い車


いやー自転車は楽だなー。
と最初のうちは鼻歌なんか交えながら走っていたのですが、これが途中から一転。
だんだんアップダウンが激しくなり、急坂を押して歩く場面も。
着いたときにはヘロヘロになっていました。


それでも千本桜はその苦労に値する景観でした。

笹原川千本桜


満開は過ぎていましたが、まだ花はだいぶ残っていて、花吹雪が幻想的でした。

ピークを過ぎていたせいか、早い時間だったせいか、観光客の姿はなく、
桜吹雪の中自転車を漕いでいると、ここまでの疲労が消えて、まるで心まで洗われるようでした。


そして帰り際、今着いたばかりと思われる一組の観光客が桜を見上げて言いました。
「もう散っちゃってるね」
振り返ると、僕が着いたときにはあんなに残っていた桜が、ほとんど散ってしまっていたのです。

と同時に、さっき見た幻想的な景色が一瞬のものだったことに気づきました。

それはもしかしたら桜が、滝桜を見れなかった僕のことを待っていてくれたんじゃないか。

そんなふうに思ったのです。



どうやら来る時は全体的に上りだったらしく、帰りは幾分楽でした。
とは言っても駅前に着いたときには足がフラフラ。
よりアップダウンの激しい滝桜に自転車で行くためにはそうとう足腰を鍛える必要がありそうです。



最後は冒頭の映画の聖地巡礼をして帰りました。

JR岩舟駅


主人公とヒロインが待ち合わせをした場所です。


来年は岐阜県に、とある小説のモデルになった桜を見に行こうと思います。

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