antiX Linux 23.2, MX Linux 23.4 インストール&fcitx5-mozc日本語入力環境
先に結論を言うと、これらのディストリビューション自体は仮想マシンに入れるか、ノートPC実機の場合は15.6型FWXGA(1366×768)ディスプレイが良いと思います。12.4型フルHDだとかなり見づらいかと。
さらに実機インストールの場合、どちらのディストリビューションもUSB外付け無線LANを認識しません。
無線LANアダプタがUSB外付けのものしかない場合は、有線で使いましょう。
インストール後に無線LANドライバを組み込めるのかな…そこまでは試していません。「debian linux usb wifi」で検索するとヒントらしきものは得られますが、僕はひとまず諦めました。検索しても古いバージョンの記事が混在するのでわけがわからない……
OSインストール
インストール方法は以下のリンク先を参考に行えば、特に悩む箇所はありませんでした。
antiX 23.2
https://freebsd.sing.ne.jp/linux/14/11/
MX Linux 23.4
https://freebsd.sing.ne.jp/linux/05/17/
上のリンクでも触れられていますが、弊環境のMXでも、インストール後すぐにアップデートしようとすると、apt updateでコケてしまいます(本記事執筆時点)。これを防ぐため、まずリポジトリサーバを変更します。
httpsプロトコルの方が安心かなということで、Tokyo (repo.jing.rocks) に変更します。
リポジトリサーバを変更したら、端末で sudo apt update を実行した後、付属のアップデーターなり sudo apt upgrade なりをして再起動します。
仮想環境で使っていると、カーネルをアップグレードする際にマシンパワーを使うためか、本体がメチャクチャ熱くなるのでご用心。
日本語入力環境(fcitx5-mozc)
他の記事では主にfcitx-mozcなりibus-mozcなりを取り扱っていますが、僕は他のディストリビューションを使った経験から、やはり最新のfcitx5を使いたい…
fcitx5はパッケージインストーラに入っていません。端末からコマンドでインストールします。
MX Linuxの場合(XFCE、KDEの場合)
sudo apt install -y fcitx5-mozc fcitx5-config-qt im-config
でパッケージを入れ、
im-config -n fcitx5
でfcitx5を自動起動できるようになります。
※fluxboxではこうはいかず、im-configが機能しません。また、日本語ロケールでインストールした場合はメニューも豆腐になり、どこで設定できるのか判別不能です。検索しても、出てくる記事が古いため、メニューの位置が現行のものと異なるようです。僕は詰みました。はじめから英語ロケールでインストールすべきかも。
antiXの場合
sudo apt install -y fcitx5-mozc fcitx5-config-qt
いずれも fcitx5-config-qt を入れていないと、「Fcitx5設定」メニューはあるのに実行しても何も起きない、またはエラーダイアログが出たりします。
antiXのデフォルトデスクトップ環境(というかウィンドウマネージャ)であるIceWMでは、im-configを使っても意味がないようです。
fcitx5自動起動については下記リンクを参考にしました。環境変数の設定ではArch Linuxと似たような手順を踏んでいますね。さらにスタートアップスクリプトが必要なのはIceWMがディスプレイマネージャ(lightdmとかsddmとか)を使わないからでしょうか。
あとはMXでもantiXでもメニューから「Fcitx5設定」を起動すると設定画面が出ます。
fcitx5でのインライン漢字変換
ここまでで日本語入力はできるようになっていますが、変換前の入力文字が入力行ではなくボックスに表示されます。
入力行に表示させるには、次の手順を踏みます。
Fcitx5設定の「アドオン」タブをクリック
一番下の「X Input Method フロントエンド」の歯車アイコンをクリック
ダイアログのチェックボックスにチェックを入れ、OKをクリック
Arch系ではとくにいじった記憶がなかったので行き詰まりかけました。が、これで普段使いの環境に近づきました。
おわりに
メイン機のレッツノートCF-SZ6がフルHDディスプレイなもんで、フォントが見づらい
サブ機のdynabookに内蔵無線LANがなく、有線で環境整備するのが面倒くさい
という理由で今はまた乗り換えました。今はメイン機でmanjaro、サブ機でLinux Mintを使っています。ただ、非力なマシンの復活には、MXやantiXは良いディストリビューションだと思います。