無題



駆けたあの夜と
泣いたこの夜が今触れ合う
月はどこにもなかった


鳥の声で朝を知る
遠くむこうがわ
こことが線で結ばれ続けるよう 祈る


蝉の声が心地よくて 雪の静寂がうるさい
そんなことをよく思った


夏には私の誕生日 冬には君のバースデイ
そんなこともう忘れたい


透明かつ鉛の心
混ざりあって昇華してはくれないか


駆けたあの夜と
泣いたこの夜が今遠ざかる
君はまだ中央線を往く

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