夫の顔色をついつい気にしてしまう自分
私には大学4年生の息子がいるのですが、その彼が先日、卒業制作課題の作品づくりを一部手伝って欲しいとお願いしてきました。模型を6個ほど作る必要があるのだけれど、そのうちの一部が締め切り日(美術館に飾る日)までに間に合わないというのです。
とても切羽詰まった雰囲気が伝わってきました。
今までに、そのような頼み事は一度もされたことはないのですが、その連絡を家族LINEでもらったとき、夫がポツリと言いました。
「何やってんだ、あいつ」
私はその言葉を聞いて、「そうだよね」と思いました。
確かに、「何やってんだ」です。
締め切り日までに、きちんと間に合わせられるように計画的に取り組みなさい!って思いました。
でも、目の前で困ってて、恥をしのんで助けを求めてきた息子に、私は手を差し伸べたい気持ちにもなりました。
でも、果たして手伝うことは彼のためになるのか? 甘やかすことになるんじゃないか? どうしよう・・・? どっちが彼のためになるんだろう。 親としてどっちの行動をとることがベストなんだろうと、「どうすべきか?」を考える自分がいました。
そしたら娘が言ったんです。
「ママは手伝いに行きたいんでしょ!」って。
私:手伝いに行きたいよ。でも、長期の視野でとらえた時に、それが果たして息子のためになるのかが分からない。だから、どうすべきか悩んじゃう。
娘:どうすべきかなんて、めんどくさー。ママはしたいようにすればいいのに。
娘と話をしているうちに、私は息子のところへ手伝いに行くのをためらっている別の理由。本当の理由が見えてきました。(*_*)
それは、夫の顔色を伺っている自分でした。
夫は、息子のところに手伝いにいくのは反対でした。
「息子が課題を終わらせられず、たとえ卒業に響いたとしても、それは一ミリも俺に影響を与えることはないので、俺は行かないね」と。
「もう成人した大学生の課題を親が手伝いにいくなんて、おかしな話だと俺はおもう」
「たとえ、それであいつが卒業できなくなったとしても、そこで、学ぶことはあるだろう」と。
自分の行動の責任は自分でとらせろという趣旨のことを夫が言っているのを聞き、
私は私が手伝いに行ったら、夫は私も蔑むのかな? 手伝いに行く私のことを、親バカな奴め、なにやってたんだ、親子ともども。と、思うのかな?と夫が自分をどう評価するかが気になって、息子のところへいくことをためらっていたことに気づきました。
私って自由じゃない!
まだ全然自由になれていない!
他人が自分をどう見るか、こんなに気にしちゃってる……。
結局、娘の「ママはママの好きにしたら? パパだってパパの好きにするんだから」という言葉に後押しされて、私は息子の下宿先まで車を飛ばすことができました。
息子の下宿先に向かう道中で、
以前の私だったら、助けに行けていないかも・・・と思いました。
息子のところに行きたくても、夫にどうみられるかを気にして、夫の望む選択をとっていたと可能性が高いからです。
もしくは、「どうして一緒に手伝いに行ってくれないの? あなたって冷たい人ね!」と夫を責めたてた可能性もあります。
でも、今回はお互いがお互いの気持ちに従って、自分のしたい行動をとれたことがなんだか嬉しく思いました。
それに、「俺は行かない」と言いつつ、私が行くことにはとやかく言わないでいてくれた夫の姿勢に、感謝するのでした。
相手を自分と同じ気持ちに強要しない。
相手を自分の支配下に置かない。
これ大事です。
その姿勢を夫に感じて、なんか夫のことを尊敬しちゃいました。
息子の作品は、5日間ほど県立美術館に飾られるそうなので、それは家族で見に行こうと思います。💛
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