[変圧器]2次側が全波整流回路になっている回路の動作原理
みなさん、お疲れ様です。
トランスの2次側が全波整流回路になっているこの回路↓について解説しようと思います。
この回路を見て、各ノードの電圧と電流のふるまいがわからない方向けに開設をして行きたいと思います。特に
Ls1の両端電圧、Ls2の両端電圧、D1、D2の電流値、Voutの電圧がどう動くのか?またそれがなぜそうなるのか?について考えてみようと思います。
どう動くのか?
まず答えです。
シミュレーション回路図
入力に振幅±10Vの正弦波を入力して、それをそのまま同じインダクタンスの変圧器にくっ付けた回路図です。
シミュレーション結果
なぜそうなるのか?
Ls1とLs2の電圧について
Ls1、Ls2の電圧とは二つのトランスの繋がっている部分をGND(=0V)として、そこから見てLs1、Ls2にかかる電圧のことを指しています。
Ls1、Ls2は2次側のトランスで1次側とは1:1の割合で出力するように設定しているので、入力と同様の電圧が出力されます。
Ls1は1次側と同じ極性になっているので本当にそのまま出力されます。
Ls2は〇ぽち側からVls2の電圧なので、極性が逆になります。したがって振幅は同じで上下が反転した電圧が出力されます。
D1、D2電流について
ダイオードのルールは「ダイオードの両端電圧が0.6Vくらいが発生したら、ONする。」です。
D1に注目します。まずD1の両端電圧Vls1とVoutを重ねて表示しました。↓
電流がポーンと流れている時間を拡大します。
トランスの正弦波に応じて、Vls1が上がってきてVoutを超えているときにD1がONしてVout側に電流を供給しています。
D2も同様にVls2が上がってきてVoutを超えているときにD2がONしてVout側に電流を供給します。
Vls1とVls2の電圧は逆転しているので、それぞれが上昇しているときにD1、D2がONを繰り返して、Voutに電流を供給していくという動きになっています。
まとめ
今回は2次側トランスが2つになっている全波整流回路の動作を考察しました。
順極性のトランスと逆極性のトランスによりダイオードが交互にONし合って、出力電圧に電力供給を繰り返す。
というのが動きになります。
以上です。何かの参考になれば、幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました!!
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