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The Beatles / Rubber Soul  【PMC-1267】

The Beatles / Rubber Soul 【PMC-1267】

現在所有レコード
PMC-1267 Mono
Ⅰ.XEX 579-1 / XEX 580-1 ①4-RM②1-G "ラウドカット"
Ⅱ.XEX 579-1 / XEX 580-1 ①6-TA②6-DA "ラウドカット"
Ⅲ.XEX 579-1 / XEX 580-4 ①3-MT②4-GRG "ハイブリッド"
Ⅳ.XEX 579-4 / XEX 580-4 ①4-ADO②9-AAA
Ⅴ.XEX 579-1 / XEX580-1 ①2-P ②5-GDD "両面ラウドカット"
PCS-3075 Stereo
Ⅰ.YEX 178-2 / YEX 179-2 ①1-RO ② 1-RD "Y&B Label"
Ⅱ.YEX 178-3 / YEX 179-3 ①3-OH②3-OL "2Box-Gramo rim"

年末なので家にある「ラバーソウル」を棚卸してみた。
上記で最近購入したもの【Ⅴ】について、つらつらと書いてみます。
概要
レーベル外周部の文字:THE GRAMOPHONE CO. LTD.〜
RECORDING FIRST PUBLISHED 1965表記:あり
SOLD IN U.K.〜表記:あり
レーベルの曲名表記:フォントはローマン体
ジャケット制作:G&L社
前面がラミネート加工されたフリップバック式。
ジャケット裏面 mono表記:ミドルロゴ
インナースリーブ:オリジナルEMITEXインナー

A面が2番マザーで6番目のスタンパで、B面が5番マザーで100番目のスタンパになります。レーベルの字体がローマンタイプなので、おそらく1966年の2ndプレスになると思われます。ガイド本でいうところの、とにかく正規盤のマトリクス「4」のスタンパが足りないので、急遽不良盤とされたマト「1」のスタンパが投入された頃のものと思われます。事実、マト1とマト4のカプリングもありますし。この1桁スタンパと3桁スタンパのカプリングは、当時のヘイズ工場の職人さんにしてみたら、たぶんどうでもいいことで、とにかく手に取ったスタンパを急いでプレスにセットしていったような気がします。クリスマスシーズンに合わせた納品指示が上層部からヘイズの工場にお達しされていただろうから(売れるのは確実なので、とにかく商品確保が命題)。ラウドカットで下手したら針飛びしそうな不良品でも、年が明けた1966年でも注文と品不足事情は変わらずでしょう(「マト1」が不良盤とはいえ、短期間で用意されていたことが伺える)。相当数のスタンパが積みあがった状況では、それらを廃棄することのコストと正規盤を用意する時間を考えたら、手元のスタンパでとにかくプレスしてしまえ、になったと思います。あとから針飛びのクレームがきても、販売担当がなんとかするだろうし(返品&交換)、現場担当(工場)としては、何が何でも納期優先でしょう(現代も事情は変わらないですよね、知らんけど(笑))。

この盤の白眉は「ミッシェル」が歪まないこと。この曲の「歪み」問題は有名ですが、わたしの持っている他のラウドカットは結構歪んでいるのがわかります。が、この盤は音質がすごくクリアです。どこをどう聴いてみてもクリアに聴こえます。

レコード自体は、とにかくドライブマイカーのイントロからして、ラウドです。アンプのインジケータがレッドゾーンに飛び込んでいきますが、しかし音が割れません。家のオーディオは40年以上前に親が使っていたシステムですが、なんのなんの今でも十分轟音で空気を震わせています。盤自体も遣いこまれていないのか、レコード溝も荒れていない感じで楽器とボーカルの分離もよくてクリアです。もちろん経年によるチリパチノイズはあるものの、総じてローノイズ。ノルウェイの森でもジョンのアコギのキレがよく、J160Eのハリガネをかき鳴らすような音が堪能できます。ジョージのエレキギターの音もソロになると、俄然前面に出てきて、はっきりと主張してきます。ラウドカットにはポールよりもジョンの声のほうが相性がいいのか、より力強く声が大きく聴こえます。これまで、何枚もUKオリジナルのラバーソウルを手に入れてきましたが、この盤は1-2を争う良い音の盤です。