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将棋の永瀬ファンが神クズ☆アイドルとの共通点を探してみた

(原作単行本分のネタバレ含みます)

まず、私はそこそこの将棋の永瀬ファンである。
歴で言うと電王戦というAIとの対局を見てからだ。完膚なきまでにseleneを叩きのめした永瀬先生は最高に格好良かった。

そんな永瀬オタクが神クズ☆アイドルというアニメと漫画にハマってからの話をしよう。

神クズ☆アイドルとは一迅社から出版されている、いそふらぼん肘樹先生の漫画作品である。
タイトルにアイドルとあるように、確かにアイドルの話なのだが世間一般で想像されるところのそれとは毛色が違うのである。
何故なら主人公の仁淀にやる気がない。だが顔がいいのだ。そしてそんな仁淀のファン達はファンサで塩対応されても、仁淀が生きているだけでファンサだと言う。
これはなんか既視感があるぞ?
永瀬先生は昔は解説やイベントにそこそこ出演されていたが、タイトル獲得後はより一層将棋の勉強に打ち込んでおり表にでてこない。だがファン達は、永瀬先生が対局して棋譜を残してくれるだけで狂喜乱舞するのである。
これって永瀬先生が息してくれてるだけでファンサ!?

最初は神クズ☆アイドルのアニメPVにデカい将棋駒が映ったから将棋要素があるのかと思って見たのだ。
だが実際は将棋要素はなく、原作のデビュー曲が「恋の田楽刺し」というタイトルでアニメにも残された要素だったようだ。肘樹先生の放送(ニコ生で時折、作業配信をされている)でも田楽刺しの言葉の響きが格好良かったから取り入れたとのことだった。着眼点が面白すぎる。将棋ファンでそんなことを言った人は見たことがない。なんて面白い漫画家なんだ!それが第一印象だ。

そして神クズ☆アイドルで1番共感できる感情はZINGSという仁淀と吉野くんの二人組アイドルのファン達の熱量である。観る将という存在がメジャーになってからの将棋ファンはとにかく熱いし投資額も熱い!それこそ仁淀なら歓喜ものだろう額である。

そして幸いにも昨年は仁淀バーイベに参加させて頂いたが、原作者とのじゃんけん大会が行われた!原作でもファンミでじゃんけん大会があるのだが神クズだからねーと肘樹先生は笑っておられた。
だが将棋ファンの印象は、え!?じゃんけん大会ってよくあるものじゃないの?である。将棋イベントだと次の一手名人等がテレビでも取り上げられがちだが、最終的にはじゃんけんで揮毫(サイン)色紙をもらったり、タイトル戦の大盤解説などでは当たり前のようにじゃんけん大会で揮毫を奪い合う。

もしかして将棋ファンってZINGSファンよりヤベーやつなの?

そんな感じで将棋と神クズ☆アイドルの親和性を見出していたオタクだが、数年前から始まったSUNTORY将棋オールスター杯のファン投票により、完全に神クズ☆アイドルの仁淀担の気持ちに同化してしまった!

SUNTORY将棋オールスター杯とは毎日一票投票ができる将棋界における人気投票である。何より上位2位は、リレー将棋というペア将棋で東西チームに別れて戦う最高に熱いイベントである。

このイベントは、本来3位までが出場を確約されるのだが、過去にタイトルホルダーがでられなかったこともあり特殊ルールが設けられた。それは、タイトルホルダーなら4位以下でも出場できます、ただし3位の棋士は出場できませんというものだった。

更にリレー将棋に出たいならば上位2位以内に入らなければならない。昨年、永瀬ファンは中間発表まで2位だったが最終結果で3位に弾かれるという辛酸を味わった。
これは永瀬ファンの努力が足りなかったのではなく、単純に羽生夫妻が強かったのだ。特に奥様はフォロワー14万人の強敵で、一言「今年はダメかもしれません」と呟き1万票をかっさらっていった。マジ永瀬ファンの努力よ……とやるせない思いをした同志も多いと思う。
このイベントが神クズ☆アイドル5巻のネクストくる!というアイドルファン投票に近いと思い感情移入してしまった。ZINGSファンは最高に頑張った!その結果は……?気になる方は是非、原作で確かめてみてほしい。

そしてここ最近の永瀬先生の日常の話に戻るが、毎晩Twitterで投票お願いを呼びかけてくれるのである。そして昨日は過去のリレー将棋の感想まで!
まさに神クズ☆アイドルで言う「文字媒体と化した推し最高!」だった。
実はやる気のない仁淀が頑張りを見せたシーンがある。それがZINGSの周年LIVEだった。どう考えてもハコの大きさが釣り合わない、集客できるのか?という時に仁淀が頑張ったのである。
それが実はSNSの更新だった!今まで吉野くんしかしていなかったTwitterやブログの更新を始めたのである。それだけでオタク達のテンションは上がりまくるというもの。
私も実際に今回の投票にあたり、永瀬先生が毎日Twitterで投票のお願いをしてくれて驚くほどぶち上がった!

中間発表では1位だった永瀬先生だが、2位の天彦先生も援護を受けた羽生先生も強敵である。
投票終了日まで、あと僅か。

私は、永瀬ファンはどこまで頑張れるのだろうか。いや悩んでいる暇はない。知り合いにとにかく永瀬先生を宣伝する日常だ。
1年ぶりのこのイベントを体験して、真っ先に神クズ☆アイドルを再読した。オタクの在り方の答えがここに集約されているように改めて感じた。

永瀬先生が2位以内なんて言わない。絶対1位になると信じて仁淀ファンの如く私も応援を頑張る所存である。


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