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上級者でも発音を間違って覚えていがちな単語230選【英検1級・英検準1級・TOEFL編】

著者   :広瀬クリストファー
資格   :英検1級、TOEIC 990、MBA、
      PADIスクーバ・インストラクタ
      上級焚火アドミニストレータ、普通自動車免許
初版   :2022年9月
本書文字数:約42,000字
掲載単語数:約230語
ネイティブチェック:✅

はじめに

読み書きを中心に英語の勉強をしていると、頭の中で知らず知らずスペルから想像した音で単語を覚えてしまっていることがあります。運が良ければ映画などを英語字幕で見たりしている時に「ああ、この単語、本当はこう発音するのか!」と気づく瞬間もあると思います。

しかし多くの場合、間違って覚えてしまっているので日常生活ではもうずっと「聞きとれない単語」のままになってしまったり、聞き取れても、自分で発音する時には何故かずっと間違った発音で使っているなどという事になってしまいます。

一旦間違って覚えてしまったものはなかなか自分では気づけません。また英単語はアクセントの位置を間違えると全く違う言葉に聞こえたり、相手に通じないことも多くあります。頭の中で文字では覚えているけど発音がうろ覚えの単語を面接試験などで使ってしまうと、相手に伝わらないこともあり、またもしも勘の良い面接官で判ってくれたとしても印象は落ちますし、時には減点対象になってしまうでしょう。

私も字面だけで覚えており読み方があやふやな発音が沢山ありました。その状態で黙読をし続けるとどんどんその読み方が頭の中に刷り込まれてしまいます

そんな経験を踏まえて、上級者の方々でも間違って発音していがちな単語を厳選してリストアップしました。ぜひ上から声を出して読みながら、読み方やアクセントの位置を間違って覚えてしまっている単語がないか確認してみて下さい。単語レベルとしては英検準1級から英検1級程度のレベルを中心に挙げていますが、難解な単語ではなく、日常で良く使うが発音に癖のある単語、日本人が母語や外来語、または学校教育の影響で誤って覚えてしまっていることの多い単語を中心に A から Z の順で挙げています。TOEFL、英検、TOEICのリスニングやスピーキングにも大いに役に立つと思います。

目だけで英語に触れていると発音を間違えて覚えている単語が結構あるものです。一旦刷り込まれてしまうと中々直せないので一回棚卸して、間違って覚えているものはこの機会に全て直してしまう事をお勧めします。一回直せば一生モノになります。

シンプルにするために、発音は基本的には米国発音をベースにし、また複数の発音がある場合にも代表的な発音一つに絞って書いています。また、音声学的に議論が分かれている事柄も、自分の経験上一番納得の行くものを私見も含めて書いています。本書はあくまで、私見も含んだ読み物だととらえて頂ければ助かります。

「あ、この単語、発音間違えて覚えていたな」とか「え、ここにアクセントつけるのか」と気づく助けになれば幸いです。もしも気になる単語があったら、一度辞書やブラウザの読み上げ機能や、後で紹介する発音サイトなどでも確認して納得した上で修正する事をお勧めします。そしてその場でその単語を声に出し何度も繰り返し唱えておけば、次回、自己流の発音でその単語を口に出してしまった時に違和感を感じるようになります。そのステップを踏めば確実に矯正できるでしょう。

また、音声や発音に関するアドバイスも、一番の要点を簡潔に説明するようにしたため、背景の説明などが十分にされていなかったり、他説に触れていない部分もあるかもしれません。これもまた、そこで気づきになりさらに自分で他の資料などを調べて頂くきっかけになればと思います。

表記について

前述の通り、本書での発音は基本的にアメリカ英語の発音を採用しており、それに近いカタカナも併記しています。各見出し語は以下のように記載しています。

基本:単語(日本語での意味)発音記号(発音記号のカタカナ読み)
例 :acoustic(聴覚の、音響の)əkúːstɪk(アクースティック)

またカタカナ表記を載せることには賛否両論あると思いますが、本書は中級者以上の基本的な英語の発音記号の読み方を既に理解されている方に向けて書いております。発音記号も参照して下さい。カタカナは百害あって一利なしというような考え方もあるようですが共通母語で説明すると伝わりやすいという利点もあります。

できるだけ近い音をカタカナで表しており、太字になっている文字が第一アクセントです。例えば、「フルエント」と書いてあれば「ア」がアクセントです。この文字を、ややトーンを上げて少し伸ばして発音してみて下さい。

余談ですが、このアクセントのことを「強く発音するところ」と説明をしているのを見かけますが、意識的に強く(大きな声で)発音する必要はありません。アクセントをつける、と言うのは少しトーンを上げて少し伸ばして発音するということです。すると自然にそこが際立って良く聞こえるはずです。おそらく「ストレス=強勢」という言葉から声の強さという発想になってしまい一部でそのような説明が定着したのではないかと想像しますが、ボリュームではなくトーンと長さで表現しましょう。

基本的には母音の発音とアクセントの位置を誤って覚えている単語をあぶり出すことが本書の一番の目的です。

また、各単語の説明の中に一緒に、一般的な発音マメ知識やヒント、便利なリンク等も載せているので、時に異常に説明が長くなっている語もありますが、とりあえず一度一通り読んでみて下さい。

ではAで始まる単語から、ひとつひとつ、いつもの読み方で声に出して読んでから発音記号とカタカナを見て間違って覚えているものがないか確認してみましょう。新しい気づきがあると思います。

ここから急に「である調」や「タメ口」になりますが決して悪気はありませんのでご容赦下さい。さて最初は A から。

GOOD LUCK!

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DAY 1 : A

【A】

acoustic(聴覚の、音響の)əkúːstɪk(アクースティック)

日本語では生ギターのことをアコースティック・ギターと言うのでそれにつられてしまいがちだが、英語では「アクースティック」なので注意しよう。最初に日本語に取り入れる時にそうしてくれればいいのにと思うがこういう英語と違った発音で定着してしまった外来語が多くて嫌になりますね。

ou というスペルはウーと発音する事が圧倒的に多いのに、なんで日本語に取り入れる時にこうなっちゃたのだろうか。Soup はちゃんと 「スープ」 になったのに。外来語になっている単語にはそういうものが多いですが、もう割り切って別のモノとして覚えよう。

affluent(裕福な)ǽfluːənt(アフルエント)

Fluent につられて、そのルにアクセント付けてア・フルーエントと言っちゃう人がいるが、そう言ってしまうとまず通じない。最初のアにアクセント付けて「フルエント」と一気に言おう。こういう、ある単語に接頭辞や接尾辞がくっついて作られたものはアクセントが移動している場合が多いので注意したい。

この後もこの手のアクセントの位置を間違えがちな単語がたくさん出てくるので、何回も繰り返して発音してこの際口に染み込ませてしまおう。だまされたと思って20~30回繰り返し口に出して欲しい。次回その単語を発音する時にアクセントの箇所を間違えると自分でも違和感を感じるはずだ。また日頃の音読も大事。音読をすると黙読の時には気づかなかった、個々の発音に関する自分の記憶のあいまいさに気づくはずだ。面倒くさいかも知れないが、矯正するのは一回だけだ。直してしまえばその後バラ色の英語人生が待っている。英語圏に住む人でずっと誤った発音をしている人も見かけるが多くの場合、人は指摘してくれない。自分で気づくしかない。

annihilate(全滅させる)ənάɪəlèɪt(アナイァレイト)

これもローマ字的な発想でアニヒレイトと読みがちですが、「アイァレイト」ですね。ə はいわゆるschwa(シュー)という発音記号で、曖昧音と呼ばれたりする。ここでは小さな「ァ」で書きましたが、言ってみればアとエの中間のような音だけど、曖昧母音と言われるだけあって単語によって前後の繋がりで微妙に音が変わったりするので注意して欲しい。単語によっては「ゥ」みたいに発音されることもある。とにかく口の力を抜いて何かの母音を出す感じだ。

ところで余談だが、この schwa、「シュワー」と後ろにアクセントが置かれる訳だが、誤ってアクセントを頭に置いて シュワーと言ってしまっているのを聞いたことがある。多分、sure のイメージから来てしまったのだと思うが、この単語そもそも一音節なのでシュにアクセントが付く訳ないのだ。例えば、電気自動車メーカーの Tesla を、スにアクセントを置いてテスーラなどと言ってしまっている(多分ラテン語系が母語の人)のを聞いたことがあるが、これも s の後に母音はないのでアクセントがそこにつく訳ないのに言っちゃってる例ですね。「スラ」と、頭にアクセントを置いて素直に言えばいいところ、ちょっと気を使って逆に変になってしまったという訳です。特に日本のカタカナ語になっている言葉はどこにでもアクセントを置けてしまうので気をつけよう。

arduous(困難な)άɚdʒuəs(アージュァス)

アーデュアスと読みなくなるかもしれないが、Education と同じで途中の du は濁って発音しよう。頭にアクセントをおいて「アージュアス」。読み書き中心で勉強している人は、Google Chrome など読み上げ機能のあるブラウザによって読み上げてもらうことで確実に覚え間違いの発音に気が付くことができるだろう。矯正は早いうちが吉。ブラウザの設定は超簡単。そのほかにもテキストをコピペすると読んでくれるサイトもあるぞ。こういうものを利用して自分の好きな分野の記事や面接の原稿などをブラウザの中のネイティブ兄さんやネイティブ姉さんに読んでもらおう。どんどん間違って覚えていた単語の発音を矯正できるぞ。


ascertain(確かめる)æsɚtéɪn(アサテイン)

これも certain が入っているのでアートゥンなんてサーにアクセントつけて読みたくなるかもしれないが、そう言ってしまうとまず通じない。正しくは、アクセントはテにつけて「アサイン」だ。

anesthetic(麻酔の)ænəsθétɪk(アナスセティック)

間違えて覚えるというよりは発音しにくい。アクセントは the (セ)に置いて「アナスティック」。s の音と th が分かれないようにスムーズに繋げて発音するので、カタカナで書くと「アナッティック」の方がイメージが近いかもしれない。名詞は anesthesia(麻酔)ænəsθíːʒə。カタカナで書くと「アナススィージャ」と言う感じ。この単語もアクセントも the(スィー)の部分にくる。一緒に覚えてしまおう。

ディズニーの姫に似た名前の人がいるが、それは Anastasia「アナスージャ」。日本ではアナスタシアと呼ばれているね。この人の名前も ænʌstéʒʌ なのでアクセントの位置は一緒。Anastasia under anesthesia(麻酔中のアナスタシア)と覚えてしまおう。どういう場面かは知らんけど。 

awry(曲がって)ərάɪ(アラーイ)

これは初めて出会うとアウリーとか読んじゃうのではないだろうか。しかし予想に反して発音は「アラーイ」だ。さあ、遠くにいる後輩の新井を叱る感じで発音してみよう。そう、それです。意味は「変な方向に」と言う感じだ。なので ~ is awry と言ったら「曲がっている」、go awry と言ったら「失敗する」と言う感じ。Arai's mouth is awry.  と言ったら「新井の口は曲がっている」と言う感じ。新井さん読んでたらすいません。

albeit(にもかかわらず)ɔːlbíːɪt(オールビーエット)

although や despite というような意味ですが文語的なのであまり耳で聞くことはないかもしれませんね。なんかアルベイトと読みなくなりますよね。でも、「オールビーエット」ですね。一応覚えておこう。

はい、そんな訳で、Aで始まる単語で発音を間違えて覚えていたヤツはあったかな? なかったら結構。この調子で確認して行こう。次は B。

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DAY 2 : B

【B】

ballet(バレー)bǽleɪ(バレイ)

フランス語由来の単語ですね。となると t は発音しなそうですよね。その通り! バにアクセントで、「レイ」ですね。

beguile(だます・ごまかす)bɪgάɪl(ビガイル)

似たような綴りの言葉が少ないのでちょっと読みにくいかもしれないので念のため挙げておく。「着替える」と同じ位置にアクセントで、「ビイル」。

benign(良性の)bɪnάɪn(ベナイン)

頭にアクセント置いて「ナイン」ですね。g は sign 等でもおなじみのサイレントレターの g。この g を読んじゃう人は少なそうな気もするが念のため書いておく。医療関係の方はおなじみの単語かもしれない。良性腫瘍 benign tumor などで使う言葉。反対語は malignant(悪性)。

bouquet (ブーケ)bukéɪ(ブーケイ)

ブーケットとか、日本語と同じくーケと言いたくなるかもしれないが、これはケイにアクセントで、「ブーケイ」。最後はしっかり二重母音で発音しよう。フランス語由来の単語はこういうの多いですね。

buffet(ビュッフェ)bəféɪ(ブフェイ)

これも同じパターン。日本語では、ュッフェとかッフェとか頭にアクセントを置いて言うけど、それにつられないようにしよう。フェイにアクセントを置いて、「ブフェイ」という感じですね

bureau(支局・事務局)bjúroʊ(ビューロゥ)

ついでにも一つフランス語由来。でもこれは頭にアクセントで「ューロゥ」だ。なんとなくフランス語由来だと後ろにアクセントを持ってきたくなるのは私だけだろうか。まあそうか、そんな風に考え過ぎなければカタカナ英語にもなっているのでそんなに違和感ないかもしれないね。最後二重母音のオゥはしっかり二重母音で言おう。ところでこの二重母音の o 、日本人はオーと言ってしまいがちなので注意が必要だ。ここでちょっと二重母音の話。

例えば post は ゥスト [póʊst] なのに、似たような綴りの lost は ロスト [lɔ́ːst] だったりする。この o のつく単語は オ なのか オゥ なのかいつも意識しよう。語尾に来た時は必ず オゥ だ。単純な単語だが go も ゴー と言う人が意外に多いが正しい発音は ゴゥ [góʊ] だ。郷ひろみもこう発音しているが、それが正しい。no や so も同じ。語尾に o が来たら、オゥ [óʊ] と発音するのが基本。OK も「ゥケイ」だね。bio は イオゥ [bάɪoʊ]、Tokyo は ウキオゥ [tóʊkioʊ]、Toronto は トウノゥ [tərάnṭoʊ] だ。ちゃんとオゥと言っているだろうか。ついでに大事な二重母音の話をしておくと、エイだ。日本語の「エー」と伸ばすカタカナ語は英語ではほぼ全部「エイ」だと思っておこう。ゲートはゲイト、メークはメイクだ。これ母語に引っ張られて意外に前者で発音している人も多い。先ほどの オウ と、この エイに特に気を付けよう。しかし日本語は雨 Rain の事はレインと言う割に、高速の lane の事は レーン と言ったりするので至って気まぐれだね。

そして、脱線ついでに脱落の話もしておこう。さっき Toronto の発音のところに トウノゥ と書いたね。これが t の脱落だ。後ろの t が聞こえなくなっているね。もちろん トウントウと発音してもらってもいいのだが、北米の人は圧倒的に後ろの t を発音しないと思う。これは n と母音に挟まれた t の音が脱落する(聞こえなくなる)ことがある現象だ。英語ではリダクションという。他に例を挙げると、twenty トゥエニー、Pentagon ペナガン、interne(t) エナネッ、interview エナヴュー、Santa Claus サァナクロウズ、sentence セネンス などあるね。nと母音に挟まれたら必ず脱落する訳ではなくアクセントの位置にも関係してくるよ。これらの単語は自分で発音する時は t を入れてもいいけど、覚えておこう。ここだけ説明が異常に長くなってしまった。すまん。

bury(埋める)béri(ベリー)

これはおなじみかもしれないが、バリーとかブリーとか読みそうなところ「リー」だね。もうイチゴ類の berry ベリーと全く同じ発音。

はい、そんな訳で B で始まる単語で発音を間違えそうなヤツを挙げてみたけど、全体的に量は少なめだったね。ちょっとフランス語系の単語を無理やり挙げた感もあったけどご容赦下さい。次は C。

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【C】

career(職業)kəríɚ(カリア)

日本語につられて、キャリアと発音しがちだが、実際は「リ」にアクセントを置いて「カアー」とか「ケアー」とかいう感じだね。最初の母音はə(シュー)なので米語の場合、実は音としては Korea(韓国)と限りなく一緒。混同しやすい語に carrier (航空会社)kǽriɚ リアー、や courier(宅配業者) kʊ́riɚ リアー などがあるね。口に出して整理しておこう。

cerebellum(小脳)sèrəbéləm(セラべラム)

小脳 cerebellum と大脳 cerebrum は日本語のカタカナにすると一見似ているような感じがするかもしれないが、それに引っ張られないように、英語の音で覚えよう。一番の違いはアクセントの位置だ。小脳はベにアクセントを置いて、セララムという感じだ。カタカナで書くと R も L もラになってしまっているが発音の際は注意しよう。下に挙げた大脳 cerebrum とセットで覚えておくのが吉。

cerebrum(大脳)səríːbrəm(セリーブレム)

大脳の方はリにアクセントを置いて、セリーブレム。こっちの単語には L の音はないよ。これは、まずアクセントが違うので cerebellum とは似ているようで全然似ていないということが言いたかった。ぜひ後述の Youglish などで音を確かめて欲しい。

chagrin(無念・くやしさ)ʃəgrín(シャグリーン)

フランス語由来の単語では cha がシャになるね。「シャグリーン」だね。この後も ch で始まる単語が色々と続くが、シャだったりチャだったりカだったりややこしい。これはもう覚えてしまうしかないね。

chaos(混沌、無秩序)kéɪɑs(ケイアス)

日本語ではカオスというのでつられないようにしよう。英語での発音は「イアス」だ。挨拶は chao チャオなんだけどね。

chasm(割れ目)kǽzm(ケズム)

これもチャズムと読みたくなるかもしれないが、「ズム」だ。「キャズム」っぽいかもしれない。この ǽ はカタカナにするのが難しいね。キャと言う風にヤの音を入れて書くとちょっと実際の音と違う感じもするがそこは汲み取って欲しい。

choir(聖歌隊)kwάɪɚ(クワイア)

「クワイア―」ですね。頭の発音は quiet [kwάɪət] クワイェットと同じですね。chore(用事)がtʃɔ́ɚ チョアーなのでそれにつられて、これもチョイアーなんて民謡の合いの手みたいに読みたくなるかもしれない。しかし聖歌隊に合いの手はいらない。

clothes(衣服)klóʊ(ð)z(クロゥズ)

これ、スペルのせいで考え過ぎて、クロッシーズと読んだり、クロウズズなんて味噌汁のんでるような音立てちゃう人をお見掛けする。これは、素直に舌噛まないで「クロゥズ」で大丈夫。そう、close と同じ読み方だ。自分の発音を決めてしまおう。そしてついでだが、この単語は cloth(布)の複数形ではないことにも注意、chothの複数形は cloths [klɔθs] クロースだ。こいつは舌を噛んであげよう。

cocoa(ココア)kóʊkoʊ(コウコゥ)

これは日本語の影響でココアと言ってしまう人が意外に多い。英語では「コウコゥ」ですね。親孝行とほぼ同じ発音だ。お、アクセントの位置も同じですね。だからどうした。

coherent(一貫した)koʊhí(ə)rənt(コゥヒーレント)

初めて出くわすと、ヘレント的に読んじゃうかもしれないが「ヒ」にアクセントおいて「コゥーレント」ですね。仲間の単語の、cohesive(密着した) koʊhíːsɪv や cohesion(結合) koʊhíːʒən も発音やアクセントの位置は共通ですね。まとめて整理しておこう。

colleague(同僚)kάliːg(カリーグ)

これは仕事の話をする時に良く使う言葉ですね。co-worker とも言いますが会話では colleague の方が良く使われるのではないでしょうか(当社比)。確かに同じリーグの人だから col-league なのだが、それにつられて、たまにコーグという風にリーにアクセントを言っている人を見かけるがそれは誤り。正しくは最初の「カ」にアクセントおいて「リーグ」ですね。

colonel(大佐)kə́ːrnl(カーネル)

これはスペルからするとコロネルと読みたくなるが、正しくは「カーネル」。実際の音は、カーノゥ的。そうよくケンタッキーの前にいるあの白い服を着た人の呼び名もこれだ。サンダース大佐と言う訳だ。ついでに PC や OS に詳しい人は kernel(カーネル)って言葉は、おなじみかもしれないが、これも全く同じ発音。元々 Kernel は梅干しの種を割ると出てくるあの柔らかいアレ。ところで余談ですが、ああいう大きな種は英語では seed とは言わずに pit や stone と言いますね。使い分けよう。

connoisseur(目利き・鑑定人)kɑ̀nəsə́ːr(カナサー)

なんかクロワッサンぽいですよね。一目でフランス語風味がしますね。読み方は「サー」にアクセントおいて「カナー」。あまり自分で話す時に使う機会はないかもしれないが聞いた時に判るようにしておきたい。

conscience(良心)kάnʃəns(カンシェンス)

これもscienceに引っ張られて、コン・サイエンスと読みたくなるかもしれないが、全然違うね。「カンシェンス」ですね。読み書きの勉強中心だともしかしたら間違えて覚えてしまっている人がいるかも知れない。たくさん口に出して使おう。人生には良心が咎める場面がたくさんあるはずだ。

ところでこの conscience と言う言葉、日本語の良心とちょっとニュアンスが違う。そんなに気にせず、良心が咎める時は単純に My conscience condemns me. とでもいえば良いがこの conscience というのは「良い心」と言うよりも、「善悪を判断する心」と言う感じだ。そんなわけで a bad/guilty conscience (やましい心)なんて使い方もある訳だ。

consequence(結果)kάnsɪkwèns(カンシクエンス)

これも、sequenceに引っ張られて、コン・シークエンスと言っちゃう人をたまに見かける。アクセントは「カ」で「カンシクエンス」だ。consequently も同様に「カ」にアクセントで「カンシクエントリー」だ。これらは頭に思いっきり強勢つけて一気に言うのが吉。仲間の単語 subsequence なども同じで頭にアクセントで「ブセクエンス」だね。

cupboard(食器棚)kʌ́bɚd(カバード)

カップボードと読んでしまう人がかなり多い。だってそのまま読むとそうだもんね。実際は頭にアクセントおいて、「バード」、「バッド」という感じ。私も最初この言葉を聞いた時は「へー、こういう棚はカバッドっていうのか、ドアというかカバーがついてるからなんかな」なんて思い、後で cupboard と書くのを知って驚いたことを覚えております。なんでこんな読み方なんでしょうね。raspberryでpを発音しないのと一緒という説明を聞いたことがあるがまあ納得できるようなできないような感じですね。

corps(軍団)kɔ́ɚ(コーア)

これも p を発音しない。この単語はフランス語から来たので p を発音しないんだとか。「コーア」だ。音で覚えてしまおう。これをコープスと読んでしまうと corpse(死体)kóɚps になってしまうので注意しよう。

はい、と言う訳で、Cで始まる発音間違いやすい単語は色々面白いものがありましたね。知ってるよ、というものも多かったと思いますがそこは優しい心で読んで頂きたい。この調子で Z まで続きますので。

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DAY 4 : D

【D】

dairy(酪農の・乳製品)dé(ə)ri(デリ)

もしかしたら daily(毎日の)という言葉につられてデイリーと言いたくなるかもしれないが、「リ」や「ァリ」に近い。お惣菜店を deli リ と言うがあれは delicatessen の略なので全く関係ないね。カタカナにするとどちらもデリなのでごっちゃにしてしまう人もいるかもしれない。いないか。

debt(借金)dét(デット)

これは皆さん良くご存じと思ったが念のため。doubt や comb と同じで、b は発音せず「デット」ですね。仲間の帳簿用語 debit(借り方)の場合、b はもちろん発音する。debit card(デビットカード)などでおなじみ。

ところで人名の David を デビット と言っちゃってる人いますね。なぜか最後も濁らずトになってたりして。昔、デビット・ボウイなんて表記を良く見ましたがその影響かなあ。まあ最後のトはあんまり聞こえないからいいとしても、頭は二重母音で、v は下唇に歯を当てて発音しよう。むりやりカタカナにすると 「デイヴィドゥ」ですね。かなりデビットと違う。同じように covid も日本ではコビッドなんて言われているので、英語で話す際にもつられてそんな風に言っているのを聞くことがあるが、これも「コウヴィドゥ」ときちんと言いたい。コビットもカワイイけど。

そして次いでに他の名前の発音の話もしておくと、Tony という名前です。トニーと発音している人も多いと思いますが、実は発音 tóʊni ウニー」なんですよね。意外にこれ気が付かない。

debris(がれき)dəbríː(デブリー)

震災の際など良く聞きお馴染みかもしれない。フランス語由来で、s は読まずに「デブー」だ。基本は後ろにアクセントだが、前にアクセントを置いて言うのも良く聞く。人工衛星の残骸の space debris(スペースデブリ)も問題になって来たのでお馴染みの言葉になって来たね。ラブリーなデブっぽいが決して関係ない。

debut(初舞台)déɪbjuː(デイビュー)

初めて出会った時はデバットと読んでしまうのではないだろうか。そして、お、なんだよ、デビューってこう書くのかよと思うかも知れないが怒っちゃいけない。そしてデじゃなくて「デイビュー」と言うとさらに吉。

deity(神・神格)díːəti(ディアティー)

godじゃない多神教の神を指す時の「神様」だ。日本の神社の神様やギリシャの色んな神様の話をする時はこれだ。「ディアティー」とか「ディエティー」という感じ。ちょっと読みにくそうなので一応挙げておく。

designate(指名する)dézɪgnèɪt(デジィグネイト)

sign や design では g を発音されない g がこの形では復活する。そして signature からの連想でデシィグネイトと言いたくなるかもしれないが、ジィと濁って「ジィグネイト」だ。「ゼグネイト」の方が本当の音に近い感じもする。

detour(迂回路)díːtʊɚ(ディートゥア)

tourという単語に引っ張られてそこにアクセントを置いてデ・トゥアーと言ってしまいがちだが、前のディーにアクセントを置いて「ディートゥア」だ。TOEICでも良くでますね。いつも工事ばっかりで。

diameter(直径)dɑɪǽməṭɚ(ダイアミター)

日本語読みするとダイア・メーターと言いたくなるかもしれないが、アにアクセントで最後はミター。「ダイミター」。これは meter のつく言葉ほぼ全てに言えることだが、日本語のメーターに引っ張られないようにしよう。どっちかと言うとミターと言う感じで大概ここにはアクセントはこない。milimeter(ミリメーター) míləmìːṭɚ リミター」とかね。

docile(素直な)dάsl(ダーサル)

カタカナにすると 「ダーサォ」と言う感じか。いわゆる Dark L (ダーク・エル)いうヤツで文末でオっぽく聞こえる。この語末のエルの音の発音の説明はなかなか文字では難しいのでまた別の機会に触れたいと思うが、L の口をしてウとオの中間の音を出す感じでやってみよう。ところでこの単語、「ダーサイル」という発音も結構聞く。

drought(飢饉)drάʊt(ドラウト)

英検や TOEFL 面接の環境問題で使いそうな言葉。brought ブロート brɔ́ːt や thought または sought 等の単語につられてドロートと言いたくなるかもしれないが二重母音で「ドウト」だ。母音部分は trout (鱒)trάʊt と同じ。

はい、以上、Dで始まる発音を間違えやすそうな単語を挙げてみました。しかし英語には deで始まる単語がめまいがするほど多いですね。読み方は「ディ」だったり「デ」だったり結構厄介です。語源や接頭辞の背景で読み方が異なり、傾向というものはあるが万能のルールがないような気がします(あるのかもしれない)。

しかし、こればっかりはたくさん使って何回も口に出して刷り込んで行くしかないでしょう。さて今回も「知ってるよ」という単語があったかもしれませんが引き続き生暖かく見守って欲しい。

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DAY 5 : E

【E】

echelon(階層・階級)éʃəlὰn(エシャラーン)

さて、これもまたフランス語由来なので ch をシと読むパターンだ。「シャラーン」という感じだ。ま、一応載せときます。組織や団体の中の階層という感じのちょっと堅い言葉だね。 

entrepreneur(企業家)ὰːntrəprənə́ːr(アーントレプレナー)

「アーントレプレナー」と、終わりにアクセントを置いて言おう。最後はナーでもニュアーでもいいけど、そこがアクセントだ。 intrapreneur(社内起業家)という言葉もあるが、前半をイントラに変えればあとは発音もアクセントも同じ。

epitome(典型)ɪpíṭəmi(イピタミー)

普通に読むとエピトウムと読みたくなるかもしれないが、ピにアクセントを置いて、「イタミー」とか「エトミー」という感じ(雑な説明すまん)。ちょっと意外な読み方ですよね。関係ないけど脳手術の lobotomy(脳葉切除)loʊbάṭəmi と後半は一緒。この言葉、ブラックジャックにでてくる度に響きがこわかったなあ。

equivocal(あいまいな)ɪkwívək(ə)l(イクウィヴォカル)

vocalにつられてエクウィ・ヴォーカルと言いたくなるかも知れないが、真ん中のウィにアクセントを置いて「イク・ウィヴォカル」という感じ(決して二つに切って読むという意味じゃないよ)。

expedite(はかどらせる)ékspədὰɪt(エクスパダイト)

なぜか、エクスペディットと間違って読むのを聞く。最後に e がついてるから冷静に考えれば ダイトで終わるのが順当だが、音読なんかの時に何故か間違いを聞く。Expedia(エクスペディア)って旅行サイトがあるがそういうのが微妙に影響しているのだろうか。アクセントは頭で「クスパダイト」と発音しよう。

expertise(専門技術)èkspɚ(ː)tíːz(エクスパティーズ)

上記のルールに沿って読むとこちらも、初めて見た時はエクスパタイズなどと読みたくなるが、こちらは、「エクスパティーズ」ですね。これは仕事の場面などでは良く聞く言葉ですね。

eyebrow(まゆげ)áibràu(アイブラウ)

アイブローと言いたくなりますが、ブラウですね。blow はブロー blóʊ なのに、brow は何故ブラウ brάʊ なのか! そんな眉毛を吊り上げて怒らなくても。アクセントは前のアイに付くので「アイブラウ」となるね。そこも注意しよう。

ところでこういう名詞が二つくっついてできた名詞ってあるよね。いわゆる複合名詞ってやつだ。その場合はほとんど前の名詞にアクセントをつけると思って大丈夫。わからなかったら前にアクセントを置こう。ちょっと身の回りのものを見渡して欲しい。ほら例えば、bookshelf ブックショルフ、pencase ペンケイス、handbag ンドバッグとか、全部前にアクセントだよね。motorbike タバイク、catwoman キャットウーマン、girlfriend ガールフレンド、podcast ポッドキャスト、ほら全部前にアクセントだ。これちゃんと身についているだろうか。英語を話す時に一本調子になっている時はこんなところにも原因があるかもしれない。

ところでついでにもう一つ。いわゆるアクセントのことを「強く発音するところ」と説明をしているのを聞いたことがあるが、これを真に受けて「意識的に強く(大きな声で)」発音する必要は全くない。これを読んでいる皆さんは良くご存じだと思うが、アクセントをつける、と言うのは少しトーンを上げて少し伸ばして発音するということだ。すると自然にそこが際立って良く聞こえるはずだ。意識してボリュームを上げる必要は全くない。おそらく「ストレス=強勢」という言葉から強さという発想になってしまい一部でそういう説明が定着したのではないかと思うが、大体声を大きくしたり小さくしたりしながらしゃべるなんて芸当少なくとも私には無理である。リラックスして話そう。

と言うことで、Eで始まる発音を間違えやすそうな単語でした。うーん、今回は少なめでしたが、いかがでしたでしょうか。

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DAY6 : F

【F】

fiery (火の・燃えるような) fάɪ(ə)ri(ファイアリー)

fireとスペルが違うのでパッとみてフィエリーかな?などと思いがちだが、音的にはファイアの延長線上の発音で、「ファイアリー」だ。

February(2月)fébruèri/fébjuèri(フェブルェリー/フェビュエリー)

学校ではフェブラリーと習う訳だが、実際のところは、「フェブルェリー」という感じか。カタカナでなかなか書けない単語の一つだ。またもうひとつポピュラーと思われる発音は「フェビュエリー」という省エネ発音なのだが、これも挙げておく。実際の生の英語に触れると結構発音は人それぞれだったりする。ただ、だからと言って自己流な発音で良い訳ではなく最大公約数的なルールがある訳だ。この単語も良い例だ。色んな人が発音するものを聞いて見よう。

そんな英語の音の確認に便利なサイトがある。下に挙げたリンクは有名な Youglish というウェブサイトだ。ここに任意の単語を入力するだけで、Youtube の中でその言葉が発音されている場面だけを拾ってたくさん見ることができる。その際に、ALL を選べば世界の英語、US を選べば米語、UK を選べばイギリス英語、AU を選べばオーストラリア英語と言う具合に、自分のターゲットとする英語話者を選んで聞くこともできる。ひとつ聞いたら右矢印ボタンを押すだけで次の話者へと、発音をどんどん続けて聴くことができる。生の発音を確認したいのならばこのサイトが一番だ。


facade(見かけ)fəsάːd(ファサード)

ファケィドじゃなく、「ファサード」。これもフランス語由来だ。建物の正面なども指す言葉。face がらみだね。

fatigue(疲れ)fətíːg(ファティーグ)

アクセントをティにおいて、「ファティーグ」だ。argue みたいに ファティギューって読まないでね。-gue で終わる英単語は、intrigue 「ントリーグ」、catalogue 「タローグ」、dialogue 「イアログ」 等ほとんど グ と読むのだが、多分この argue の存在感が大きすぎて、間違ってしまう人がいるのではないだろうか。そもそも米語ではスペルも catalog、dialog になってしまっていたりする。

fragile(壊れやすい)frǽdʒəl(フラッジェル)

アクセントとはラに置いて、「フラッジャル」とか「フラッジェル」という感じ。「こわれもの」の荷物によくこの札が貼られてますね。「フラッジャイル」という発音も聞く。日本で Fragile と言うヒット曲に「フラジール」というフランス語のフリガナがふられていたので、間違って覚えてしまった人も多い様子。

faucet(蛇口)fɔ́ːsɪt(フォーセット)

アメリカでは tapのことをこういいますね。TOEICにも出そうだ。気を使ってファウセットなどと言わず、素直に「フォーセット」で大丈夫。

feud(確執)fjúːd(フュード)

ま、他に読み間違えなさそうにも思うが e と u の順が fuel と逆なのにちょっと似たような発音と言うことで紹介しておく。発音は「フュード」。書く時にスペル間違わないでね。

futile(無駄)fjúːṭl(フュートゥル)

最初にアクセントを置いて、「フュートゥル」、「フュータイル」もOK。映画やドラマの、Resistance is futile(むだな抵抗はやめろ)という決まり文句でもおなじみ。

という訳で、Fで始まる単語、略して Fワード(うそ)、発音を間違えやすそうな単語は少なかったのでちょっと無理やり挙げたヤツもありましたが、ひとつでも「お、そうかなるほど、もう一回調べて見よう」というようなものがあれば幸いです。次は G。

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DAY 7 : G

【G】

gait(歩き方)géɪt(ゲイト)

医学用語で歩行なんて時もこの言葉を使うがガイトではなく「ゲイト」。門の gate と同じ発音だね。

gaudy(けばけばしい)gɔ́ːdi(ゴーディ)

あの伝説の建築家 Antonio Gaudi につられてガウディと読みたくなっちゃうかもしれない。でもこれは「ゴーディ」。

gauge(寸法・ゲージ)géɪdʒ(ゲイジ)

日本でも物を測る道具にゲージってあるよね。それだ。でもこの単語、初めて見るといわゆるそのゲージという言葉と結びつかないかもしれない。なんかスペルが変なので読み方を迷うかもしれない。でもこう書いて読み方は「ゲイジ」だ。はい、もう迷わない。

genre(ジャンル)ʒάːnrə(ジョンラ)

この言葉は発音苦手な人多い印象あり。カタカナ語でジャンルって言ってしまうとなかなか伝わらないのではないだろうか。What genre of music とか言う文になっていれば、もしかして勘の良い人は文脈で理解するかもしれない。でもせっかくなのでちゃんと発音したい。あえてカタカナで書くと「ジョンラ」が一番近い感があります。信じて欲しい。

gigantic(巨大な)dʒaigǽntɪk(ジャイガンティック)

giga=ギガというイメージが強いとギガンテックと読みたくなるかもしれないが、読み方は「ジャインテック」だ。ジャイアンやジャイアンツのジャだね。

gist(要点)dʒíst(ジスト)

これは授業の要点、話の要点などの意味で使うおなじみ単語だが、単純にギストじゃなくて「スト」と言うことをお伝えしたかった。

gnaw(かじる・悩ます)nɔ́ː(ノー)

グノーブルという塾を聞いたことがあるが、この単語は頭の g は読まずに発音は、「ノー」だ。ちょっと変わったサイレント Gだ。ちなみに、No は nóʊ「ウ」だね。え、知ってる? そうですね。はい。

gourmet(食通)gʊ́ɚmeɪ(グーメイ)

日本語のグルメにつられたり、グルメットなんて言っちゃいそうだが、頭にアクセントで「グーメィ」または「グーァメィ」という感じ。

Guinea(ギニア)gíni(ギニー)

ギニアと読みたくなりますね。国名 Guinea(ギニア)は英語だと「ニー」。Papua New Guineaも pæpuə nu gíni 「ぺプアニューニー」だ。

はい、という訳で G で始める発音を間違えがちな単語でした。えー、一番の個人的なおすすめは genreですかね。おお、やっと七文字目ですか。アルファベットって何文字あったっけという感じですが先は長いですね。次は H です。

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DAY 8 : H

【H】

heir(相続人)éɚ(エア)

発音は空気の air 「ア」 と全く同じ。h は発音しないよ。

hiatus(中断)hɑɪéɪṭəs(ハイエイタス)

よく考えてみればまあスペルに対して妥当な発音のようだが最初は読み方に戸惑うかもしれない。アクセントはエイに置いて、「ハイエイタス」だ。

ところで、ついでにここで t の発音についてちょっとお話ししたい。上の発音記号を見て頂くと t の下に点がついて、 ṭ となっていることにお気づきかと思う。これが俗に言う Flap T「フラップ T」というやつだ。例の ウォーター が ワーラー になったり、レット・イット・ゴーがレリゴーになるあれだ。母音に挟まれている t を、軽く舌をはじいて(flap)、 d や r に似た音で発音すると言うものだ。この音、カタカナでは表現しにくい。例えば、hiatus の場合は ハイイルス と書くのが個人的には一番近いように感じる。

そう、米語特有の音変化だ。通常発音記号には書かれていないことも多いが、辞書によっては t の下に下線を引いたり、本書の様に点を打ったり、t の下に小さく Λ を付け加えたりして フラップ T で発音されるものだと表現してくれているものもある。また フラップ T を表す公式の発音記号として ɾ と言うものも存在するし(良く見ると r の上が突き出ていない)、また場合によっては d と書いちゃってる大胆なものある。この辺は表記が色々なのでお使いの辞書の巻頭などで調べてもらうと良いだろう。

この t は、無理にフラップ T で発音する必要はなく、息をたくさん吐く t (トゥ)で発音しても問題ないが、全体を米語寄りで話しているならばフラップTを身に着けておいた方が発音に一貫性が出るだろう。コツは息をあまり吐かないでそっと発音することだ。このフラップ T の後の母音にはアクセントがないので、あまり息を吐く必要がなく自然にできるだろう。本書の中では ṭ で表記しているので、それを見たらフラップ T で発音してみて欲しい。

hierarchy(階層)hάɪ(ə)rὰɚki(ハイラーキー)

日本語じゃヒエラルキーなどと言うが、英語では頭のハイにアクセントおいて「イラーキー」という感じ。

hors d’oeuvre(オードブル)ɔ̀ːr də́ːrv(オーダーヴ)

日本語のオードブルとは似ても似つかない感じの音。ダーにアクセントを置いて、「オーダーヴ」。従って複数の場合オーダーヴツ(お陀仏)という感じになる。

hypocritical(偽善者の)hìpəkríṭɪk(ə)l(ヒパクリティカル)

hypoは、ヒパと読む単語と、ハイパと読む単語あり。この語は「ヒポクティカル」となる。前述の ダークL や フラップ T を大げさ反映させると、ヒパクリコーという感じになるね。

hypothetical(仮説の)hὰɪpəθéṭɪk(ə)l(ハイプセティカル)

こちらの hypo はハイポだね。アクセントはセに置いて、「ハイポティカル」。ついでに同じように ダーク L や フラップ T を大げさに反映させると、「ハイプリィコゥ」という感じだね。

うーん、Hはもうちょっとあるかなと思ったけど、まあこんなもんでしょうか。そんな訳で次は I だ。

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DAY 9 : I

【I】

impasse(行き止まり・手詰まり)ímpæs(インパス)

インパッセとか言いたくなるところだが、イにアクセントで単純に「ンパス」だ。これもフランス語由来。

indict(起訴する)ɪndάɪt(インダイト)

これは最初は間違っちゃうんじゃないだろうか。どう考えてもインディクトと読みたくなるが発音は「インイト」だ。アクセントはダイ。indictment(起訴・告発)も「インイトメント」と言う訳だ。シリアス映画などでは良くお目にかかる言葉だろう。私生活ではあまりお世話になりたくない言葉だが覚えておこう。

infamous(不名誉な・悪名高い)ínfəməs(インファマス)

これも famous につれて、インフェイマスと読みたくなるが、最初のインにあくせんとを置いて「インファマス」、あるいは、「インフマス」という感じだ。「無名な」と言う意味じゃないことも注意。

iron(鉄・アイロン)άɪɚn(アイアン)

頭にアクセントで、「アイアン」ですね。なぜこんな単語をここに書いたかと言うと、鉄の方はアイアンと発音しているのに、家電製品の方は、ちょっとアイロンという感じでアイロン寄りで言ってしまっている人を見かけることがあるからだ。気持ちはなんとなくわかるけど、全く同じ発音でどうぞ。

interrogate(尋問する)ɪntérəgèɪt(インテロゲイト)

他のインターなんとかという単語につられると、ンター・ロイトとなってしまうが、テにアクセントで「イン・ロゲイト」と言う感じで言おう(二つに切って言うという意味じゃないよ)。Intelligent 「インリジェント」と同じ感じだね。

itinerary(日程表)aitínəreri(アイティネレリー)

「アイティネラリー」という感じ。最後の方にアールの音が二回ある。カタカナ英語ではイテナリーと言う事が多いが、それにつられないようにしよう。

ideology(イデオロギー)ὰɪdiάlədʒi(アイディアラジー)

最後のおまけ。日本語ではイデオロギーと言うが英語では「アイディラジー」ですね。韓国の人でも同じく英語を話している時に母語に影響されてイデオロギーと言っているのをたまに聞く。

さて、I で始まる単語もやや少なめでしたね。次の J で始まる単語もちょっと少なそうな予感がしますがどうでしょうか。という訳でまた例によって雑な説明で申し訳なかったですが、おっ?と思うものが一つでもあれば嬉しい限りです。次は J です。

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DAY 10 : J

【J】

Jerusalem(エルサレム)dʒərúːs(ə)ləm(ジュルースルム)

J で始まる単語は少なめなので、地名も入れておこう。まあ、エルサレムと読んじゃう人はいないと思うが、アクセントをルにおいて「ジュースルム」という感じだ。政治や紛争問題に良く出る都市名は正しく発音できるようにしておこう。

jewelry(宝石)dʒúːəlri(ジューォルリ)

これも頭の中にジュエリーとあるとそれにつられてしまい発音しにくい。まず Jewel(宝石)が「ジュォウ」という感じになる。例のダーク L というヤツなのでォウって感じになるわけだ。これが言えたら Rで始まるリーをお尻に付けてさらっと言ってみよう。「ジュォウリー」という感じ。そうそれだ。

jeopardise(危険にさらす)dʒépɚdὰɪz(ジェパダイズ)

途中に o が入っているがあまり気にせず普通に「ジェパダイズ」でOK。アクセントは最初のジェだね。

Junta(軍事政権)hʊ́nṭə(フンタ)

hˈʊnṭə 「ンタ」が一番ポピュラーな発音ではないかと思うが、ʤʌ́ntə 「ジャンタ」 でもOK。二通り読み方があることを覚えておこう。ミャンマーなどの紛争の話で良く聞く言葉だ。

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