よがり座 『捻挫+』 全曲解説
2022年5月4日に配信開始した よがり座『捻挫+』。収録された7曲の全曲解説として、元メンバーで作詞をおもに担当していた Ba.Vo.な穂ちゃん に解説してもらいました。ぜひ読みながら聴いて、聴きながら読んでみて欲しいです。
※注記として (注:) 内は編集者が追記しています。
グッドモーニング
よがり座の代表曲で、みなさんから1番愛された曲だと思っています。
この曲はよがり座の前身バンド時代に初めてオリジナル曲として作りました。
2人(注:な穂ちゃんとゆーかのだ)が幼稚園教諭や保育士になるための大学に通っていた時だったので、絵本に触れ合う機会が多く、その中の一つの絵本(注:にしのあきひろ著「Dr.インクの星空キネマ」) に魅入られました。その世界観をどうにか曲にしたくてギターとベースの2人で作った曲です。初めて曲作りをしたので、わからないことだらけではあったのですが、メロディや歌詞は割とすらすら出てきた記憶があります。それほど、ギターとベースお互いの相性の良さと絵本に対する愛があったのだと思います。
黙祷
「私たちは暗い歌しか作れない」と断言していたのですが、まさしくその言葉を代弁する曲だと思います。曲名や歌詞からわかる方もいると思いますが、聴いた方の感じた思いで捉えてほしいのであまり説明するのはやめときます。なぜこの曲を作ろうとしたかははっきり覚えてません。でもすごく深い曲だと思っていて、とてもお気に入りです。これを好きだと言ってくれる方はかなりのよがり座通だと思います。笑
きたないうた
これは「"タバコ"と"彼氏の周りの女"」を歌った曲です。「嫌いなものをディスった歌を作ろう!」「曲名は何にしよう」「ディスるんだから汚い言葉を使うよね」「なら "きたないうた" だ!」という、何ともかわいらしい(?)流れになったのを覚えています。
「愛を愛を〜」からの部分の「目にはeyeを」のフレーズはかなり気に入ってます。
「目には目を」。誰かを傷付けたらいつか自分へ返ってきます。(そう思いたい)。そんな歌です。
エニモア
この曲は2分ないくらいの短い曲ですが、よがり座の曲の中で唯一 "前向き" と言っていいかもしれない曲です。メロディの疾走感、歌詞、曲名、すべてが好きです。
ケイコウトウ
あるメンバーの10代の時の失恋を描いた曲です。
"ケイコウトウ" を漢字で書くと "蛍光灯" 。気付いた方は少ないかもしれませんが、自分を "蛍" に模した曲です。「蛍が光る灯り」ってなんか良いですよね。
メロディと歌詞のすっきりしない終わり方が、まだ本人の中で終わった恋ではないのだと感じさせてくれる、そんな切ない曲です。
シスコン
これは「重たいメロディで1曲作りたい」という曖昧なイメージのもとで作られた記憶があります。歌詞もなかなかに重たくなってしまいましたが。
歌詞の内容については明言は控えます。笑
よがり座のテーマ
これはよがり座が最後に作った曲となってしまいました。そして何の因果か、よがり座最後のライブで、1番最後に演奏したのもこの曲でした。
なぜこの曲の曲名を「よがり座のテーマ」にしたか覚えていません。まるで少し先の未来を暗示していたかのような別れの歌に聴こえます。
まだまだ続くはずでした。いろんな未来を見てました。でも現実は難しかったです。たくさんたくさん泣きました。でも、今だに「聴いてるよ」と伝えてくれる方がいます。間違ってなかったな、と思うことができます。よがり座を愛してくださり本当にありがとうございました。
よがり座『捻挫+』
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